1. トップ
  2. エピソード
  3. 「年収はいくらなの」踏み込んだ質問が続ける親戚。だが、義父の行動に救われた瞬間

「年収はいくらなの」踏み込んだ質問が続ける親戚。だが、義父の行動に救われた瞬間

  • 2026.8.17
「年収はいくらなの」踏み込んだ質問が続ける親戚。だが、義父の行動に救われた瞬間

初めて入った親戚の輪で、何を話せばいいのか分からなかった

結婚して初めて、妻の親戚が集まる席に呼ばれたときのことです。

妻の実家の座敷には、すでに十人ほどの親戚が集まっていました。

妻から一人ずつ紹介してもらったものの、緊張していた私は、名前と顔を覚えるだけで精いっぱいでした。

手伝ったほうがいいのかと思って周囲を見ても、どこに何があるのか分かりません。

勝手に動くわけにもいかず、私は妻の隣で様子をうかがっていました。

そんな私に、義母がそっと声をかけてくれました。

「最初なんだから、無理に話さなくていいからね」

その一言で少しだけ気持ちが楽になりました。

しばらくすると、隣に座っていた親戚と仕事や天気の話をする余裕も出てきました。

「年収はいくら?」突然の質問に、言葉が止まった

場の雰囲気にも少し慣れてきた頃、向かいに座っていた親戚の一人が、笑いながら私に尋ねました。

「ところで、年収ってどのくらいなの?」

あまりに突然だったので、一瞬、聞き間違えたのかと思いました。

相手に悪気があるようには見えません。

新しく親戚になった私のことを知りたかっただけなのだと思います。

それでも、初対面に近い相手へ答えるには、少し踏み込んだ質問でした。

どう返そうか迷っていると、今度は別の親戚が妻のほうを見ました。

「それで、子どもはまだなの?」

妻の表情がわずかに固くなりました。

私たちなりに将来のことは話していましたが、親戚が集まる席で詳しく説明したい話ではありません。

冗談めかして流すべきなのか、それとも何か答えたほうがいいのか。判断できないまま、私は言葉に詰まっていました。

すると、少し離れた場所に座っていた義父が口を開きました。

「まあ、そのあたりは二人で考えることだから」

声を荒らげるわけでも、親戚を責めるわけでもありません。

ただ、それ以上は聞かなくていいだろうと、静かに線を引くような言い方でした。

座敷に一瞬だけ間ができました。

けれど義父はすぐに、目の前の料理を見ながら続けました。

「それより、この煮物食べたか。今日は母さんが朝から作ってたんだぞ」

すると親戚も、「そうなの?じゃあもらおうかな」と笑い、話題はそのまま料理へ移っていきました。

大げさに誰かを注意することもなく、場の空気を壊さずに話を終わらせた義父の言葉に、私は助けられました。

帰りの車で、妻が言いました。

「お父さん、ああいうこと言うの珍しいんだよ」

私はその言葉を聞いて、改めてありがたさを感じました。

親戚だからといって、何でも聞いていいわけではありません。その境界線を、私たちの代わりに義父が示してくれたことが、今でも印象に残っています。

※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ