1. トップ
  2. エンタメ
  3. 15年前、ロバートがコント日本一に。3人で作った奇妙な人たち

15年前、ロバートがコント日本一に。3人で作った奇妙な人たち

  • 2026.9.23
undefined
2011年9月、キングオブコントの4代目キングとなったロバート(C)SANKEI

今から15年前の2011年9月、ロバートが『キングオブコント2011』で優勝した。秋山竜次、馬場裕之、山本博。2つのコントで合計1876点を獲得し、3026組の頂点に立った。

強烈な人物を演じる秋山に目を奪われるが、その人物のいる世界は、三人でできている。同じ世界の住人になる馬場と、そこへ入り込んで振り回される山本。優勝した2本には、ロバートというトリオの形が、くっきりと出ていた。

同じ養成所から歩き始めた三人

ロバートは1998年、東京NSCの4期生だった三人で結成された。秋山と馬場は福岡県北九州市出身、山本は群馬県出身。同じ養成所から歩き始めた三人は、『新しい波8』への出演を経て、2001年に始まった『はねるのトびら』のメンバーになった。

若い芸人たちが顔をそろえる番組の中で、ロバートの名前と顔は、お茶の間に届いていく。そして2008年、第1回の『キングオブコント』で決勝へ進み、3位となった。テレビでよく見る芸人としての知名度と、コントの大会で一番になることは、同じではない。番組で知った顔が、持ち時間の中でどんな人物を作り、どんなやり取りを見せるか。その勝負に、三人は並んで立っていた。

2011年の決勝進出は、それ以来、3年ぶりだった。結成から13年。初めて名前を売るための登場ではなく、すでに知っている三人が、コントで何を見せるかを問われる舞台だったのである。

忍者の役者と自動車修理工場の人たち

2011年9月23日の決勝で、1本目に登場したのは、忍者を演じるベテランの舞台役者たちだった。秋山と馬場が役者側に立ち、山本は取材する記者になる。舞台裏の人に話を聞くという入り口は普通なのに、会う相手が秋山と馬場が演じる人物になると、取材する側が落ち着いていられなくなる。

このコントは942点。続く2本目では、場所が自動車修理工場に変わった。秋山が演じるおしゃべり好きのシゲ、馬場の演じる社長、そして二人に振り回される山本。こちらも934点を取り、2本をそろえて優勝を決めた。

役者と記者、修理工場の人と客。職場や肩書は違っても、初めて会う人の流儀に巻き込まれるおかしさがある。秋山だけが変わった人なら、山本はその人に言い返せばいい。そこに馬場がいて、奇妙なやり取りをその場の日常にしてしまうから、山本の戸惑いも居場所を失う。

この三人の配置こそ、ロバートのコントを振り返る楽しさだ。目立つ人物の顔だけを思い出していたはずが、その隣にいた人と、困っていた人の姿までついてくる。2011年の日本一は、一人の濃いキャラクターだけでは語れない。

それぞれの得意な場所へ

2026年の三人は、それぞれの仕事も広げている。秋山は岡田准一と『今さらシロー!~テストに出ないが役に立つ~』に出演。同年4月から昼のレギュラー番組として放送され、10月には月曜午後10時のプライム帯へ移ることが決まった。二人がふざけ合いながら、暮らしに役立つことを体験していく番組だ。

馬場は、料理を自分の仕事にしている。『馬場料理研究所』ではレシピを紹介し、YouTubeの『ばばっと!馬場ごはん』でも料理を届ける。食材や作り方を伝える場では、コントで架空の人物になるのとは別の、得意なことを知っている人の顔が見える。

山本は、ボクシングのインスペクター(試合進行役)としても活動している。2026年5月には、井上尚弥と中谷潤人による注目の試合でも、インスペクターとして仕事をした。

笑わせる場所も、力を発揮する相手も、一人ひとり違ってきた。それでも15年前の優勝を振り返れば、ロバートのコントは三人の役割で成り立っていたことが分かる。秋山が濃い人物を作り、馬場がその人物を受け入れる世界を整え、山本が戸惑いながら観客をその世界へ導く。三人の組み合わせそのものが、ロバートの面白さだ。


※記事は執筆時点の情報です

の記事をもっとみる

注目コンテンツ