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100円を交番に持ってきた5歳児。警察官「落とした人が見つからなかったら、ほしい?」→意外な反応に「心が温まった」

  • 2026.8.29
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

道端にお金が落ちていた時、あなたならどうするでしょうか。

筆者が警察官として勤務していた頃、5歳の男の子が父親と一緒に交番を訪れ、「100円を拾った」と届けてくれたことがありました。

金額としては小さな100円玉。しかし、男の子と父親のやり取りを見ていると、とても大切なことを教えてもらったように感じたのです。

100円玉を拾った5歳の男の子

ある日、30代の父親と5歳の男の子が一緒に交番を訪れました。

話を聞くと、男の子が道端で100円玉を拾ったとのこと。

父親は日頃から、

「落とし物を拾ったら、お巡りさんに届けないといけないんだよ」

と男の子に教えていたそうです。

そして実際に100円玉を見つけた男の子は、「お巡りさんに届けたい」と父親に伝えました

その言葉を聞いた父親も、男の子と一緒に交番まで届けに来てくれたのです。

筆者は100円玉を落とし物として受け取り、必要な手続きを進めました。

「100円、ほしい?」男の子の答えは…

落とし物を警察へ届けた人には、落とした人が見つからなかった場合の所有権など、一定の権利があります。

そのため、筆者は父親へ権利関係について説明しました。

すると父親が、男の子にこんな質問をしました。

「100円を落とした人が見つからなかったら、ほしい?」

男の子は少し考えた様子を見せながら、首を横に振りました。

そこで筆者が、

「大切に保管して、落とした人が見つかったら返すね」

と伝えると、男の子は照れくさそうに笑っていました。

100円玉を届けるためにわざわざ交番まで来てくれたことも、権利について尋ねられて首を横に振ったことも、当時の筆者にはとても印象的でした。

「すみません」謝る父親に返した言葉

手続きが終わる頃、父親が筆者に小さな声で、

「余計な仕事を増やしてすいません」

と話しました。

しかし、筆者にとっては決して迷惑なことではありません。

「この瞬間が我々の癒しの時間です」

そう父親に返しました。

警察官にとって、落とし物の取り扱いは日常的な業務の1つです。

その一方で、交番には事件や事故、住民同士のトラブルなど、緊張感のある相談が持ち込まれることもあります。

そんな中、父親から教わったことを守り、自分から100円玉を届けようとする男の子の姿は、筆者にとって心が和む出来事でした。

また、父親が「届けなさい」と言うだけではなく、実際に男の子と一緒に交番まで足を運んだことにも大きな意味があったように思います。

まとめ

今回のポイントをまとめます。

・金額の大小にかかわらず、拾った現金をそのまま自分の物にせず、警察などへ届ける。

・子供が落とし物を見つけた時は、大人が一緒に正しい対応を経験させることも大切。

・「100円くらいなら」と金額だけで判断せず、落とした人がいることを考える。

・子供が自分から正しい行動をしようとした時は、その気持ちを大切にする。

大人にとっては小さな100円玉でも、5歳の男の子にとっては「拾った物をきちんと届ける」という大切な経験になったはずです。筆者にとっても、今でも記憶に残っている交番での心温まる出来事です。


防犯インフルエンサー りょうせい
元警察官(警察歴10年)。生活安全課で行方不明やDVなどの人身事案を担当し、防犯の広報や啓発活動にも携わる。現在は防犯アドバイザーとして活動し、Xや音声配信(StandFM)を通じて、日常生活に取り入れやすい防犯の工夫を発信している。


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