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“性格美人”か?“外見美人”か?の議論は終わり、そこに科学がついに答えを出した

  • 2026.9.8

「美人は性格が悪い」という常識を最初にひっくり返した人は誰だったか?

誰が言ったか「美人は性格が悪い」、かつてそれが常識だったこともある。その背景には「天は二物を与えず」という決めつけもあったはずで、たとえばマリリン・モンローが男を惑わすグラマラスなボディのせいで「頭が悪い」と決めつけられたように、社会的な“やっかみ”がそうさせたのだろうし、男社会における女性差別的な考え方の一つだったかもしれない。しかし日本にも昭和の頃までは、そういう見方が厳然とあったのだ。

でもそれって、本当なのか?という当然の疑問が、いつの間にか広がってもいた。その裏付けとなったのがオードリー・ヘプバーン。ハリウッドでは今も昔も人気女優は女王様。必要以上にチヤホヤされるのが習わしだったが、オードリーは撮影現場で特別扱いされるのを嫌い、どんな裏方の新人スタッフにも敬意を持って接したと言われる。逆に言えば「美人は性格が悪い」という歪んだ法則があった時代だからこそ、こんなに美しいのにこんなに優しいなんてえーという周囲の驚きと感動が、この人を永遠のスターに押し上げたと言ってもいいが。

「美しい唇のためには優しい言葉を紡ぐこと。美しい瞳のためには他人の優れた部分を探すこと」。オードリー・ヘプバーンが残した有名な言葉はまさに自身を語っているようだが、ただこの名言を知らずとも彼女の人格の素晴らしさを日本人の私たちが何となくでも知っていること、未だにそう感じていること、不思議には思わないか。

それはズバリ、顔に人格が表れるからに他ならないのだ。おそらくは笑顔のせいなのだろう。人間には、相手の笑顔が本物かどうかを見分ける本能が備わっているとも言われる。だからいわゆるポートレートに写る営業用の笑顔においてさえ、どこかでそれを読み取るのかもしれない。つまりオードリー・ヘプバーンの笑顔はいつどんな瞬間も典型的な「“デュシェンヌ・スマイル”=心からの喜びが生む本物の笑顔」であり、だから誰の心も確実に捉えるわけだが、日本にも笑顔そのものに人を癒やす力がある「顔施」という言葉があり、この「顔施」がとりわけ美しい人だから、人柄も素晴らしいとの確信を持った人が多いのではないか。

そしてハリウッドスターは当たり前のようにチャリティーをしているけれども、オードリー・ヘプバーンのユニセフ親善大使としての働きは何か特別のものに映った。それも、華やかなチャリティー・パーティーでお金を集めるのとは違う。自分の衰えを隠すこともせず、シワだらけの顔で難民キャンプの子どもたちを抱きしめる写真が、多くの人々の心を揺さぶった歴史がある。そして昨今まさに、こうした誠実さや道徳的な正しさを美しいと感じる脳の作用がにわかに研究されつつあるのだ。

これは、今話題の“神経美学”。人が人を美しいと認識する時、脳のどの部分がどう働くのかを研究する学問である。実はその研究成果が非常に画期的で、心の美しさも顔の美しさも脳の同じ部分で美しいと感じていることがわかったのだ。つまり、性格美人も外見美人も脳の同じところで「美しい」と感じられているということ。そうした脳の仕組みがあるからこそ、オードリー・ヘプバーンは白黒のポートレートだけでも、その慈悲深い美しさに心を打たれる人がいるのだろう。すごい話である。

顔も美しい性格美人は誰? 特別なオーラを生む愛子さまの「顔施」

性格美人は外見美人と同じように美しい。ちゃんと美しく見えている……これはもはや精神論ではない。研究がどんどん進んだ結果の、科学的根拠のある事実なのだ。しかもその一方で、外見が美しいと内面の評価も高まるという「ハロー効果」なる作用があることは、もうずいぶん昔に心理学で証明されているが、逆の作用、つまり性格がよいと、外見まで美しく見えるのもハロー効果として認められるようになってきている。とすれば、両方向の相乗効果も期待できるわけで、今そうした意味でも性格美人の美しさがいよいよ注目されつつあるのだ。

じゃあ、“顔も美しい性格美人”だったら一体どうなるか? これはどう考えても、誰にとっても、最強美人に見えるということにならないか? そう今、内面が素晴らしい美人にこそ、限りないオーラが生まれることが、「そんな気がする」というイメージの話ではなく、きちんとした科学に裏付けられているのである。

これは美容においても、一大事。ただ鏡の前でつくる美しさだけが美しさじゃないということが、完全に証明されたわけで、誰の目にも美しく見えるためには、もっと内面を磨かなければ、となるからだ。

そこで考えてみた。“顔も美しい性格美人”といったら、あなたは誰を思い浮かべるだろう? ある人が、即答で「愛子さま」の名を挙げた。確かに同じ答えを持つ人は今や少なくないのだろう。実はここにも、心理学におけるとても重要な研究結果があって、単に親切な人のレベルを超えて、文字通りの慈悲深さや、何らかの高潔な言動を見せる人に対しては、“道徳的高揚感”という特殊な感情の高まりが見られるらしい。しかも先に述べたハロー効果は、別名“後光効果”とも呼ばれていて、実際にオーラが生まれると考えられているのだ。それだけに、幼い頃より両親に利他の心を学び、留学よりも日本赤十字社に就職することを選ぶような精神性を持った人に対し、この“道徳的高揚感”が加わると、そのオーラはさらなる光を持つことになるのだろう。

ましてや愛子さまの笑顔は、いかなる場面であっても公務のためのものには見えない。オードリー・ヘプバーンと同じ、“デュシェンヌ・スマイル”=心からの喜びによって本能的に生まれる本物の笑顔。美輪明宏氏は「慈愛に満ちた菩薩のような笑顔」と語ったが、それこそが「顔施」。愛子さまはまさに「顔施」そのものが美しく、これが特別なオーラとなるに違いない。

おそらく今どきは、形の美しさだけなら手間やお金をかければいくらでも……という時代だからこそ、お金をかけても何をしても簡単には得られない内面の美しさを尊ぶ人が増えているのだろう。それはとても正しいと思う。まさに大昔からあった精神論「本当の美しさは内面からにじみ出るもの」という提言が、結局のところいつもスルーされ、“絵に描いた餅”で終わっていたわけだけれども、そうした歴史がハッキリ変わるのだから。内面の美しさは養う難しさに加え、外見の美しさへの焦りもあって、それはそれと置いておかれた。でも内面の美しさも“ちゃんと美しさに見える”という事実が判明したことで、「内面からにじみ出る美しさ」がにわかに現実味を持ってくる。かくして顔も美しい上に内面も輝くように美しければ、もうそれ以上望むものがないほど人の心を動かすオーラが出来上がる事実を、もう決して無視できない。無視してはいけないのである。

心の美しい人は、顔もどんどん美しくなるのを証明した映画3選

正直を言えば、いかに内面の美しさが重要だとわかったとしても、性格美人など簡単に目指せるものじゃない。そこでちょっと実験的に試してみてほしいことがある。心の美しい人を何となくでも見ていると、その人がどんどんキレイに見えてくるという心の変化を、自分の中で体感してみてほしいのだ。身をもって体験すると、今回訴えていることの意味がよくわかり、一般論としてではなく自分ごととして、心の美しさって何なのかということに、もう一度向き合えるはずだから。

そこで、過去にそういう意味で話題になった映画を3本ご紹介しよう。まず『アメリ』。世界的な大ヒットとなり日本でもしばらくアメリブームが続いた伝説的なフランス映画。その後シャネルのミューズにもなったオドレイ・トトゥが主演で、ファッションの小粋さやウィットが効きまくりの台詞も大いに話題になった。少々メンヘラで不器用な主人公が、ひょんなことから小さな親切を自らが行うことによって、人のために何かをすることの喜び、人を幸せにすることの幸せにどんどん目覚めていく物語。そして最後には自分の幸せも考えるようになるのだが、“一日一善”的に、ほんの些細なことでもよいことを続けることが、ひいては自分の幸せになってくるという事実を知るだけでも、これは見る価値あり。しかもこの主人公がどんどん可愛く、どんどん美しくなるのを自分の目で見ることができるはずだから。

2本目は、若き日のキャメロン・ディアスがあまりにもキュートだった『メリーに首ったけ』。本当に心優しい女性が、どんだけモテるかをこれでもかと見せていくラブコメで、これも空前の大ヒットとなった。これを見て、女の子はやっぱり愛嬌と優しさがなければね、とみんな思い知ったはずの一本である。最初から可愛かったメリーが、やがて何か尊い存在に見えてくる、そういう効果が感じられるはずだ。

そしてジェーン・オースティン原作の『いつか晴れた日に』。よい結婚をすることだけがテーマだった時代、行き遅れたにもかかわらず人のために尽くすマリア様のように優しい女性をエマ・トンプソンが演じ、見る人全員がこの人の幸せを願わずにいられなかった作品。心が美しいって難しいけど素晴らしいと心から思うはずだ。

大体が、「心の美しい人が美しい」なんて、何か声高に言うのも憚られるような時代ではあるけれど、でもだからこそきちんと言いたい。しかもそれが科学的に証明されたのだから、ここは素直にそっちへ向かって進んでいってほしいのである。それはなぜなら、自分が幸せになるたった一つの方法かもしれないから。長年生きてきて、周囲の女性たちをずっと見てきて、たった一つ自信を持って言えることはそれ。心の美しい人は必ず幸せになっている。もうそれ、絶対なのである。

「心の美しい人は、見た目も美しく見える」ことが科学的に証明された今こそハッキリ言いたい。それは人が幸せになるたった一つの方法。長く世の中を見てきて、たった一つ自信を持って言えるのはそれ。心の美しい人は必ず幸せになっている!

撮影/戸田嘉昭 スタイリング/細田宏美 構成/寺田奈巳

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