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【メットガラ2027】テーマはジョン・ガリアーノの軌跡。彼の複雑な遺産を探求

  • 2026.8.3

メットガラの歴史のなかで、コスチューム・インスティチュートが存命のデザイナーを称えたことはごくまれである。事実、1983年のイヴ・サンローランと、2017年の川久保玲のわずか2回しかない。しかし、2027年の展覧会では、ファッション界で最も想像力豊かであり、かつ賛否両論を巻き起こしてきたデザイナーのひとり、ジョン・ガリアーノの作品にスポットライトが当てられる。

2024年メットガラに出席したジョン・ガリアーノとキム・カーダシアン。 Cindy Ord/MG24 / Getty Images

7月31日に発表された『John Galliano: Horizons』展は、ジブラルタル出身のガリアーノによる数十年にわたる仕事の軌跡にフォーカス。1980年代のセントラル・セント・マーチンズ時代の荒削りながらも気迫あふれる卒業コレクションから、2024年に退任した「メゾン マルジェラ」での最近の活躍までをハイライトとして紹介する。「ディオール」での物議を醸しつつも衝撃的なまでにクリエイティブだった時代や、短期間ながらも絶賛を浴びた「ジバンシィ」での仕事ぶりを物語る、衣服、アクセサリー、スケッチ、トワル、リサーチブック、そしてアーカイブ資料の数々にも大いに期待したい。

2024年のメットガラで、ジョン・ガリアーノが手掛けた「メゾン マルジェラ」のドレスをまとったゼンデイヤ。 Bauzen / Getty Images

2027年5月9日から2028年1月9日まで開催される本展は、「メゾン マルジェラ」のために彼が手がけた2024年春夏「アーティザナル」コレクションのピースで締めくくられる。

ガリアーノの演劇的で独自の世界観を築き上げるクリエイションと、誰もが憧れるアクセサリーは、長年にわたりファッション関係者やセレブたちを熱狂させてきた。それはメットガラでも例外ではなく、キム・カーダシアンやゼンデイヤをはじめとするスターたちが、世界最大のレッドカーペットで彼のデザインを見事に着こなしている。

「メゾン マルジェラ」2024年 アーティザナル コレクション。 Pierre Suu / Getty Images

コスチューム・インスティチュートの主任キュレーターであるアンドリュー・ボルトンは、プレスリリースで次のように語っている。「ガリアーノのすべてのコレクションは、時間や場所、あるいはメディアによって隔てられたものたちの間を巡る旅から始まります。つまり、ポートレートとポーズ、シルエットとストーリー、記憶と素材といった要素です。『Horizons』展は、ファッションを地図製作の一形態としてアプローチし、領土ではなく、類似性や緊張感、そして変容を描き出します。イメージがどのようにしてアイデアとなり、アイデアが素材となり、素材が感情へと変わっていくのかをたどるのです。しかし、地平線(ホライズン)は、私たちの前にあるものだけでなく、私たちがどこに立っているのかも示してくれます」

ジョン・ガリアーノによる「クリスチャン ディオール」2000年春夏オートクチュールコレクション。 Victor VIRGILE / Getty Images
「ジバンシィ」1997年春夏オートクチュールコレクション。 Victor VIRGILE / Getty Images

ガリアーノのクリエイティブな功績は現代のファッション界において最も影響力のあるもののひとつであり続ける一方で、ボルトンの声明によると、本展は彼の複雑なレガシーと2011年の失脚についても検証する予定だという。展覧会は「Bearings」「Horizons」「Atlas of Transformation」の3つのセクションで構成され、最初のセクションでは、反ユダヤ主義、人種差別、反アジア的な言動により、「ディオール」および自身の名を冠したブランドから解雇された出来事を取り上げている。

「したがってこの展覧会は、ガリアーノがファッションを通じていかに世界を再構築してきたか、そして彼の言動やその結果、さらに変化し続ける文化的価値観が、彼の作品に対する私たちの理解をどのように形作り直してきたのか、その両方を考察するものとなります」と彼は述べている。

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