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「式はどこでやるの?」足の悪い祖母のため地元を望んだ私。だが、親戚の前で言えなかった一言とは

  • 2026.8.17

足の悪い祖母に、どうしても来てほしかった

夫と結婚することが決まり、式の日取りや会場について話し始めたころのことです。

私たちは地元を離れ、東京で暮らしていました。それでも結婚式は地元で挙げたいと、私は考えていました。

理由は、私の祖母です。

祖母は当時すでに足が悪く、長時間の移動が難しい状態でした。子どものころから祖母が大好きだった私は、どうしても晴れ姿を見てもらいたかったのです。

「できれば、おばあちゃんにも来てもらいたいんだ」

私がそう話すと、夫もすぐにうなずいてくれました。

「それなら地元でやろう」

まだ具体的な式場は決めていませんでしたが、私の中では、地元で挙げることだけは大切にしたいと思っていました。

通夜のあと、結婚式の話になった

そんな時期に、夫の祖母が亡くなりました。

通夜は地元で営まれ、終わったあとには夫の親戚たちが集まっていました。

しばらくして話題が変わり、まだ日取りも決まっていなかった私たちの結婚式の話になりました。

「式はどこでやるの?」

そう聞かれ、まだ正式には決めていないと答えると、義母が言いました。

「大型バスを用意してもらえれば、みんなで東京まで行けるんじゃない?」

義母としては、親戚がそれぞれ東京へ向かうよりも、バスで一緒に移動できたほうが楽だと考えたようです。

すると、周囲の親戚からも声が上がりました。

「それならいいね」

「東京のほうが会場も選べそうだし」

「若い人たちも集まりやすいんじゃない?」

誰も悪意があって言っているわけではありませんでした。

みんな、自分たちなりに参加しやすい方法を考えていたのだと思います。

だからこそ、私は言い出せなくなってしまいました。

「私の祖母は足が悪いので、地元でやりたいんです」

本当は、それだけ伝えればよかったのです。

けれど、夫の祖母の通夜を終えたばかりの席で、自分の祖母の事情を持ち出すことにためらいがありました。

さらに、周囲が次々と東京での式に賛成するなかで、話の流れを止めるような気もしてしまったのです。

私は膝の上で手を握ったまま、結局何も言えませんでした。

親戚たちは、私の祖母の事情を知りません。

知らなければ、東京での式を提案するのも当然です。

それでも私は、あのとき一言だけでも理由を伝えればよかったと思っています。

誰かに反対されたわけでも、地元での式を否定されたわけでもありません。

それなのに、その場の空気に押されて、自分が大切にしたかったことを口にできませんでした。

あの夜に言えなかった一言は、今でも心に残っています。

※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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