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満席のツアーバスで荷物置き場が足りず…トランクに預かる際、バスガイドが荷物に付けていたもの

  • 2026.9.16
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

元バスガイドのくろちびです。

ツアーバスでは、たくさんのお客様が一台のバスに乗り合わせるため、車内の限られたスペースを譲り合って使っていただく必要があります。

特に悩ましいのが、お客様のお荷物

座席上の荷物置き場には限りがあり、満席のツアーでは、すべてのお客様が荷物を車内に置けるとは限りません。

できるだけお客様には快適に過ごしていただきたい一方で、荷物をトランクに預けると、今度は降車時に「自分の荷物はどこ?」という混乱につながることもあります。

今回は、満席のバスで頭上の荷物置き場が足りなくなった際、降車時の受け渡しまで考えて対応したときの話です。

そのとき、現場で何が起きたか

満席のツアーバスで、出発前から車内の荷物置き場が足りなくなっていました。

お客様の中には、観光で購入されたお土産などもあり、「できれば手元に置いておきたい」というお気持ちもあります。

しかし、無理に座席周辺へ荷物を置いてしまうと、足元が狭くなったり、通路の妨げになったりしてしまいます。

そもそも通路には安全上の理由から通路に荷物を置くことはできないため、頭上やお手元に置いてもらうことになります。

車内に置いておく必要のない荷物については、トランクでお預かりすることをご案内していますが、正直なところ利用される方はまちまちです。

お客様にとってネックになるのが「降車時の荷物の受け渡し」です。

ツアーバスは、一か所ですべてのお客様が降りるとは限りません。途中の降車地がある場合、荷物が混ざってしまえば、受け渡しに時間がかかってしまいます。

「今、荷物を預かるだけではなく、降りるときまでスムーズにしなければいけない」

そう考えて、荷物の整理方法を工夫することにしました。

お名前と降りる場所

まず、トランクにお預けいただく荷物には、降車場所とお客様のお名前が分かる荷物タグを付けてお預かりしました。

また、お客様には、割れ物などはトランクでのお預かりができないため、貴重品や壊れやすいものはお手元に置いていただくよう、あらかじめご案内しました。

一方で、割れ物ではないお土産などについては、「トランクにお預けいただいたほうが、お客様も座席を広くお使いいただけます」と再度ご説明しました。

ただ「荷物を預けてください」とお願いするのではなく、なぜ預けたほうがよいのかを伝えることも大切だと考えたからです。

そして、荷物をトランクに入れる際も、降車場所ごとに確認しやすいよう整理しました。

その場では少し手間がかかっても、降車時に荷物を探す時間が長くなれば、結果的にお客様をお待たせしてしまいます。

「今の数分の手間で、後の混乱を防げるなら、ここでしっかり整理しておこう」

そんな意識で対応しました。

スムーズなお受け渡しが小さな不満を消す

実際の降車時には、あらかじめ荷物に目印を付けて整理していたことで、必要な荷物をスムーズに確認することができました。

お客様から「荷物が見つからない」「どこに預けたのか分からない」といったお問い合わせもなく、降車時も必要以上に時間をかけずに荷物をお渡しすることができました。

この経験から学んだのは、目の前の問題だけを解決すればいいわけではないということです。

「荷物が置けないからトランクに入れる」という対応だけなら、そこで終わってしまいます。

しかし、バスガイドとしては、その先にある「降車するとき、お客様はどうやって荷物を受け取るのか」まで考えておく必要があります。

それ以降も、荷物をお預かりするときには、降車場所やお客様を確認しながら整理することを意識するようになりました。

お客様のバス降車時の気持ち

ツアーバスでは、限られた車内スペースをお客様同士で譲り合って使っていただく場面があります。

そんなとき大切なのは、その場を乗り切るだけではなく、その後の流れまで考えて対応すること。

「今どうするか」だけでなく、「この先どうなるか」まで考えて準備することで、お客様の負担やトラブルを減らすことができます。

小さなひと手間が、お客様がそのあと家に着くまでの電車やバスの時間を左右します。旅全体のスムーズさにつながるのだと実感した出来事でした。


ライター:くろちび

プロフィール
 バスガイドとして4年間、奈良・京都・大阪を中心に観光案内を担当。修学旅行や団体旅行、高齢者ツアーなど、さまざまなお客様をご案内してきました。現場で実際に経験した出来事や、旅行の裏側、接客を通して学んだことを、実体験をもとにお伝えしています。


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