1. トップ
  2. 暮らし
  3. 「ウインカーを出したから大丈夫」は勘違い?シルバーウィークのSA・PA合流で注意すべきポイント

「ウインカーを出したから大丈夫」は勘違い?シルバーウィークのSA・PA合流で注意すべきポイント

  • 2026.9.10
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

大型連休やシルバーウィークは、帰省や旅行などで高速道路を利用した長距離移動が増える時期です。長時間の運転では、途中でサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)に立ち寄って休憩する人も多いでしょう。

そんな休憩を終え、再び本線へ戻る際に注意したいのが合流です。本線を走るクルマとの速度差や距離を十分に確認しないまま進入すると、思わぬ接触事故につながることがあります。

「本線を走っているクルマが少し減速してくれたから、入れてくれると思った」

このように考えて合流したところ、本線を走るクルマと接触してしまうケースがあります。

基本は「本線30:合流70」 ただし事故状況で変わる

一般的な合流事故では、本線を走るクルマ30%:合流するクルマ70%が基本的な過失割合の目安となることが多いです。

なかには、「合流する側のほうが一方的に悪いのでは?」と思う人もいるかもしれません。確かに、合流する側には、本線を走るクルマの進行を妨げないよう、周囲の状況を十分に確認してから進入することが求められます。一方で、本線を走るクルマにも、周囲の状況を確認しながら安全に走行する注意義務があります。ただし、合流側が必ず70%、本線側が必ず30%になるというわけではありません。

たとえば、本線側のクルマが減速したため、合流する側が「入れてくれる」と判断して進入したケース。相手が速度を落としたからといって、必ずしも合流を譲る意思があるとは限りません。前方の交通状況に合わせて減速した可能性もあります。そのため、「相手が減速したから入っていい」と判断して接触事故になった場合でも、合流側の安全確認が十分だったかどうかが問われることになります。

また、「ウインカーを出したから入っていい」という考え方にも注意が必要です。ウインカーは、これから進路を変える意思を周囲に知らせるための合図です。合図を出したからといって、合流側が優先されるわけではありません。実際の過失割合は、道路の形状や交通量、双方の速度、合流したタイミング、本線側の運転状況などによって変わります。

たとえば、本線側が合流車を認識したうえで急に加速したり、合流を妨げるような運転をしたりしたなどの事情があれば、本線側の過失が大きく評価される可能性もあります。反対に、合流側が本線の状況を十分に確認しないまま進入していた場合には、合流側の過失がより大きくなることもあります。つまり、同じSA・PAから本線へ合流する際の事故であっても、すべてのケースで同じ過失割合になるわけではありません。

「相手が入れてくれると思った」という気持ちだけで判断するのではなく、本線を走るクルマの速度や距離を自分自身で確認し、安全に合流できる状況かを見極めることが大切です。

事故が起きたら「相手が悪い」と決めつけず証拠を残す

「本線のクルマが譲ってくれると思ったのに……」

そう感じる事故であっても、現場では感情的にならず、まず事故後の対応を優先することが大切です。

接触事故が起きたら、けが人の有無を確認したうえで警察へ連絡し、相手の氏名や連絡先、車両情報、加入している保険会社などを確認しておきます。

さらに重要なのが、ドライブレコーダーの映像を保存しておくことです。合流事故では、「どちらがどのタイミングで動いたのか」「本線側が減速したのか」「合流側がどの程度の速度で進入したのか」などが重要な判断材料になります。記憶だけでは曖昧になりやすい部分も、映像が残っていれば事故状況を客観的に確認できます。

また、自分のクルマの修理費については、相手側の対物賠償で補償される部分がある一方、自分の過失分については自分の車両保険を使うことも考えなければなりません。ただし、車両保険を使うと翌年度以降の保険料に影響する場合があるため、修理費と保険料の上昇分を比較して判断することが大切です。

「入れてくれるはず」ではなく自分で安全確認を

高速道路の合流では、相手の動きを予測してしまうことが事故につながる場合があります。

本線を走るクルマが減速したとしても、それだけで「入れてくれる」と判断せず、自分の目で周囲の状況を確認することが大切です。特に交通量が多いときは、本線側のクルマだけでなく、後続車の動きにも注意したいところです。

SA・PAで休憩したあと、気持ちを切り替えて本線へ戻る際は、焦って合流するのではなく、十分な加速をして本線の流れに合わせることを意識しましょう。

シルバーウィークなど、高速道路の利用が増える時期だからこそ、「誰かが入れてくれるだろう」と相手の判断に頼るのではなく、自分自身で安全を確認することが、合流時の事故を防ぐポイントです。


ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ