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「あっ、終わった…」3連休中、納車直後の新車で高速道路をドライブ→トンネル出口で遭遇した“絶望の瞬間”

  • 2026.9.19
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出典:PIXTA(※画像はイメージです)

2026年のシルバーウィークは最大5連休。行楽シーズンを迎え、高速道路を利用する方も多いのではないでしょうか。楽しいドライブの最中、目の前に突然「停止車」が現れたら。

納車直後の新車で追突事故寸前まで至った筆者のヒヤリ体験から、渋滞最後尾のハザードランプが持つ本当の役割と、ほんの数秒早く危険を察知することの大切さを考えます。

暑さも和らぎ、次に控える「5連休」のシルバーウィーク

2026年9月19日から23日は、祝日法の関係で最大5連休となります。厳しい暑さも和らぎ、旅行やレジャーで遠出を計画されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。このような大型連休中は、普段あまり運転しない方がハンドルを握る機会が増えるとともに、高速道路の交通量も一気に増加する傾向にあります。

普段とは異なる交通状況のなかでは、私たちはより一層の安全運転を心がける必要があります。なぜなら、楽しいはずのドライブが、ほんの一瞬の判断の遅れによって取り返しのつかない事態に変わってしまうことは、決して珍しい話ではないからです。

実のところ、筆者自身も過去に、高速道路上で冷や汗をかき、絶望すら感じるような体験をした一人です。そのときの記憶は今でも鮮明に残っており、ハンドルを握るたびに安全運転の重要性について深く考えさせられます。連休中の高速道路がいかに予測不能な事態を孕んでいるか、まずはその実体験からお話しさせてください。

トンネルを抜けたら、目の前に停止車が現れた瞬間

あれは2025年の10月3連休のことです。当時、私は納車されたばかりの新車で高速道路を走行していました。休日のドライブということで気分も弾んでおり、順調に車を走らせていたのを覚えています。

ところが、あるトンネルの出口付近に差し掛かったとき、状況は急変します。トンネルを抜けて急激に視界が明るくなった次の瞬間、目の前の車線上に停止している車が突然現れたのです。その車は、トンネルを出た先で発生していた渋滞の最後尾でした。

私は慌てて急ブレーキを踏み込みましたが、高速道路を走っていたため、ブレーキを踏んでも前の車との距離はみるみるうちに縮まっていきます。頭の中では、「あっ、終わった…これは、間に合わない」という恐怖が押し寄せました。

結果として、前の車まで1メートルもないのではないかというギリギリの距離で車は停止し、幸運にも追突事故を免れることができました。しかし、もしあのとき別の要因が少しでも重なっていたらと思うと、今でも背筋が凍る思いがします。

事故を免れて実感した「空走距離」の恐ろしさ

どうにか事故を回避できた直後、全身の力が抜けるほどの安堵とともに押し寄せてきたのは、どうしてあそこまで接近してしまったのかという強い恐怖感です。

人間が目で危険を察知してから足でブレーキを踏み、実際に車のブレーキが効き始めるまでには、平均して1秒弱の時間がかかると言われています。そして恐ろしいことに、そのわずかな時間にも車は猛スピードで進み続けており、この間に進む距離は「空走距離」と呼ばれています。時速100キロメートルで走っている場合、わずか1秒の間に約28メートルも進んでしまう計算になるわけです。

さらに、トンネル出口付近という急激な明るさの変化(いわゆるホワイトホール現象)も重なっていたため、視界が白飛びしてしまい、私の発見が少しでも遅れていれば間違いなく追突していたと考えられます。もし、前方の異常にもっと早く気づくことができていれば、より早く減速の判断ができ、あのような恐ろしい思いをせずに済んだのではないでしょうか。この出来事をきっかけに、私は後続車へ数秒でも早く異変を知らせる手段の重要性を強く意識するようになりました。

渋滞最後尾のハザードランプは、実は「絶対の義務」ではない

そして、前方の異常をいち早く知らせる有効な手段としてよく目にするのが、渋滞の最後尾などでハザードランプを点灯させる行為です。多くの方が実践されているため、道路交通法上の義務だと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし意外なことに、高速道路の渋滞最後尾でハザードランプを点灯させることは、法律で直接的に義務付けられているわけではありません。ちなみに、ハザードランプの正式名称は非常点滅表示灯といい、文字通り周囲の交通に非常時などの警告をするための装置として備わっているものです。

法律で明確な点灯義務が定められていないにもかかわらず、NEXCO中日本や西日本などは、追突事故を防ぐための安全行動としてハザードランプの点灯を強く推奨しています。つまり、法律で罰せられないから出さなくてもよいという単純な話ではないのです。先ほどお話しした空走距離の恐ろしさを少しでもカバーし、後続車に危険や速度低下をいち早く伝えるためにこそ、極めて重要な役割を果たしていると言えます。

前の車がハザードを出したら、それ自体が“異変のサイン”

そしてもう一つ大切な視点は、自分がハザードランプを出す側になるだけでなく、出されたサインの受け手としての意識を持つことです。

高速道路を走行中に前を走る車がハザードランプを出したら、その先で渋滞や落下物などの異常が起きている可能性を考える必要があります。漫然と前の車についていくのではなく、出されたサインにすぐ反応し、早めの減速態勢をとることが、自分自身の身を守るための防衛運転に繋がっていくはずです。時速100キロメートルで走行している場合、前方のサインに気づくのが1秒早ければ、空走距離の約28メートル分もの心とブレーキの余裕が生まれます。

私自身があのとき事故にならなかったのは単なる幸運でしたが、一つ間違えれば自分や相手を巻き込む大きな事故になっていた可能性がありました。ハザードランプは、義務だから点けるというルールとして捉えるのではなく、後ろを走る誰かの反応時間を少しでも稼ぎ、命を守るためのサインとして活用することが大切だと感じています。

これからのシルバーウィークに高速道路を利用される際は、この数秒のサインが持つ意味を、ほんの少しだけ思い出していただけますと幸いです。



ライター:Masaki.N
自動車メーカーで車体開発エンジニアとして設計・先行開発に携わった後、マーケティング/市場リサーチ領域で商品導入・訴求設計にも従事。さらに自動車サブスク系ITベンチャーでマーケティングを担当し、ユーザー視点のコミュニケーション設計を経験。現在は自動車ライターとして、新車情報、技術解説、モデル比較、中古車相場、維持費、業界動向まで幅広く執筆。SEO記事・コラム・インタビューなど媒体横断で制作し、専門知識を生活者の言葉に翻訳して「買う/持つ」の判断を支援します。加えて、カスタムを含む実車取材・体験を通じて得た一次情報を記事に落とし込み、机上の知識にとどまらない“現場感”のある解説を強みとしています。


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