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「このまま置いておけばいい」500万円を“年利0.5%の5年定期”に入れた60代男性、2年後にFP窓口で判明した“想定外の誤算”

  • 2026.9.9
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、マネーシップス代表 ファイナンシャルプランナー/IFAの石坂です。

「定期預金は途中で解約すると利息が減る。だったら満期まで待った方がいい」と考える人も多いのではないでしょうか。

たしかに、定期預金を満期前に解約すると、最初に決められた金利より低い「中途解約利率」が適用される商品があります。

ただ、その後に預金金利が上がった場合、必ずしも満期まで待つ方が得とは限りません。

今回は、500万円を5年定期に預けた60代女性の事例から、途中解約して預け替える場合に、どこを比べればよいのかを見ていきます。

「途中解約したら損」500万円をそのままにするつもりだった

63歳のFさん(仮名)は、2024年5月ごろ、当面使う予定のない500万円を年0.5%の5年定期に預けました。

「5年間は使わないお金だし、普通預金より利息もつくから、このまま置いておけばいい」

そう考えていました。500万円を年0.5%で5年間預けると、単純計算で税引前の利息は約12万5,000円です。Fさんは満期まで持つつもりだったため、その後は定期預金の金利をほとんど確認していませんでした。

ところが、約2年後の2026年5月ごろ。Fさんは別の金融機関で年1.5%の3年定期を見つけます。500万円を年1.5%で3年間預ければ、単純計算で利息は約22万5,000円です。

「今の定期よりかなり金利が高い」と気になったFさん。ただ、途中解約すると利息が減ることも知っていたため、自分だけでは判断できずFPに相談しました。

相談のなかでFさんは、「年1.5%なら預け替えた方がいいのかと思ったんですが、途中で解約すると利息が減りますよね。あと3年なら、そのまま満期まで待った方が得ですよね」と話しました。

せっかく2年間預けてきたこともあり、Fさんは「途中解約=損」と考えていたのです。

「年0.73%を超えれば逆転します」と聞いて驚き

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

そこで相談時に、Fさんが持参した定期預金の商品資料を確認しました。Fさんが預けていた商品は、預入から2年以上3年未満で解約した場合、中途解約利率が年0.15%になる条件でした。

500万円を年0.15%で2年間預けたとすると、中途解約時の利息は単純計算で約1万5,000円です。

一方、そのまま5年間持てば、年0.5%で受け取る利息は約12万5,000円です。両者の差は約11万円になります。ここだけを見ると、「やはり途中解約はもったいない」と感じるかもしれません。

ただ、Fさんには満期まであと3年残っています。つまり、途中解約したあと、その3年間で約11万円を上回る利息を受け取れれば、満期まで待った場合より受取額が多くなる計算です。

500万円で3年間に11万円の利息を得るために必要な金利を単純計算すると、年約0.73%です。

今回の条件では、新しい3年定期の金利が年0.73%を上回れば、そのまま5年定期を持ち続けるより、最終的に受け取る利息が多くなる計算になります。

Fさんが見つけた定期預金は年1.5%でした。

500万円を3年間預けた場合の利息は約22万5,000円。中途解約までの約1万5,000円を合わせると約24万円です。そのまま年0.5%の5年定期を持った場合の約12万5,000円と比べると、単純計算で約11万5,000円の差になります。

Fさんは「途中解約したら損だと思っていました。でも、残り3年間まで含めて比べないと分からないんですね」と驚いていました。

大切なのは「途中解約するか」ではなく最終的な受取額

定期預金を預け替えるか迷ったとき、「途中解約すると利息が減るからやめておこう」と考えるだけでは、より有利な選択を見落とす場合があります。

見るべきなのは、今の定期預金を満期まで持った場合にいくら受け取れるのか。そして、途中解約して新しい定期預金へ移した場合に、最終的にいくら受け取れるのかです。

今回の年0.73%も、すべての定期預金に当てはまる数字ではありません。今の金利や中途解約利率、満期まであと何年あるかによって変わります。

また、預貯金の利息には原則20.315%の税金がかかります。実際に預け替えを検討するときは、税引後の受取額まで比べると、より判断しやすくなります。

「途中解約=必ず損」と決めつけるのではなく、金利が大きく変わったときには、残り期間まで含めて比較してみることが大切です。


※実際の利息は、金融機関や商品によって複利や日割り計算など計算方法が異なります。中途解約利率も商品や預入期間によって異なるため、本事例の金額や年0.73%という分岐点は、仕組みを分かりやすくするために単純計算した概算です。

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