1. トップ
  2. エンタメ
  3. 15年前、篠原涼子に届いた花束。雪平の娘が大きくなるまで

15年前、篠原涼子に届いた花束。雪平の娘が大きくなるまで

  • 2026.9.23
undefined
2011年9月、映画『アンフェア the answer』の舞台あいさつに登場した篠原涼子(C)SANKEI

今から15年前の2011年9月、篠原涼子が、黒いロングコート姿で映画『アンフェア the answer』の舞台あいさつに立った。演じてきた雪平夏見の姿で観客の前に現れた主演俳優を、最後に驚かせたのは、娘役の向井地美音だった。

サプライズで登場した向井地が、花束を渡す。母親役を応援しに来たという言葉に、篠原は驚き、かわいらしいと喜んで寄り添った。何が起きても簡単には動じそうにない雪平の装いのまま、共演者に会えたうれしさを見せる。その二つの顔が、一つの舞台にあった。

あの雪平の黒いコートで現れた

フジテレビ系ドラマ『アンフェア』が連続ドラマとして始まったのは、2006年1月。篠原が演じる雪平は、検挙率ナンバーワンの刑事だった。立て続けに起こる事件がつながり、誰を信用できるのか分からないまま、物語が進んでいく。

2007年には『アンフェア the movie』、2011年には映画第2作の『アンフェア the answer』が公開された。今度の雪平は、自身に連続殺人の容疑がかかり、追われる立場になる。犯人を追うはずの刑事が、疑われながら真相へ向かう。頼りにできる相手を簡単に決められないところに、このシリーズの緊張がある。

2011年9月の舞台あいさつで、篠原は、そんな雪平の衣装をまとって現れた。黒いコートと手に持つモデル銃だけで、観客が待っていた人物の姿が立ち上がる。5年にわたり同じ役を演じてきた時間が、そこにも表れていた。

だが、雪平は刑事であると同時に、美央という娘の母親でもある。危険な仕事をするヒロインには家族との関係があり、事件を切り抜ける強さだけでは語れない人物になる。娘役の向井地も、作品が続く中で一緒に歩んできた一人だった。

銃を構えた舞台に娘役からの花束

舞台あいさつの終盤、向井地は、篠原を応援するために来たと笑顔で伝えた。篠原は不意の登場に驚きながら、向井地のかわいらしさを繰り返し喜んだ。

役の上では親子でも、舞台にいるのは一緒に映画を作った二人だ。娘から母への花束のようにも見え、若い共演者から主演俳優へのねぎらいにも見える。役名で呼び合う関係が、作品の外でも少し続いているような場面だった。

雪平としての姿を見納めに、と黒いコートで登場した篠原が、最後にはその衣装のまま、柔らかな顔で隣に寄り添う。役の印象が強いほど、そこからこぼれる本人の反応も楽しい。長く続いた作品ならではの再会の温かさが、緊迫したサスペンスの外側にあった。

再会した娘役はAKB48になっていた

2015年8月、『アンフェア the end』のジャパンプレミアでも、篠原と向井地は顔をそろえた。向井地は17歳になり、AKB48のメンバーとして活動していた。篠原は大きくなったと驚き、その成長を喜んでいる。

篠原自身にも、東京パフォーマンスドールで活動していた時期がある。アイドルとして歩む向井地に向けて、大変なこともあるだろうが、青春の時間を頑張ってほしいとエールを送った。母親役からの励ましに、同じ仕事を知る先輩の言葉も重なる。

同年9月公開の『アンフェア the end』は、シリーズの完結編だった。2006年に始まった雪平の物語が終わりへ向かう一方、かつての子役は、自分の新しい仕事を進めていたのである。

2011年、花束を持って現れた娘役。2015年、アイドルになって並んだ共演者。続編で会えるのは、同じ人物の次の事件だけではない。俳優たちが重ねた時間にも会える。篠原涼子の雪平夏見を振り返ると、黒いコートの格好よさとともに、隣の人の成長を喜ぶ笑顔も残っている。


※記事は執筆時点の情報です

の記事をもっとみる

注目コンテンツ