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その悩みはあなただけではない! 体にまつわるコンプレックスと、ままならない気持ちとの向き合い方を教えてくれるオムニバス【書評】

  • 2026.8.22
 ©シモダアサミ/祥伝社 FEEL COMICS
©シモダアサミ/祥伝社 FEEL COMICS

【漫画】本編を読む

『体にまつわるエトセトラ』(シモダアサミ/祥伝社)は、目、胸、下半身、声、体毛、生理など、「自分の体なのに、どうしてこんなにままならないのだろう」という女性の身体の悩みを中心に描いたオムニバス漫画である。誰もがなにかしら抱えているコンプレックスや違和感を、ユーモアを交えながら軽やかに描き出した作品だ。

本作に登場するのは、生理を少しでも快適に過ごそうと月経カップを使い始めた人や、思春期の頃に、声をからかわれて以降は人前で大声を出せなくなった人など、自分ではどうにもできない体に関することに悩み続けてきた女性たちだ。それぞれが抱えている体の悩みは異なるが、自分の体なのに不自由を感じていることは共通している。

コンプレックスを「個性だから気にしなくていい」と言うことは簡単だ。しかし、登場する人物たちはその体にまつわる悩みに見て見ぬふりをせず、どうにか折り合いを付けながら向き合っていく方法を模索する。それでも、コンプレックスは思い込みや他人からの何気ない一言、そして社会の「こうあるべき」という価値観によっても大きくなっていく。本作は体そのものの問題だけではなく、そんな人と人との関わり方や無意識に持っている偏見にも目を向けているのだ。

しかし作品全体を包む空気に全く重苦しさは感じられない。恋人や友人、家族との何気ないやり取りのなかで、少しずつ自分の体との向き合い方が変わっていく様子はどこか温かく、思わず笑ってしまう場面すらある。悩みを乗り越えるというより、「そんな自分でもいいのかもしれない」と肩の力が抜けていく読後感が心地よい。

私たちは、自分の体とは一生付き合っていかなければならない。本作は「体を変える」ことではなく、「その体との付き合い方」を見つめ直すことを伝えてくれるのだ。性別を問わず、体のコンプレックスに悩んだことがあるすべての人に手に取ってほしい、やさしさと心地よさが同居した作品である。

文=練馬麟

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