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『家族の貯金として』妻の口座に“月30万”を振り込み続け…→10年後、判明した“想定外の事実”に50代夫が驚愕【現役FPは見た】

  • 2026.9.30
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、家計・資産形成・相続など、お金に関するご相談をお受けしている、マネーシップス代表 ファイナンシャルプランナー/IFAの石坂です。

「夫婦間で毎月生活費をやり取りする分には、税金なんてかからないはず」

そう思って油断していませんか?夫婦間など扶養義務のある者同士で日常の生活費をその都度受け取り、実際に使い切る場合は原則として贈与税はかかりません。

しかし問題となるのは、生活費として使われずに口座へ残ったお金です。税務上「贈与」や「名義預金」とみなされるケースがあります。

今回は、夫婦間のお金の境界線と正しい管理法をご紹介します。

余った10万円を残した結果、妻名義の預金が1,200万円に

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

今回のケースは、夫が54歳の会社員で年収は約720万円。妻は52歳でパート勤務をしており、年間約96万円の収入がありました。

夫は給料が入るたびに、妻名義の家計用口座へ30万円を送金していました。1年間で360万円、10年間では3,600万円です。
この口座から支払っていたのは、月8万円ほどの食費、約3万円の水道光熱費、通信費と日用品で約4万円、家族に関する支出で約5万円でした。

住宅ローンや保険料、車の維持費は夫の口座から引き落としていたため、妻が担当する支出は平均月20万円ほどです。出費の多い月もあれば、少なく済む月もありましたが、年間の支出はおおむね240万円。差額の約120万円は、口座に残す形になっていたそうです。

妻は、このお金を家電の故障や将来の生活費に備える資金と考えていました。夫も「家族のために取ってあるお金だから問題ないだろう」と受け止めていたそうです。

通帳とキャッシュカードは妻が持っていましたが、大きな買い物は夫婦で話し合って決めていました。そのため、2人とも妻個人の財産というより、世帯全体の貯金という感覚だったのです。

この状態が続き、10年後の口座残高は約1,200万円になりました。妻のパート代は別口座に入っていたため、残高の多くは夫から振り込まれたお金の余りです。

子どもが独立し、老後資金を整理し始めたとき、夫婦は初めて「妻名義の1,200万円は、税務上も妻のお金なのか」と疑問を持ちました。確認したところ、実際に暮らしへ使った金額と、口座に残した金額は、同じように扱われるとは限らないと分かったのです。

生活費に使わなかった部分は、非課税の範囲から外れる

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

夫婦など扶養義務のある人から、日常生活に必要な金額をその都度受け取り、実際に支払いへ充てた場合は、原則として贈与税の対象外です。一方、使わずに預金した金額は、生活費として認められる非課税の範囲には含まれません。

ただし、その預金が妻への贈与なのか、夫の資金を妻名義で保管していただけなのかは、口座を管理していた人や、妻が自由に使えたかなどを踏まえて考える必要があります。

仮に毎年120万円が妻への贈与として成立していた場合、暦年課税の基礎控除110万円を10万円超えます。妻がほかに贈与を受けていなければ、一般税率での贈与税は年1万円という試算です。

なお、最初から10年間にわたり毎年120万円を渡す約束をしていた場合は、年ごとの贈与とは別の扱いになる可能性があります。

「使うお金」と「残すお金」を分ける

夫婦間で生活費として渡された資金であっても、実際に生活費として消費されず口座に残り続けた部分は、非課税の範囲から外れて贈与税や名義預金の対象となる恐れがあります。

世帯の共有財産と考えていても、名義や運用の実態によっては税務上で個人の財産と判定されるため注意が必要です。トラブルを防ぐには、生活費として消費する資金と将来のために残す資金を明確に分離し、振り込みや支出の履歴を記録しておくことが重要となります。

すでに妻名義でまとまった資金が溜まっている場合は自己判断で動かさず、税理士や税務署へ相談しましょう。


※今回の事例は、プライバシー保護のため、内容の一部を変更しています。

執筆・監修:石坂貴史
証券会社IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー・証券外務員)、マネーシップス代表。累計1,200件以上の相談対応に加え、金融記事の制作・校正・監修の対応を行っています。専門は「金融・経済、不動産、保険、相続、税制」。資産運用やライフプラン設計では、分散投資の考え方と人の心理を踏まえた行動設計をもとにサポートしています。
保有資格:証券外務員一種、2級FP技能士、AFP、NISA取引アドバイザー、日本証券アナリスト協会認定 資産形成コンサルタント、金融リテラシー検定

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