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「後ろの席に座ればいいでしょ」友人との旅行。だが、私たちの席に座っていた親子の信じられない言い分とは

  • 2026.8.25

10年ぶりの旅行、予約した席に知らない親子が座っていた

友人と旅行に出かけるのは10年ぶりでした。前の日から何度も荷物を確認して、バス乗り場に着いたころには、二人ともすっかり旅行気分でした。

高速バスに乗り込み、予約していた席へ向かうと、そこで思わず足が止まりました。友人と横並びで取ったはずの二席に、知らない親子が座っていたのです。

子どもは窓に顔を近づけ、楽しそうに外を見ています。友人が小声で言いました。

「ここだよね?席、間違ってないよね」

私もチケットを見直しましたが、座席番号は合っています。そこで親のほうへ声をかけました。

「すみません。ここ、私たちが予約している席なんですが…」

すると相手は少し困ったような顔をしてから、子どものほうを見ました。

「この子が窓側に座りたいって言うから。バスは空いてるんだから、後ろの席に座ればいいでしょ」

どうやら自分たちの席は別にあるものの、乗ったときにまだ空いていたこの席へ移ってきたようでした。

友人は戸惑った顔で私を見ました。旅行の始まりから揉めたくはありません。

ただ、だからといって予約した席を譲るのも違う気がしました。

私は言い返す代わりに、手に持っていたチケットを相手から見えるように向けました。

「私たちも、並んで座りたくてこの席を予約したんです」

空いて見えた席にも、予約した人がいた

相手はすぐには立ち上がりませんでした。

「でも、後ろまだ空いてるじゃない」

そう言われて振り返ると、確かに何席か空いています。ただ、乗客はまだ乗り込んでいる途中でした。

そのとき、通路を進んできた男性が一つの空席の前で立ち止まり、手元のチケットと座席番号を見比べました。

続いて別の乗客も、そのすぐ後ろの席へ腰を下ろします。

さっきまで空いていた場所が、少しずつ埋まっていきました。

親もそれを見ていたようです。しばらくして小さく息をつくと、子どもに声をかけました。

「ごめんね。自分たちの席に戻ろうか」

子どもは少し残念そうでしたが、素直に立ち上がりました。親は私たちに「すみません」と短く言い、二人で後方の席へ戻っていきました。

私と友人はようやく予約していた席に座りました。

「ちゃんと取っておいてよかったね」

友人がそう言って笑い、私もようやく肩の力が抜けました。

発車するころには車内の席もほとんど埋まっていました。あのまま何となく後ろへ移っていたら、結局また席を動くことになっていたかもしれません。

10年ぶりの旅行。予約したとおり隣に座って話した3時間半は、それだけで十分楽しい時間になりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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