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閲覧注意!アリアナ・グランデが血まみれになる新曲MVに隠された意味深なメッセージを探る【ピーチズのOM(F)G!】

  • 2026.8.23
Monica Schipper / Getty Images

SNS上で激痩せを心配する声が次々に上がるなか、9月1日の「エターナル・サンシャイン」ツアー終了と同時に休養を取ると宣言したアリアナ・グランデ。新曲の流血ホラー系MVに込められた彼女のメッセージを、人気長寿連載セレブウォッチャーPeachesが読み解く。

アリアナはホラー好き

「petal」MVと対をなす「hate that i made you love me」MV(恋人ペタルを生き埋めにした青年への炎の復讐劇)を流血ホラー系に仕上げたのは、ツアーと撮影の日程調整が付かずに降板を余儀なくされた「アメリカン・ホラー・ストーリー(AHS)」シーズン13へのリスペクトも込めていると思われる。クリエイターのライアン・マーフィーとは『スクリーム・クイーンズ』で組んで以来の親しい関係で、インタビューなどでアリアナのホラー好きを公言している。今回出演は叶わなかったものの、マーフィーは将来的に再びタッグを組む可能性も示唆している。

新曲「petal」のMVはハリウッド映画さながらの雰囲気に

さて、ここからは「petal」MVについて解説したい。監督は「yes, and?」以来のコラボでアリアナのファンにはお馴染みの、ミュージックビデオ界の若き巨匠クリスチャン・ブレスラウアー。撮影監督にはゼンデイヤが出演するスポーツブランド「オン」のキャンペーン動画やケシャの「JOYRIDE.」などを撮影したマーズ・ミラーが抜擢されている。

ミラーはこのMVを『ワン・バトル・アフター・アナザー』や『ブルータリスト』といったオスカー作品で使用されたビスタビジョンで撮影していて、デジタル時代以前のハリウッド作品を彷彿させる雰囲気がしびれる。

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MVのストーリーを解説!

このMVでアリアナが演じているのは、ハリウッドでスターになるチャンスを掴もうと奮闘する、ペッパーという女性。スター・プレートのひび割れに一輪のデイジーが咲く、ハリウッド大通りにある「FAME社」にタクシーで乗りつけた彼女が握りしめているのは、オーディションのチラシだ。「Major Studios are calling for new faces who can follow direction and have a good personality.(大手映画スタジオが、指示に従うことができる、性格のいい新人を求めています)」と書かれている。「指示に従う」とは時代錯誤な募集要項だが、スターを目指す女性が列をなし、ペッパーも発券機で順番待ちの番号札を引く。

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オーディションの順番が来たペッパーは歌声を披露するが、審査をするスーツ姿のプロデューサー陣はニコリともしない。そして審査用紙に「Lovely voice, very kind but nothing special. Boring on the eyes. A little homely (声はいいし、優しそうだが、これと言って特筆する点はなし。地味だし、ちょっとやぼったい)」と書き込んでいた審査員の一人が、「NOT GOOD ENOUGH(力量不足)」と失格のスタンプを押す。オーディション会場を去るペッパーの足元でデイジーの花びらが散り始める。

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チェーンソーを振り回して血まみれに!

一度の不合格に負けないペッパーは、雰囲気や外見をガラリと変えながらオーディションを受け続け、そのたびに不機嫌な男性審査員たちから「美容整形が必要」だの「必死すぎて痛い」といった侮蔑的な評価をされ続ける。オーディションに落ちるたびに散り続けるデイジーの花びらが残り数枚になったある日のオーディションでは、批判された挙げ句に「最初のキミがよかった」と言われたペッパーは感情のダムが崩壊。持ってきていたチェーンソーを振り回し、ふんぞり返った審査員たちを次々と血祭りにあげていく!

Dominik Bindl / Getty Images

女性蔑視に対して、再び「ノー」の声をあげる

#MeToo以来、女性たちは家父長制社会が「当然」としてきた規範や女性蔑視的な考えにノーを突きつけていて、「petal」のMVもフェミニスト的な思想を色濃く反映したものになっている。アリアナは以前からファンに向けて、女性の権利やジェンダーフリーの考え方、主体的な意思を持つこと(エンパワーメント)といったフェミニスト的なメッセージを発信していたアーティストだ。話題になっているMVは、まさに彼女が直面してきた業界内やファンからの好奇の視線に対して、「もう我慢はしない」とノーを突きつけたとしか考えられない。

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MVでペッパーが直面するのは、エンタメ界で成功を夢見る若者が直面する現実なのだ。新人たち-特に女性-は常に“審査”の対象となり、自身の価値を証明し、カメレオンのように常に新しい側面を見せる必要に迫られる。審査されるペッパーが批判に耐え続けた挙句、大爆発。バイオレンスな方法で自分の考えをはっきりさせた後、血まみれでオーディション部屋から出たペッパーが同じ立場の女性から拍手喝采される展開はまさに、女性の怒りの開放であり、見ていて痛快だ(MVの冒頭でバイオレンス描写に対する警告が流れるので、ゴアな映像が苦手な方は要注意)。

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新曲のMVはアリアナ自身の姿を投影したものだった

MVの後半で、ペッパーは実は俳優によって演じられたキャラクターであることがわかる仕掛けになっている。名声を求める女性が主人公のPVで、アリアナは名声につきものの有害性について歌っているのだ。例えば1番に「It’s such a fucked situation/Petal in the pavement/Just as long as she keeps getting it right/Heartbreak won’t bite/Here in paradise(クソみたいな状況ね/舗道に落ちた花びら/彼女がうまくやり続けている限り/失恋の痛みなんて感じない、ここは楽園だわ)」という歌詞がある。これは、アリアナ自身の気持ちをまったく考慮しないゴシップ記事に悩まされながらも、毅然とした態度を取り続けた彼女自身を投影したものだろう。セレブだからと言って私生活をさらされ、批判されることは非常に残酷なことだ。

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また2番でアリアナは、恋愛や結婚・離婚に関する噂やファンが抱くイメージと現実の彼女自身との乖離をうたい、さらには有名である自分自身との決別とも受け取れる歌詞が続く。「It’s bye/This time for real/Tired of painting endless pictures of a life that isn’t mine/Trying different boys on for size/If this is my curse I’ll let it ride(さよならよ/今度こそ本当に/自分のものじゃない人生を延々と描き続けるのに飽き飽きしたわ/色々な男性を試したりもしたし/これが私の呪いなら、身を任せるわ)」と。

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さて、批判的な審査員たちを地獄に落としたペッパーは血まみれの姿で中華料理店に座り、フォーチューン・クッキーを割る。中にあったのは、「YOU BLOOM WHENEBER YOU ARE PLANTED(あなたは植えられたときに、花を咲かせることができる)」との言葉が書かれた紙。続くエンディングでは、ペッパー/アリアナの足元にカメラが寄り、枯れたデイジーの横に新たなデイジーが咲いているシーンが映る。MVを発表した4月に受けたインタビューでアリアナは、同作について「生命力に満ち、冷たく硬く困難な何かの隙間から芽吹き、成長していくものを象徴している」と語っていた。

John Nacion / Getty Images

再び花を咲かせるため、休養を選んだアリアナ

『ウィキッド ふたりの魔女』の撮影がスタートした2022年から今に至るまで、アリアナが公私共に超多忙だったのは間違いなく、今回の休養はアリアナにとって必要な時間のはず。世間の好奇の目から距離を置き、自分自身を見つめ直す機会を得たアリアナはきっとアーティストとして、そして俳優としても大きく成長して帰ってくるだろう。その日を楽しみに待ちたい。

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