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外国にルーツをもつ若者向けキャリア教育ワークシート「ぼうけん!」発行

  • 2026.8.14

愛知県知立市に拠点を置くDiVE.tvは、外国にルーツをもつ若者向けキャリア教育ワークシート「ぼうけん!(ポルトガル語併記版)」をリリースした。自分に自信をもち、広い視野で物事を捉えたり関係性を築きながら、自分の意志で人生を切り開いていける力を育むことをコンセプトとしている。

あわせて、その内容に沿った体験型キャリア支援イベント「It's ME CAMP 2026」の開催に向けたクラウドファンディングを、congrantにて8月30日(日)まで実施している。

同冊子は、文部科学省『令和7年度「生活者としての外国人」のための特定のニーズに対応した日本語教育事業』を採択して取り組んだ「若者の自己形成につながる日本語教育のモデルづくりとバイリンガル人材育成事業」の成果をもとに、DiVE.tvが内容の一部とデザインを改訂して発行したものだ。

複文化人材を育成

日本で育つ外国ルーツの子ども・若者は急増しており、日本語支援だけでなく、進路指導やキャリア教育のあり方が重要な課題になっている。特に東海地方では、公立学校から在日ブラジル学校等の外国人学校へ転入する生徒も多数存在し、進路選択はより複雑になっている。

DiVE.tvは、「日本語」「日本社会」「自分自身」をできるだけ丁寧に掘り下げて理解できるような、外国にルーツのある若者向けのキャリア教育が必要と考えた。

近年注目される「複文化主義」は、複数の文化的価値観や経験をもつ個人の在り方を大切にしている。これはバイリンガルやトリリンガルといった言語能力に限らず、複眼的な視点で物事を捉えたり人間関係を築いたりできる人を評価する考え方だ。この考え方は、日本の多文化共生を考えるうえで非常に重要である。長い歴史と独特な文化をもつ日本にとって、海外諸国と日本の間に立ち、うまくつないでくれる役割は必要不可欠だからだ。

「複文化人材」を育てるには、「日本語」や「教科学習」の指導だけでなく、アイデンティティの形成や日本社会の理解、コミュニケーション能力の向上といったキャリア教育が欠かせない。

今回のワークシートには、文部科学省が推奨するキャリア教育の方針をもとに、ブラジルの教育省が本国で行う「Projeto de vida(人生プロジェクト)」というキャリア教育の考え方を取り入れた。職業選択を重視する日本のキャリア教育に対し、ブラジルのキャリア教育は私生活を含む生き方や個人の在り方を重視している。両者を融合させ、週1回の授業で1年間を通して学べるよう編集した。

ワークシートの概要

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目次[/caption]

ワークシート「ぼうけん!」3,000円(税込・寄付付き)は、「It’s ME CAMP 2026」のクラウドファンディングページから入手可能。仕様はA4サイズ/フルカラー56ページ。デザインは吉永ヒデキ氏が手がけた。

内容は1〜3学期制を想定した3部構成。

1学期は「自己」に焦点を当て、性格や背景を認識して自分の強みに気づくことが目標。

2学期は「仕事」に焦点を当て、適性や夢を具体的に考えドリームツリーを描く。

3学期は「社会」に焦点を当て、まだ行ったことがない場所に行ってみること、そこで働いている人を観察することを課題としている。

日本×ブラジルのキャリア教育をミックス

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シンポジウム「多文化時代のキャリア支援とは」の様子[/caption]

DiVE.tvは、2020年から若者支援に取り組み、愛知県内3ヶ所のブラジル学校で日本語の授業支援を行ってきた。その中で生徒から「日本語はわかるけど自信がないから話せない」「将来どうすればいいか分からない」といった声を多く聞いた。その中で見えてきたことは、「日本語」「社会」「自分」の3者をバラバラに理解しようとしているがために理解できなくなっているのではないかということ。ちょうどその頃、ブラジル本国でのキャリア教育科目「Projeto de vida」が始まったことを知り、教材開発を開始。その後、文科省事業に採択され、日本語教育やキャリア教育、バイリンガル教育などの専門家とともに開発を進めた。

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ルイ・ブレン州立学校[/caption]

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私立高校でProjeto de vidaを教えているソランジ先生[/caption]

また今年5月には代表の牧野佳奈子氏がブラジルへ渡航し、現地で「Projeto de vida」を実施する4校を訪問。

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日系の私立学校 ピオネーロ学園[/caption]

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日系の私立学校 アルモニア学園[/caption]

教師と生徒の信頼関係づくりの重要性や、授業を通じて精神的ケアが必要な生徒を早期発見しスクールカウンセラーにつなぐこと、点数ではなく意欲を個別に判定する評価方法など、多くの知見を得たという。

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教材プリントの一部[/caption]

現在は愛知県立明和高校の夜間定時制で、代表の牧野氏が「ぼうけん!」を使った授業を行いながら改訂に向けた実践を重ねている。今後は外国人生徒が多い全国の公立・私立高校への普及とあわせ、教師向けマニュアルや補助教材の制作も検討中だという。

この機会に、DiVE.tvの取り組みをチェックしてみては。

congrant:https://congrant.com/jp プロジェクト名:多文化×キャリア教育の決定版!「It's ME CAMP 2026」で多様な若者をエンパワメントしたい!

DiVE.tv HP:https://www.dive-tv.nagoya DiVE.tv Instagram:https://www.instagram.com/dive.tv

(熊田明日良)

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