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夏の川遊び、備えは万全? そろえておきたい水辺の安全アイテム

  • 2026.8.1

今年、ヨーロッパは40℃を超える地域が相次ぐなど、記録的な熱波に見舞われています。日本でも最高気温が40℃以上になる日が「酷暑日」と定められ、梅雨明け以降は記録的な猛暑が続いています。

わが家ではほんの5、6年前まで、夏になると海で地引網や海水浴、シュノーケリングを楽しむのが恒例でした。しかし近年は、猛暑の影響で砂浜がとても熱くなるため海に行こうという意欲も薄れがちに。代わりに出かける頻度が増えたのが川です。涼しく快適に遊べる一方で、川は海以上に事故が起こりやすい場所でもあります。そこで今回は、わが家で愛用している川遊びを安全に楽しむためのおすすめアイテムをご紹介します。
※本記事掲載の商品価格は、「実売価格」と表記があるものを除き、すべて7月中旬時点の実勢価格(税込み)です。

実は海より危険? 川で事故が多い理由

川は暑い夏にぴったりの遊び場ですが、その一方で水難事故の多い場所でもあります。警察庁の統計によれば、2025年に発生した水難事故のうち、約4割が河川や湖沼で発生しています。2003年から2025年にかけて亡くなったり行方不明になったりした中学生以下の子どもを場所別に見ると、河川と湖沼地が約6割を占め、海の2倍以上にのぼります。

川で事故が起こりやすい理由の一つは、海水に比べて体が浮きにくいことです。川の水は塩分濃度の関係で海水よりも比重が小さく、浮力が弱くなります。さらに複雑な流れによって姿勢を保ちにくく、流れが速くなるほど体にかかる水圧も急激に強くなります。そのため、救助を待つ際に重要とされる「浮いて待て」の姿勢を維持することも容易ではありません。

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ライフジャケットは家族全員分を用意

こうした川遊びに欠かせない装備が「ライフジャケット」です。わが家は家族全員分の装備があり、皆着用していますが、海でも川でも、子どもだけにライフジャケットを装着させているご家族を多く目にします。

子どもが流された際、助けようと水に入った大人が溺れてしまう事故は、決して珍しいことではありません。親をはじめ、一緒に遊ぶ大人は必ずライフジャケットを着用し、みなで安全を確保する意識を持ちましょう。

ライフジャケットはジャストサイズに調整できるもので、特に子ども用は股下ベルトがあるものを選ぶのがおすすめです。子どもは大人に比べ、体が小さく華奢なため、ライフジャケットが水中で上にずれたり、すっぽ抜けてしまったりすることがあります。そのような事態を防いでくれるのが股下ベルトです。また、救助の際は肩ベルトを引っ張ることが多いので、股下ベルトがないと頭からすっぽり抜けてしまうこともあります。

わが家では、子ども用はモンベルの「フリーダムkid’s(9000円)」を使用しています。クロッチ(股)ベルトや仰向けに浮いた際に頭部を支えるピローを装備。大人用モデルと同等の機能や浮力体(浮力を生み出す素材)を装備しながら、子どものための安全機能と使いやすさをプラスしたライフジャケットです。

いろいろなメーカーのものを試してみたかったので、大人用はモンベルではなく、リーフツアラーの「ホイッスル付きシュノーケリングベスト(3245円)」を選択。こちらもクロッチベルトがついています。また、体形に少し合わない場合もベルトによるサイズ調整が可能で、体にしっかりとフィットさせられるのがうれしいポイント。お手頃価格ながら浮力も十分で満足しています。ちなみに身長が152㎝の筆者はMサイズ、180㎝の夫はLサイズを着用しています。

ライフジャケットは、さまざまなメーカーから多彩なモデルが販売されているので、どのような水辺シーンでの使用が多くなるのかを考え、予算と相談しながら自分に合ったものを選びましょう。

ケガの防止や体温維持に役立つラッシュガードとタイツ

ラッシュガードは紫外線から肌を守るだけでなく、岩場などでころんだ際のすり傷を防ぐのにも役立ちます。フードつきのタイプは水流で引っかかったり、水を含んで首元が重くなったりすることで、思わぬ事故につながる危険性もあるため、フードのないものを選ぶようにしています。

筆者は、8年ほど前にパタゴニアで購入したラッシュガードを着用していますが、体が冷えやすい方には、モンベルの「ライト クリマプレンシリーズがおすすめ。「ライト クリマプレン」シリーズは生地に0.5mm厚の独自素材を採用。ウェットスーツとラッシュガードの中間のような着心地で、水遊びにも適したウェアです。一般的なラッシュガードよりも生地に厚みがあるため保温性が高く、長時間水に入っていても体が冷えにくいのが特長です。夏の渓流遊びなど、「思ったより水が冷たい」と感じる場面でも一着持っていると心強いです。
下半身の擦り傷、虫刺され防止対策としては、水着やラッシュガードと同素材のタイツがおすすめです。わが家では各自、モンベルの「アクアボディ タイツ」を愛用しています。写真は「アクアボディ タイツ Women’s(6380円)」。このシリーズの特徴は、ウェア全体の強力な撥水力で、ウェア自体が保水せず、水が体にまとわりつかないこと。体の冷えも最小限に抑えることができます。実際着てみると、陸に上がってすぐに水がはけ、重たさを感じません。

より強度と保温性を求めるなら、クリマプレン素材を使用したモンベルの「ライト クリマプレン」シリーズを選ぶとよいでしょう。タイツだけだと抵抗感がある場合は、水陸両用のショートパンツの重ね着を。筆者は普段使いもできるパタゴニアの「バギーズ・ロング(税込み1万2100円)」を使用しています。

川遊びを安全・快適に楽しむための靴えらび

公益財団法人 河川財団がHP上で公表している「水辺のひやりはっと」によれば、水辺で起きた「ひやり」とした出来事の上位には、「滑る」「流される・足をすくわれる」「落ちる・崩れる」が挙げられています。こうした事故を防ぐためにも、水遊びでは靴選びが重要なリスク対策の一つになります。

川や海で靴が脱げてしまい、それを追いかけたことでおぼれたり、流されたりというケースも考えられるため、水中でも脱げにくい形状のものを選ぶことが大切です。また、指が出ているサンダルは、岩などでケガをしやすいため、つま先までしっかり保護されたタイプを選びましょう。

わが家は現在、息子がキーンの「ニューポート エイチツー(8250円)」、筆者がメレルの「ウォーターシューズ テトレックス ラピッド クレスト(実売価格: 1万800円)」、夫がリーフツアラーズの「マリンシューズ(2250円)」を使用しています。息子と私が選んだのは、水陸両用タイプのです。底面がしっかりしているため、凹凸のある岩場や不整地でも安心して歩くことができます。ちなみに「テトレックス ラピッド クレスト」は既に終売しているので、いま購入をするのであれば「マイポ エクスプローラー シーブ(1万6500円)」というタイプになると思います。

一方、夫が選んだのはナイロン製素材のシューズ。ナイロンは水はけが良く涼しい環境(砂浜や浅瀬)向きです。水遊び用の靴にはナイロンのほか、ポリエステルやネオプレンなどの素材があります。ネオプレンは冷たい水の中でも足が冷えにくいので、川遊びが多いようならネオプレン素材の靴の方に軍配が上がりそうです。素材のほかにも海水浴なら砂の侵入を防ぐことができるモデル、シュノーケリングやダイビングなら保温性に優れた素材やフィンが履きやすいモデル、川や磯遊びなら岩場でも滑りにくいモデルなど、活動内容に最適な機能を持ったものを選択しましょう。

川遊びから学べる知恵と、身体で感じる経験で防災力UP!

川遊びの当日、天気が良くても前日に大雨が降っていれば水かさが増えます。「増水しているから午前中は様子を見よう」「雷が聞こえたら早めに切り上げよう」など、天気や川の状態を見ながら、その都度自分たちで考えて決めることで、状況を判断する力が育ちます。

また、夏でも川の水は冷たく、低体温になりやすいもの。歯ががちがち鳴ったり、震えが出たりしたら要注意のサイン。そのサインに自分で気づき、川から上がる、体を温めるなど、自分で判断して行動することで、自分の身体で感じて対応する力も養われます。

以前、家族で受講した防災講座で「アウトドアの力は生きる力」という言葉を聞いて、本当にそうだなと共感したわが家。もともと外で過ごすことが好きだったのですが、その講座以降、より積極的に野遊びに出かけるようになりました。さらに、アウトドアシーンを支える道具たちは、防災にも優れた力を発揮する大切な相棒にもなってくれます。今年の夏は川遊びで涼をとりつつ、水辺の防災力向上も目指してみませんか。

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<執筆者プロフィル>
水野佳
保健師/オートキャンプ歴9年
学生時代にはバックパックを担いでフィールドワークや旅に出かけ、バングラデシュでの井戸掘りなども経験。旅やアウトドアでの知識や経験を防災活動に繋げる。産業保健師として企業勤務時に、救命講習やBCPなどの企画・運営にも関わった経験も持つ。

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