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「神経質すぎませんか」上の階から響いた生活音。だが、住民と遭遇した時の言葉に絶句

  • 2026.8.21

朝6時に始まり、夜11時を過ぎても終わらない

1年ほど前、当時住んでいたアパートの上の階に、新しい家族が引っ越してきた。

小さな子どもが2人いるようで、階段ですれ違ったときには軽く会釈を交わした。

にぎやかになるな、くらいの気持ちだった。

変化に気づいたのは、その週の終わりだ。

朝6時、天井の上でとん、とん、と音が鳴りはじめる。

走るような足音と、床が沈むような振動。それが夜11時を過ぎても止まらない日が、来る日も来る日も続いた。

「今日も、朝からずっとだ」

誰に聞かせるでもない声が漏れた。眠りは浅くなり、日中は頭の芯が重い。

仕事帰り、玄関の鍵を開ける前に深呼吸をするのが癖になっていた。このままでは体を壊す。私は勇気を出して、管理会社に電話をかけた。

「上の階の音で、眠れない日が続いていて」

担当者は私の話を最後まで聞いてから、落ち着いた声でこう言った。

「お部屋は伏せます。まずは全戸へのお知らせという形で、様子を見させてください」

数日後、各戸のポストにお知らせが配られ、エントランスの掲示板にも同じ紙が張り出された。

生活音への配慮をお願いします、という当たり障りのない文面で、どの部屋のことかは書かれていない。

角を立てないやり方に、私はほっとした。それでも私には大きな一歩だった。

エントランスで、私は何も返せなかった

それから一週間ほど経った夕方、買い物袋を提げて帰ると、エントランスに上の階の母親が立っていた。

私の顔を見るなり、その目がすっと冷たくなった。

「あなたが管理会社に言ったんですか?だから、あんな紙が来たんですか?神経質すぎませんか」

「子どもがいるんだから、生活音くらいお互い様でしょう」

声には棘があった。それでも、まとめきれない髪も、抱えた荷物が今にも落ちそうな腕も、この人に余裕がないことを物語っていた。

私は何も返せないまま会釈だけして部屋に戻り、しばらく玄関に立ち尽くした。神経質なのは、私のほうだったのだろうか。

管理会社から電話があったのは、その数日後だった。担当者の声は、前より少しだけ張りがあった。

「実は、ほかのお部屋からも同じご相談が複数寄せられていました」

「あらためて、個別にお伝えしました。ご不便をおかけしました」

私だけではなかった。その一言で、胸の奥に詰まっていたものがすっとほどけた。

それ以降、夜遅くの音は目に見えて減った。

上の階の母親とは、廊下ですれ違えば会釈をする関係のままで、特別なやり取りはない。謝られてもいないし、仲良くもなっていない。

それでも私は、静かな夜を取り戻した。我慢し続けなくてよかったと、今は思う。

※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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