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「聞いておけばよかった…」父の死後に“残高320万円の通帳”を見つけた50代娘、銀行の窓口で相談すると…判明した“思わぬ事実”

  • 2026.9.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、父の相続手続きを進めていた50代のAさんの体験談です。

「通帳が残っている銀行だけを片づければいい」

そう思っていたAさんでしたが、同じ銀行の全店照会と、通帳の振替記録をたどった問い合わせで、別の口座が見つかります。通帳が見当たらない口座の探し方と、親が元気なうちにできる備えをご紹介します。

見つかった通帳は、1冊だけだった

父を亡くしたAさん(50代)は、相続の手続きを進めていました。

実家の引き出しから出てきた通帳は1冊です。地元の銀行のもので、残高は320万円ありました。

「これで全部だと思っていました」

ところが、その通帳を見ていて気になる記録がありました。毎月20日に、別の金融機関あての自動振替が2件あります。

引き落とし先の名前に心当たりがありません。

通帳が見つからない口座は、自分で探す必要がある

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

Aさんが銀行の窓口で相談すると、担当者はこう説明しました。

「当行にある口座はお調べできます。ただ、他行の口座については、お父さまがどの金融機関を利用していたかを、相続人の方で確認していただく必要があります」

通帳やキャッシュカードが見つからない場合、その口座の存在を金融機関側から知らせてもらえるわけではありません。相続人が気づかないまま、口座が残ってしまうこともあります。

「同じ銀行の中であれば、支店をまたいで口座の有無を確認する『全店照会』ができます」

ただし、調べられるのはあくまでその銀行の中だけです。別の銀行にある口座までは分かりません。

相続の手続きでは、銀行が支店をまたいで口座を確認します。その中で、同じ銀行の別支店に180万円の定期預金があることも分かりました。

「相続時照会」という仕組みがある

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

もうひとつ、担当者が教えてくれた方法があります。

「お父さまが生前に、預貯金口座へマイナンバーを届け出ていらっしゃれば、相続時照会という仕組みが使えます」

相続人が任意の金融機関の窓口で申し込むと、預金保険機構がすべての金融機関を対象に照会し、亡くなった方のマイナンバーが付番された口座の所在を確認できます。結果は預金保険機構から通知書が郵送されます。

「別の銀行のものも、まとめて分かるのですか」

「はい。ただし、マイナンバーを届け出ていない口座と、一部の対象外の金融機関は分かりません」

この照会は、亡くなってから10年後まで申し込めます。

ただし、亡くなった方がマイナンバーを届け出ているかどうかは、照会をしてみないと分かりません。窓口で手続きをすると、預金保険機構が金融機関に照会し、結果が郵送で届きます。

親が元気なうちに、口座のことを話しておく

Aさんが照会を申し込んだところ、ひもづく口座は確認できませんでした。マイナンバーを届け出ていなかったのか、登録情報が一致しなかったのかまでは分かりません。

そこで、通帳に残っていた自動振替の記録を手がかりに問い合わせたところ、別の銀行に45万円の普通預金が残っていることが分かりました。

3つの口座を合わせると、預金は545万円です。同じ銀行の口座は手続きの中で確認できます。けれども別の銀行の口座は、振替の記録に気づかなければ、そのまま残ってしまうところでした。

「父が元気なうちに、聞いておけばよかったです」

口座探しに時間がかかるのは、どの金融機関に口座があるのかを本人しか把握していないケースが多いからです。亡くなってから家族が探し回るよりも、元気なうちに話しておけば、相続時の負担を減らせます。

お金の話は、家族でも切り出しにくいものですが、帰省などで顔を合わせたときに、「もしものときに困らないように」と、一度話してみてはいかがでしょうか。


執筆・監修:中川 佳人

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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