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「もうやめて、その言い方はないでしょう」親戚の集まりで義叔父が言い放った失礼な質問。だが、義母の一言で状況が一変

  • 2026.8.21

親戚が囲んだ正月の座卓で、義叔父が私のほうへ体を向けた

三年前の正月だった。義実家の座敷には親戚が集まって、大きな座卓をぐるりと囲んでいた。

煮しめの鉢が手から手へ回り、子どもたちは廊下を走り、大人たちの前にはお銚子が並んでいる。

私は末席で取り皿を配りながら、この家の正月はにぎやかでいいなと思っていた。

「今年もよく集まったなあ」

誰かがそう言って、みんなが笑った。

お酒が回るほどに話は弾んで、義父は昔話に手を叩いていた。

義母は座卓につかず、台所と座敷を行ったり来たりしながら、空いた皿を下げていた。

その空気が変わったのは、義理の叔父が私のほうへ体を向けたときだった。

夫の父の弟にあたる人で、こういう席でしか顔を合わせない。

頬は赤く、機嫌はよさそうに見えた。

「お前、まだ子ども作らないのか?」

笑い声が、座卓の端のほうから順に小さくなっていった。

私は箸を置いて、とりあえず笑おうとした。その顔ができあがる前に、続きが来た。

「若いうちじゃないと大変だぞ?」

座敷から音が消えた。誰かの湯呑みが茶托に当たる音だけが、やけに大きく響いた。

その場にいた誰も、次の言葉を出せずにいる。

義叔父だけが、いいことを言ってやったという顔で盃を口へ運んでいた。

お盆を置いた義母が、まっすぐ義叔父のほうを向いた

私はうつむいて、膝の上でエプロンの端を握っていた。

言い返せば場が壊れる。

ここは笑ってやり過ごすしかない。

そう決めて口角を上げかけたとき、廊下から足音が近づいてきた。

お盆を持った義母だった。

座敷の静けさだけで、何があったのかを察したのだと思う。

義母はお盆を畳の上に置くと、まっすぐ義叔父のほうを向いた。

「もうやめて、その言い方はないでしょう」

大きな声ではなかった。それでも、座敷のいちばん端まで届く声だった。

「よその家のことを、お正月の席で言うことじゃないわ」

義叔父は口を開きかけて、盃を座卓に戻した。

「…そんなつもりで言ったんじゃない」

それきり、その話には戻らなかった。義父が咳払いをして、別の親戚が煮しめの鉢を回した。

凍っていた空気は、少しずつ元の温度にほどけていった。義母は何事もなかったように立ち上がると、私の湯呑みに新しいお茶を注いだ。

「食べてね。あなたの好きなもの、多めに作ったから」

その夜は、布団に入ってからもなかなか眠れなかった。おめでたい席で言う言葉ではないし、人の家庭のことに口を出すことでもない。

それでも、目を閉じるたびに一緒に浮かんできたのは、お盆を置いてこちらを向いた義母の姿だった。あの席で、私をかばってくれた人がたしかに一人いた。それだけで、私はあの正月に救われていたのだと思う。

※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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