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10日間入院した50代男性→「給付金が出るはず」保険会社に問い合わせたところ…担当者から突きつけられた“想定外の一言”

  • 2026.9.7
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

大学卒業後、国内生命保険会社に35年間勤務し、営業・営業所長・企画・事務など幅広い業務を経験してきた「あしふみ」です。 

生命保険は、保険料を払い続けている間だけ保障が生きる仕組みです。口座変更などのちょっとした手続き漏れで引き落としがされなかったら、契約はどうなるのでしょうか。

「20年も払ってきたんだから、1回くらい平気だろう」と思う人は多いはずです。実際、一度引き落とされなかっただけで翌日から保障が消えるわけではなく、多くの契約には未払い分を後から払い込める「払込猶予期間」があります。ただ、この期間中にも払い込みがなければ、契約は失効・解除になってしまいます。

「20年以上払っているから大丈夫」だったAさん

会社員のAさん(仮名・58歳男性)は、30代で医療保障つきの生命保険に加入し、毎月1万2,800円を20年以上大きな遅れもなく払い続けてきました。

ある年、生活費用の銀行口座を変更した際、給与振込や公共料金の引き落としはすべて新口座に切り替えたのに、なぜか保険料の口座変更だけが手続きから漏れてしまいます。

保険会社から未払いの案内が届いていたようですが、忙しさに紛れてあまり中身を確認せず放置してしまいます。もっとも、健康なうちは保険のことを日常的に気にかけている人のほうが少ないものです。Aさんも「20年以上払ってきたし、そう簡単に保険がなくなるはずはない」という程度の感覚で、深く考えていなかったといいます。

10日間の入院後に突きつけられた「失効」の事実

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

数か月後、Aさんは10日間入院しました。入院1日1万円の給付金が出るはずと、退院後すぐ保険会社に連絡します。

「10日入院したので、10万円請求したいのですが」

返ってきたのは、想定外の一言でした。

「Aさまのご契約は、すでに失効しております」

確認すると、保険料が引き落とされなくなったあと、猶予期間を過ぎても払い込みがなく、その時点で契約は失効していました。今回の入院はそのあとに起きていたため、給付金の対象外だったのです。

なお、給付事由が猶予期間「中」に起きていた場合は話が別で、未払い分を差し引く、あるいは払い込むことを条件に給付対象となることもあります。出来事が起きたのが失効日の前か後かは、給付を左右する大きなポイントの一つといえるでしょう。

「何回まで平気か」は契約によって違う

猶予期間を過ぎても払い込みがなければ契約は失効・解除となり、それ以降の死亡・入院・手術は基本的に保障の対象外です。

保険会社によっては解約返戻金の範囲で保険料を立て替える「自動振替貸付」もありますが、すべての契約にあるわけではありません。つまり「何回払わなければ失効する」と一律には言えず、保険会社や商品、払込方法によって扱いはまちまちです。

失効した契約は、一定期間内なら「復活」できる場合もありますが、健康状態の告知や診査が必要になるのが一般的。Aさんも相談しましたが、すでに入院していたため改めて診査が必要となり、すぐには戻せませんでした。復活後の保障は復活が認められた日からで、失効中の入院がさかのぼって保障されることも基本的にありません。

口座変更や引っ越しは、保険を見直す絶好のタイミング

Aさんのケースは、払う気がなかったわけではなく、口座変更というほんの些細な漏れが失効につながった例です。銀行口座の変更、カードの更新、引っ越し、転職のタイミングでは、保険料がちゃんと引き落とされているか一度確認しておくと安心です。保険会社からの「未払い」「猶予期間」「失効」といった案内も、面倒でも目を通しておきたいところです。

20年、30年払い続けてきた実績は、保障が自動的に続くことを約束してくれるわけではありません。支払い方法を変えたときこそ、契約の状況を確認するいいきっかけになると思います。


※本記事の事例は個人が特定されないよう内容の一部を変更・再構成しています。払込猶予期間、失効・解除の時期、復活の可否や条件は保険会社・商品・契約時期によって異なります。詳しくは約款や「ご契約のしおり」をご確認いただくか、加入先の保険会社へお問い合わせください。

執筆:あしふみ
国内大手生命保険会社に35年間勤務。個人・法人営業、営業所長、企画・販売促進、事務部門などを経験。FP2級の知識と保険実務の経験を生かし、保険や家計に関する情報を発信している。

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