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ホッとするスパイスおばんざいをつまみに。しなやかに力強い料理で、迎える人を温める福岡の〈たおやか〉

  • 2026.8.14

福岡はやっぱり熱い。なにより店主が楽しんでいるし、居合わせる客は地元民もツーリストも、いつしかその空気に当てられて楽しくなってくる────そんな熱気が漂う酒場を求めて、渡辺通〈たおやか〉へ。

photo: Yoshiko Watanabe / text: Michiko Watanabe

福岡〈たおやか〉店内
BRUTUS

小学校教諭に始まり、人の何倍も働いた。「棺桶から逆算すると時間がない」と、店主・住吉里緒さん。無縁だった飲食業に進むことを考えて、ワインを扱う店、やってみたいタイプの店、ハレの日仕様の店、ホテル、モツ鍋、塾講師……。気づけば仕事は6件掛け持ちしたこともあった。

見聞を広め、学び、「人生を懸けて選んだ」この道。試運転期間ののち、2025年、ホッと心和んで整うスパイスおばんざいをつまみに、昼から飲める店を開く。人を温かく包むようなもてなしを“たおやかに”こなす。

開業とともに落ち着いたかと思いきや、ポップアップもイベントも、チンドン屋(!)まで、千手観音のように働いている。かといって、とっちらからないのは性格なのか、教職の経験ゆえか。

メニューは細長い手帳。横使いして、料理名がカラーインクで丁寧に縦書きされている。さすが元教師、なんだか板書のようだ。文字も美しい。使い始めて3冊目。季節の移り変わりを記した繊細なメモにもなっている。

福岡〈たおやか〉季節のスパイスピクルス、さつまいも、赤大根のチー玉、台湾風手羽元のテリヤキ
右から、季節のスパイスピクルス500円。さつまいも、赤大根のチー玉500円。台湾風手羽元のテリヤキ3本700円。ナチュラルワインのほか、スパイスラムコーク1,100円などオリジナルドリンクも。
福岡〈たおやか〉メニュー表
目にも楽しいメニューは手帳に綺麗な手書きで。季節ごとにページが繰られていく。

一方で里緒さんの料理は、おおらかで骨太、そのギャップも楽しい。ワインはもちろん、特に取り揃えたラムのロックやソーダ割りともがっちり合う。

店は見事なまでに昭和な木造アパートの2階にある。ホントにここでいいのか?というくらい錆びた鉄製の外階段を上がって、廊下を進んだ先。目立つ看板もないから、そっとドアを開けてみる。あ、ここだ。大きな窓から、光が降り注ぐ。週末、朝から飲める嬉しさよ。

福岡〈たおやか〉店内
2階建てアパートの2階。天井を抜いた状態。押し入れは改造してストック置き場に。手仕事が伝わる器が好きで揃えている。

Information

たおやか

住所:福岡県福岡市中央区渡辺通5-13-21 2F
TEL:なし
営:13時〜21時(金15時〜22時、土・日・祝10時30分〜19時、各30分前LO)
休:不定休。営業はInstagramで確認を
Instagram:@taoyaka205

ワインはグラス1,000円〜。生ビール(マルエフ)800円。


※20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されています。

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