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トイレの行列から生まれたちょっとヘンテコな人形。〈writtenafterwards〉ディレクター・山縣良和が考える「妄想おもちゃ」

  • 2026.8.26

おもちゃは遊ぶ以上に作ることが面白い。各界のクリエイターたちが自由に考えた、“あったらいいな”な妄想を、〈writtenafterwards〉ディレクター・山縣良和さんにプレゼンテーションしてもらいました。実現できるメーカーさん、連絡お待ちしています!

illustration: Yoko Eda / text: Sho Kasahara

着せ替えて並べる人形セット
BRUTUS

トイレの行列から生まれたちょっとヘンテコな人形

山縣良和の「妄想おもちゃ」企画書

【商品名】
THE QUEUE 〜つづく、つづく〜

【ターゲット】
0歳〜かつて子供だったすべての大人

【概要】
ルールなき行列を作る、着せ替えて並べる人形セット。
人間も動物も、正体不明のモンスターも。 未完の絵本から飛び出した「理由なき行列」を作る、着せ替え人形セット。フェルトやニットでできた服を自由に着せ替えが可能。

最近、2歳になる息子がブロックをトイレに見立てて、おもちゃたちを並べて遊んでいます。その姿を見て、私が10年前に『The Queue』という絵本を試作していたことを思い出しました。物語はこんな始まりです。

「あるところに、長い長い行列がありました。洋服店から床屋、おもちゃ屋へ。どこまでも続く、あらゆるものたちの不思議な行列。ヘンテコで愛らしい一行は、いったいどこへ向かうのでしょう」

〈writtenafterwards〉ディレクター・山縣良和 イラスト
2016年に構想を温めながらも未完となっていた絵本『The Queue』の下書きをベースに、今回の企画のために、山縣さん自ら新たに着彩を施したスケッチ。

そんな記憶の点と点がつながり、この絵本の世界を立体化した木のおもちゃを妄想しました。遊び方はシンプル。生態も背丈もファッションも異なる生き物たちを自由に並べるだけ。多くのおもちゃは性別に沿った遊び方が想定されています。しかしこのおもちゃには正解も流行もありません。人間も動物もモンスターも共存し、一つの行列を作ります。

この社会では、理由もわからぬまま流行に呑み込まれ、時に意図しない方向へ流されてしまう。だからこそ、この遊びを通して「ファッションってなんだろう?」と一度立ち止まり、自分に問い直す感覚を持ってほしい。そんな願いを込めています。

子供たちが今すぐその意図を理解する必要はありません。ただ、夢中で並べたちぐはぐな行列の記憶が、大人になった彼らが自分の価値観を見つめ直すときの、ささやかなきっかけになればいいと願っています。

着せ替えて並べる人形セット
「洋服店の行列」「妖怪の行列」などシリーズごとにセット販売を想定。異なるシリーズを混在させることで、自分だけの不思議な行列を拡張できる。

profile

山縣良和(〈writtenafterwards〉ディレクター)

やまがた・よしかず/1980年鳥取県生まれ。ファッションレーベル〈writtenafterwards〉ディレクター。ファッション表現の学びの場〈coconogacco〉や10代のためのアートスクール〈GAKU〉にも携わる。

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