1. トップ
  2. 【ジュディ・オング】母に教わった「悔いのない人生を送る」コツ、それは「第二の矢に打たれない」こと

【ジュディ・オング】母に教わった「悔いのない人生を送る」コツ、それは「第二の矢に打たれない」こと

  • 2026.8.6

【ジュディ・オング】母に教わった「悔いのない人生を送る」コツ、それは「第二の矢に打たれない」こと

今年、歌手生活60周年を迎えるジュディ・オングさん。10月には5000人規模の記念コンサートが予定されています。60年という長きに渡り、芸能界の荒波を乗り越えてきた、その強靭な精神力はどこから来るのでしょう? その秘密は、幼いころからの母の教えにもあったといいます。

Profile

ジュディ・オング●歌手・女優・木版画家

台湾生まれ。3歳で来日し、11歳のとき日米合作映画『大津波』で俳優デビュー。歌手デビューは16歳。1979年に「魅せられて」の200万枚大ヒットで、日本レコード大賞他を多数受賞。
25歳で始めた木版画はプロフェッショナルとなり、2005年に日展特選受賞。23年に台南市美術館にて木版画展開催。24年に台北新光三越にて建築家である兄・翁祖模(マーク・オング)と初の兄妹展「藝境畫篇O2」開催。
47年ぶりに出演した台湾映画『陽光女子合唱團』の歴代興行収入が台湾映画史上第1位となり、最優秀女優賞にノミネートされた。
現在、開発途上国の子どもたちを支援するワールドビジョン・ジャパンの親善大使の他、ポリオ根絶大使、介助犬サポート大使を務める。

「第二の矢」に打たれた人は時間をムダにする、体をこわす

「そりゃ、私だって落ち込むこともありますよ。でも、引きずらないですね。あっという間に立ち直っちゃう。もったいないじゃないですか、時間が。人生には限りがあるんですから。落ち込んでいる時間はなるべく短い方がいいですよ」

そのような超前向き思考に至った裏には、母がよく使っていた言葉があるという。

「母は『ソワソワキ』という台湾語をよく使っていました。『払ってしまえ』というような意味です。落ち込んでいても、『まぁいいや』と気持ちを切り替えて『あら空は青かったわ』と上を向いても1日は同じ24時間。あなたならどっちがいいの?と言われて育ちました」

「失敗」は勉強であって、人生のプラスになる。大自然はそれなりの失敗をさせて人を成長させるのだから、失敗をこわがって挑戦しないのはもったいない、というのが母の考えだった。

「目いっぱい生きて『楽しかった』と人生の幕を閉じたいじゃないですか。そのためには、後悔の時間は短い方がいい」

「ソワソワキ」と並んで、もうひとつ今もジュディさんの心にしっかりと刻まれている母の言葉がある。それは「第二の矢に打たれない」。

「『第一の矢』はショックな出来事や失敗したこと。『第二の矢』は『何でこうなっちゃったんだろう』とそれを悔やむ時間のこと。たとえば、お客様が来るからと大事な花瓶を出したら落として割ってしまった。『なんでこんなに早く出したんだろう』『お母さんが出してって言ったから……』と後悔しているうちに時間はどんどん過ぎていきます。では、どうするかというと、壊れた花瓶はさっさと片付けて、別の器を置けばいい。悩んでいても仕方ないので、次に行くんです」

つまり、悩む時間は「第二の矢」に打たれている時間。「第二の矢に打たれると青春がなくなる」とも言われるそうだ。

「ムダに時間が過ぎるし、体をこわすこともあります。悩んだり、怒ったり、泣いているときってごはんを食べてもおいしくないし、おなかをこわしたりしますよね。ストレスが体に悪影響を与えるということなんでしょう」

「第二の矢」という言葉。それを知っているのと知らないのでは人生は違ってくる。

「それが自分に何をもたらすかを知ると、決してプラスじゃないことがわかります。『第一の矢』は避けようがなくても、『第二の矢』は自分の意思で避けることができるんです」

娘を理想の女性にするために母は信念をもって習い事を選んだ

そもそもジュディさんの芸能活動のスタートは9歳で入った劇団ひまわりだった。

「『行くとスターに会える』と友達に誘われてついていったら、日本語がペラペラで、英語や中国語もしゃべる東洋の顔をした女の子がおもしろいということになり、テストなしで入団許可が出ました。『両親はこのことを知ってるの?』と聞かれ、『ううん、知らない』と答えたら『それはダメです。ちゃんとご両親とお話をして入団を決めましょう』と劇団の方が家に来ました。放送の仕事をしていた父は、芸能の世界を知っていたので大反対。でも、母は『やったことがないんだからやらせてみたら』と。そのひと声で入団OKとなりました。母がいいと言ったら大体のことがOKになってしまうんです(笑)」

俳優デビューは11歳のとき、日米合作映画「大津波」だった。

「原作者のパールバック氏自らオーディションに来ていました。そして、たくさんの女の子たちの中から私を指さして、『that girl』と言ったのを覚えています」

パールバック氏に直接、選ばれたジュディさん。その頃から大勢の中でもキラリと光るものを持っていたのだろう。

ジュディさんは、劇団に入る前にバレエを習い、少年少女合唱団にも入っていた。それは母の考えによるものだった。

「8~10歳ぐらいまで合唱団に入っていましたが、それは『口を大きく開けて歌う練習をすると発音や発声がはっきりする』という理由でした」

そこには、「もごもごと話す女の子になってほしくない」という母の思いがあった。また、バレエを習っていたのは「立ち姿が美しい」ことが女の子には大事だという母の考えからだ。

「『魅せられて』の振り付けは自分で考えました。バレエで身についた所作の基本があったからできたんだと思います。5歳から中学生くらいまで習っていましたが、母は私を理想の女性に近づけるために習い事をさせていたんですね」

頭を洗ったりマッサージしたり、悪い気を流すことでリフレッシュ

落ち込んだり、モヤモヤしたときのジュディさん流の心の持ち方を聞いたが、誰でも手っ取り早くできる解決法も教えてもらった。

「イヤなことがあったときは、頭を洗うことが多いですね。イヤなものを全部頭から出すイメージです。頭がすっきりして、『犬と散歩にでも行くか』と気分を切り替えられます。そして、空を見ます。下を見ては絶対にダメ。落ち込んだときには上を見ないと」

さらに、粗めのくしの毛先が丸いもので「頭の中の悪い気を流す」こともおすすめだそうだ。

「くしでもブラシでもかっさでもいいですが、頭皮への当たりがソフトなものを選んでください。私はナチュラルなツゲのくしが好きです。息を吸いながら頭頂部から首の後ろのくぼみ付近まで動かしたら、今度は息を吐きながら首の付け根まで動かします。頭の上部にたまった気が下に流れてすっきりしますよ」

このマッサージ法は、ジュディさんの公式YouTubeチャンネルでも公開されている。

【Information】ジュディ・オング歌手生活60周年記念コンサート「Diva60 The Legend of Judy Ongg」

日時:2026年10月15日(木) 18:00開演(17:00開場)
会場:東京国際フォーラム ホールA
ゲスト:小林幸子、中村雅俊
料金(全席指定・税込):SS席(スペシャルグッズ付)1万8000円/S席1万2000円/A席1万円
チケット好評発売中
お問い合わせ:キョードープロデューサーズ☎︎0570-200-551(オペレーター対応:月・水・金・土 10~18時)
Web受付:https://www.cnplayguide.com/kp/judy60/
ジュディ・オング公式サイト:https://judyongg.com


撮影/鈴木江実子 取材・文/依田邦代

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ