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「玄関のチャイムが鳴って、思わず身構えた」引っ越し初日の夕方、見知らぬ土地でかけられた一言にほっとした瞬間

  • 2026.8.14
「駅の近くで、偶然見かけたよ」毎日のようにメッセージを送ってきた同僚に、上司へ相談した私が返した一言

荷ほどきの途中で、突然チャイムが鳴った

一年前、私は仕事の都合で、ほとんど知り合いのいない町へ引っ越しました。

引っ越し当日の夕方。部屋にはまだ開けていない段ボールが積み上がり、私は床に座って食器を一枚ずつ新聞紙から取り出していました。

新しい家に来られたうれしさはありましたが、それ以上に気になっていたのが近所づきあいです。

どんな人が住んでいるのだろう。うまくやっていけるだろうか。

そんなことを考えていると、突然、玄関のチャイムが鳴りました。

荷物が届く予定はありません。訪ねてくる知人もいません。

一瞬身構れましたが、ドア越しに「向かいの者です」と穏やかな声が聞こえ、私は玄関を開けました。

そこに立っていたのは、向かいの家に住むという女性でした。

「今日、お引っ越しでしたよね。お疲れさまでした」

そう言って、小さな菓子袋を差し出してくれました。

私が慌ててお礼を言うと、その方は道路の左右を指しながら続けました。

「こっちがお隣さんで、反対側はご夫婦で住んでいます。みんな長く住んでいるので、分からないことがあったら聞いてくださいね」

ちょうどそのとき、物音に気づいたのか、隣の家からも一人が顔を出しました。

「今日越してきた方?」

短い会話のあと、もう一方のお隣とも玄関先で挨拶を交わすことができました。

「最初は分からなくて当然ですよ」の一言

数日後、ゴミを出そうとして、私は収集場所の前で立ち止まってしまいました。

曜日は確認していたものの、袋を置く場所がいまひとつ分からなかったのです。

すると、あの日の向かいの方が通りかかりました。

「そこじゃなくて、朝はこっちにまとめるんですよ」

そう言いながら、集積場所を教えてくれました。

「ありがとうございます。まだ何も分からなくて……」

私が申し訳なさそうに言うと、その方は笑いました。

「引っ越してきたばかりなんだから、分からなくて当然ですよ」

その一言に、私はずいぶん救われました。

その後も、顔を合わせれば挨拶をする程度の関係です。特別に家を行き来するほど親しいわけではありません。

それでも、スーパーの場所を教えてもらったり、自治会のお知らせについて聞いたりするうちに、知らなかった町が少しずつ自分の生活圏になっていきました。

引っ越し初日の私は、知らない土地で一人きりになったような気持ちでいました。

けれど、玄関の向こうから聞こえた「向かいの者です」という声で、その不安は少しだけ軽くなりました。

大げさな親切ではなくても、新しく来た人に自然に声をかけてもらえることが、こんなにも心強いものなのだと知った出来事です。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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