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「絶対に失敗したくない」108万円の中古N-BOXを購入も…翌夏に28歳男性を襲った“予期せぬ洗礼”

  • 2026.9.12
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出典:PIIXTA(※画像はイメージです)

初めてのマイカーとして中古のホンダN-BOXを購入した、28歳男性の体験談をご紹介します。彼は修復歴や整備記録、タイヤの状態まで慎重に確認し、納得の一台を選んだはずでした。しかし購入の翌夏、事前のチェックだけではわからなかった盲点に次々と直面することになりました。

慎重な車選びの裏に潜んでいた、4つの想定外の出来事をお伝えします。

念入りなチェックを経て決断した初めての愛車

今回ご紹介するのは、東京都内で電車移動中心の生活を送っていた28歳男性のケースです。彼がマイカーの購入を考え始めたきっかけは、新しく柴犬を迎え入れたことでした。週末に愛犬と郊外のドッグランへ出かけたり、まとめ買いをしたりする機会が増えるなかで、荷物と犬を連れての電車移動に少しずつ限界を感じるようになったそうです。

そこで彼が目を向けたのが、維持費を抑えつつ使い勝手も良いとされる軽自動車でした。数ある候補のなかから、室内の広さや上質な外観に惹かれ、2018年式のホンダN-BOX Custom(走行距離約4.2万km)に狙いを定めます。

初めての中古車選びということもあり、絶対に失敗したくないと非常に慎重に検討を進めました。修復歴のない車両を条件に探し、実車確認では整備記録簿の有無はもちろん、タイヤの製造年が新しく、溝が十分にあることまで入念にチェックしたといいます。さらに、自宅の駐車場に収まるサイズか、荷室に犬用のケージが載るかといった実用面もメジャーを使って念入りに確認したそうです。

販売店の周辺を40km/h程度で試乗した際も、スムーズな走りと見晴らしの良さに感動し、これなら間違いないと確信しました。諸費用を含めた支払総額は約108万円。すべての条件をクリアした納得の一台に出会えたと、彼は大きな満足感とともに購入を決断しました。

翌年の真夏にやってきた予期せぬ「臭い」の洗礼

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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

購入した10月から冬にかけての数カ月間は、まさに思い描いていた通りの快適なカーライフでした。愛犬とのお出かけや日々の買い物は格段に楽になり、初めての愛車への愛着は深まるばかりだったといいます。

しかし、季節が巡り翌年の夏を迎えたとき、最初の想定外が訪れます。気温が上がり、炎天下に停めていた車に乗り込んでエアコンをつけた瞬間、購入時にはまったく気にならなかった強いにおいが車内に充満したそうです。それは、以前ペットを乗せていたかもしれないと思わせるようなにおいや、タバコを思わせるようなにおいが混ざった、独特のものでした。

購入時は気温が低く、車内には芳香剤の香りが漂っていたため、彼自身も不快なにおいにはまったく気づきませんでした。市販の消臭剤をいくつも試したものの改善せず、最終的には約2万円の費用をかけて専門業者にエアコン内部の洗浄と車内消臭を依頼することになったそうです。

修復歴やタイヤの溝は目視で確認できても、真夏の車内環境までその場で把握するのは困難です。彼にとっては、季節が変わらないと見えない部分があるという、中古車選びの難しさを実感する出来事になったようです。

高速道路でのドライブで気づいた走行感のギャップ

季節による環境の変化だけでなく、走行するシーンの違いによっても見えなかった部分がありました。購入からしばらくして、愛犬を連れて初めて関越自動車道を走った際のことです。

市街地では静かでスムーズに走ってくれたN-BOXですが、80km/hを超えたあたりから少し印象が変わりました。背が高い軽自動車という特性上、風の強い区間や大型車が横を通過した際に、車体がふらつくような横風の影響を想像以上に強く感じたそうです。

また、追い越しなどでアクセルを深く踏み込んだ際、エンジン音は大きくなるものの、彼が思い描いていたような加速感が得られない場面もあったといいます。もちろん、これはN-BOXの性能が劣っているということではありません。

販売店周辺の一般道を40km/h程度で試乗しただけでは、高速域での安定性や加速感までは把握しきれなかったのです。もし購入前に高速道路を頻繁に利用することがわかっていれば、より力強い走りを楽しめるターボモデルも選択肢に入っていたかもしれないと、彼は当時を振り返っていました。

想像以上だった毎月の固定費と純正ナビの実用性

さらに彼を驚かせたのは、車を維持するための毎月の固定費でした。軽自動車は税金や車検代などの維持費が安いというイメージが先行していましたが、月々の出費を細かく計算できていなかったそうです。

東京都内ということもあり、彼が借りた駐車場の料金は月額1万8000円でした。加えて、人生初の自動車保険加入で無事故等級が6等級からのスタートとなり、手厚い補償内容を選んだ結果、任意保険料は月額約1万1000円になりました。つまり、ガソリン代やオイル交換代をまったく含めなくても、車を所有しているだけで毎月約2万9000円の固定費がかかる計算になります。毎月の請求額を見て、軽自動車だからといってすべての維持費が軽いわけではないという現実に直面したそうです。

そして、少し笑えるエピソードとして教えてくれたのが、純正ナビの実用性についてでした。購入時は立派なナビがついているのを見て安心していたものの、地図データが2018年当時のまま更新されていませんでした。新しくできた道路や商業施設が表示されず、画面上では道のない場所を走っているような状態になってしまうこともあったといいます。結局のところ、スマートフォンホルダーを取り付け、地図アプリを頼りにドライブする機会が一番多くなってしまったそうです。

失敗ではなく「時間軸」の想像力が足りなかったという教訓

ここまで購入後の想定外の出来事をいくつか挙げてきましたが、彼自身はこのN-BOXを買ったことを後悔しているわけではありません。むしろ、総合的には本当に買ってよかったと感じているそうです。

軽自動車とは思えないほどの広い室内や、荷物の積み下ろしに便利な電動スライドドアは、日々の生活を劇的に豊かにしてくれました。愛犬と一緒に週末の郊外へ出かけるという本来の目的もしっかりと叶えられており、今でも大切な愛車として乗り続けています。

彼がこの経験を通して得た最大の気づきは、チェック項目を満たすことに満足してしまい、その車と過ごす「時間軸」の想像力が不足していたということでした。

購入当日の状態だけでなく、真夏の炎天下ではどうなるのか、高速道路を走る頻度はどれくらいか、毎月の支払いは家計にどう影響するのか。そして、数年前の装備が今の生活スタイルに合っているのか。次に中古車を選ぶ機会があれば、車の状態だけでなく、その車と一緒に暮らす1年間の生活までしっかりと想像して選びたいと、彼は前向きに語ってくれました。



ライター:Masaki.N
自動車メーカーで車体開発エンジニアとして設計・先行開発に携わった後、マーケティング/市場リサーチ領域で商品導入・訴求設計にも従事。さらに自動車サブスク系ITベンチャーでマーケティングを担当し、ユーザー視点のコミュニケーション設計を経験。現在は自動車ライターとして、新車情報、技術解説、モデル比較、中古車相場、維持費、業界動向まで幅広く執筆。SEO記事・コラム・インタビューなど媒体横断で制作し、専門知識を生活者の言葉に翻訳して「買う/持つ」の判断を支援します。加えて、カスタムを含む実車取材・体験を通じて得た一次情報を記事に落とし込み、机上の知識にとどまらない“現場感”のある解説を強みとしています。


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