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友達のかき氷を半分食べ続けた私、自分の1杯に手をつけられなかった理由

  • 2026.8.21
ハウコレ

彼女は私を責めませんでした。いちごと抹茶のグラスを挟んで、注文をしない側であり続けた理由を、私はやっと言葉にします。

私の前に置かれた抹茶のかき氷は、削られた形のまま、少しずつ溶け始めていました。

注文しない側の席

学生時代からの友人と行く甘い物の店で、私は注文をしない側でした。その日もかき氷の店で水だけを頼み、彼女のいちごが届くと、「一口ちょうだい」と言ってスプーンを伸ばしました。「おいしいね」と笑いながら、二口目、三口目と続けてしまうのは、いつものことでした。メニューを開くと、頼んで外したらどうしよう、という考えが先に立って、結局ページを閉じてしまうのです。人が選んだ物なら、外れても自分のせいになりません。ずるい理屈だと、頭の隅では分かっていました。

送ったメッセージ

別れたあと、彼女からの返事がいつもより短い気がして、私は数日、届いた文面を読み返していました。それでも氷の味が忘れられず、「またあの店に行かない?」とメッセージを送りました。行くよ、という返事は来たものの、続く言葉はありませんでした。当日は、今度こそ自分の分を頼もうと決めて、店までの道でメニューの写真を何度も思い浮かべていました。

先に置かれていた2つのかき氷

次に会った日、席に着くと、テーブルにはいちごと抹茶が1つずつ並んでいました。「先に2つ頼んでおいたよ」と彼女は言い、抹茶のかき氷を私の前へ置きました。「好きなほうと替えてもいいよ」責める言葉は1つもないのに、スプーンを手に取ったまま、私は口をつけられずにいました。視線を氷に落として、私は口にしました。「ごめん。自分で頼んで、外したらって思うと選べなくて」

そして...

「次からは、2人で選ぼうね。半分こなら、2つ頼んで分ければいいから」彼女の言葉を聞いてから、私は抹茶をひとさじ口に運びました。抹茶は少し溶けていて、それでも自分で口へ運んだ味は、外れではありませんでした。甘さの当たり外れより先に、友人にこんな事をさせてしまった自分の過去を振り返るべきだったと思います。帰りのレジで、私は自分の伝票を自分で持ちました。

(20代女性・販売職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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