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「え!?そんな…」相続した山のスギを売った50代男性、査定額500万円で喜ぶも…確定申告で知った思わぬ盲点に“青ざめたワケ”

  • 2026.9.30
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

キャンプが趣味の人のなかには「自分だけのキャンプ場があったらいいな」と思ったことがある人もいるのではないでしょうか。

今回ご紹介するのは、本格的なキャンプ場づくりに取り組んだところ木材が高額で売れ、喜びと悲しみの両方を味わうことになった男性の体験談です。

「よし!キャンプ場を作ろう!」

54歳のMさんは50代になってからフリーランスとして独立。

時間に余裕ができたこともあって、キャンプが趣味になったそうです。そこで父が10年ほど前に購入し、Mさんが相続により引き継いだ山に自分専用のキャンプ場を作ることを決意しました。

山には樹齢50年超のスギ人工林が広がっており、業者に処分を依頼しようと考えていたのですが…。

「そんな立派なスギなら売れるんじゃないの?」とキャンプ仲間から言われ、林業会社に査定してもらうことにしました。

業者の査定結果は…500万円!

売却代金から伐採・運搬費を差し引いた残りをキャンプ場整備につぎ込みました。

そして、完成したキャンプ場で火を囲んでいた夜のこと…。

「500万円で木材が売れたのはラッキーだったね。でも、税金ってどうなるんだろうね」という友人の一言で不安になったものの、不要な木を売っただけなので税金は関係ないだろうと、そのときは思っていたそうです。

ところが半年後、確定申告を依頼している税理士に念のため相談したら、衝撃の事実を知ることになったのです。

「不要な木材を処分しただけなのに…」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「今回のように、5年を超えて所有している山林を伐採して売却して得た所得は、原則として『山林所得』となり、所得税の対象になります」

「え!?そんな…商売として木を売ったわけじゃないのに税金がかかるんですね…」青ざめた様子のMさん。

とはいえ、500万円にそのまま税金がかかるわけではありません。

取得費や伐採費用などの必要経費100万円。さらに、最高50万円の特別控除を差し引きます。

今回の木材売却収入が500万円なので、

500万円ー100万円ー50万円=350万円

となり、山林所得は350万円ということです。

「5分5乗方式ってなに?」

山林所得は「5分5乗方式」という特別な税金の計算方法をします。これは、山林が長い年月をかけて育てられ、売却したときに所得がまとまって生じるためです。所得が高ければ、所得税率も高くなるため木材を売却した年の所得税率が極端に高くならないように決められた税金のルールです。

Mさんの事例に当てはめて具体的な計算をしてみましょう。

ここでは所得控除などを考慮しない簡易計算とします。

まず山林所得350万円を5分の1にします。そうすると70万円。この70万円の所得税率は「5%」です。山林所得では、このように所得を5分の1にした金額に税率を適用する点が大きな特徴です。

70万円×5%=3万5,000円

これを5倍して所得税を算出します。

3万5,000円×5=17万5,000円

復興特別所得税をあわせると18万円ほどになります。

「売却代金を全部キャンプ場に使わず、税金分を残しておけばよかったです」と後悔を口にするMさん。「でも、キャンプライフは楽しいです」と楽しさもある様子でした。

山林と税金の関係は複雑

山林は所有していれば原則として固定資産税。木を伐採して売れば山林所得や、所有期間によっては事業所得・雑所得。土地ごと売却する場合には、立木部分と土地部分で所得の種類も異なります。

山林をどう活用するかによって税金の種類や計算方法はさまざまです。山林には何かしらの税金が生じる可能性をふまえて、山林ライフを充実させるとよいですね。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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