1. トップ
  2. 暮らし
  3. 「これはまずい」シルバーウィークに50代夫が長距離運転→突然、高速道路で聞こえた『カラカラ』異音にゾッ…

「これはまずい」シルバーウィークに50代夫が長距離運転→突然、高速道路で聞こえた『カラカラ』異音にゾッ…

  • 2026.9.19
undefined

元自動車整備技術アドバイザーの松尾です。

シルバーウィークは、家族で遠出をする人も増える時期。普段より長い距離を車で移動するからこそ、ちょっとした異変を見逃さないことが大切です。

以前から付き合いのある知人で、50代男性のAさんも、前回のシルバーウィークに家族旅行へ出かけた一人。しかし、高速道路を走行中、エンジン付近から「カラカラ」という不穏な音が聞こえてきたといいます。

「最初は小さい音だったし、普通に走れていたんです。だから、そこまで気にしていませんでした」

しかし、その後に警告灯まで点灯。結果的に、冷却系や補機類を含めた点検が必要な状態になっていました。

高速道路で聞こえた「カラカラ」という異音

Aさんが異変に気づいたのは、旅行中でした。高速道路を走っていると、エンジン付近から「カラカラ」「カタカタ」というような音が聞こえてきたそうです。

「走れないわけではなかったんです。アクセルを踏めば普通に加速するし、変な振動があるわけでもない。だから、旅行先に着いてから見てもらえばいいかなと思っていました」

しかし、車の異音を「走れるかどうか」だけで判断するのは危険です。特に高速道路では、一般道よりもエンジンや補機類に負荷がかかり続けます。冷却系やベルト、プーリーなどに何らかの異常があった場合、走行を続けることで症状が悪化する可能性もあります。そして長時間走行を続けたあと、Aさんの車に変化が起きました。

警告灯が点灯し、サービスエリアで停車

走行中、メーター内の警告灯が点灯したのです。

「さすがに警告灯がついたので、これはまずいと思いました」

Aさんはサービスエリアに入り、安全な場所に停車。ボンネットを開けてエンジンルームを確認しました。ところが、車に詳しくないAさんには、どこが悪いのか判断できません。

ここで重要なのが、冷却系の異常やオーバーヒートの兆候を知らせる警告として、水温警告灯(赤い温度計のマーク)があることです。車種によって表示方法や警告の出方は異なりますが、水温に関する警告が出ている場合は、軽く考えて走行を続けるのは避けたいところです。また、エンジン警告灯が点灯した場合も、原因が一つとは限りません。冷却系だけでなく、センサーやエンジン制御、各種補機類など、さまざまな異常が考えられます。

Aさんは「普通に走れるから大丈夫」とは判断せず、ロードサービスを手配して、整備工場で点検してもらうことにしました。点検ではエンジン周辺から異音が出ていないかを調べるとともに、冷却系、ベルト、プーリーなどを確認。異音につながる部品の異常が見つかりました。冷却系の不具合を放置すれば、冷却性能が低下して水温が上昇し、オーバーヒートを引き起こす可能性があります。さらに状態が悪化すれば、エンジン本体へのダメージにつながるケースもあります。

「音が小さくなったから大丈夫」は危険

今回のようなトラブルで特に注意したいのが、「しばらくすると音が小さくなった」という判断です。車の異音には、エンジンが冷えているときだけ発生したり、暖まることで音が変化したりするものがあります。

そのため、

・朝だけカラカラ鳴る
・暖まったら音が小さくなった
・一度だけ警告灯がついたけれど、その後は消えた
・今は普通に走れている

という状態でも、異常が解消したとは限りません。

私自身、整備の仕事をしてきた経験がありますが、異音を相談されたときに重要なのは、単純に「音がする・しない」だけではありません。いつ鳴るのか、どんな条件で変化するのかが、原因を探る大きな手がかりになります。もし異音がしたら、可能であれば「エンジン始動直後なのか」「暖機後も鳴るのか」「アイドリング中にも鳴るのか」「アクセルを踏むと音が変化するのか」を確認してみましょう。エアコンを入れたときに音が変わるかどうかも参考になります。

さらに、メーターの水温表示に普段と違う動きがないか、警告灯が点灯していないかも確認してください。異音が聞こえたときにスマートフォンで録音しておくのも有効です。整備工場に到着したときには症状が出なくなっていることもありますが、音を記録しておけば、整備士に状況を伝える手がかりになります。

ただし、異音や警告灯が出ている状態で「もう少し走って様子を見よう」と無理をするのはおすすめできません。特に連休中は、旅先ですぐに整備工場を見つけられるとは限らないからです。また、冷却水漏れなどが疑われる場合、エンジンが高温になっている状態でラジエーターキャップなどを不用意に開けるのも危険です。冷却水や蒸気が噴き出して、やけどにつながるおそれがあります。

「短時間だから」「普通に走れるから」と判断せず、異音と警告灯が重なった場合は、早めに安全な場所へ停車して状況を確認すること。せっかくのシルバーウィークの旅行を楽しい思い出にするためにも、車からの小さなサインを「大したことない」と片付けないことが大切です。


ライター:松尾佑人(二級ガソリン自動車整備士・二級ジーゼル自動車整備士資格保有)
新卒で自動車整備業界に入り、約8年間整備に従事したのち、現役メカニックに向けた故障診断アドバイザーや各種講習の講師として活動。年間約1,200件の技術相談に対応し、電気回路や配線図の読み解きを基盤とした電子制御システムの解説を得意としている。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ