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「公園で勝手に注意しないで!」スマホを見ていた母親。だが、別の親の正論で態度が一変

  • 2026.8.2
「公園で勝手に注意しないで!」スマホを見ていた母親。だが、別の親の正論で態度が一変

ベンチから動かない背中

半年ほど前、近所の公園へ行ったときのことです。

滑り台とブランコと砂場だけの、小さな公園でした。

砂場のそばのベンチに、母親が一人で座っていました。

膝の上でスマートフォンを両手に持ち、ずっと下を向いています。少し離れた遊具では、3歳くらいの子どもが一人で階段を上り下りしていました。

私は娘とブランコをこいで、そのあと砂場でトンネルを掘りました。

腕時計を見ると、公園に着いてから1時間近くが経っています。その間、ベンチの背中は一度も上がりませんでした。

「ママ、あの子ずっと一人だね」

娘がそう言ったころ、滑り台の階段には順番待ちの列ができていました。

やんわり声をかけたつもりが

列の途中で、その子が前の子の脇をすり抜けようとしました。

踏み板は狭く、下は硬い土です。手すりに掴まっていた子が体をよじって、片足が浮きました。

「危ないよ、順番だよ」

怒鳴ったつもりはありません。

私はいちばん近くにいた大人で、ほかに言う人がいませんでした。

その声で、ベンチが動きました。スマートフォンを握ったまま早足でやってきた母親は、階段の下で足を止め、私を見上げます。

「公園で勝手に注意しないで!」

砂場でしゃがんでいたお母さんたちが、手を止めました。ブランコの鎖の音だけが残って、あとは誰も何も言いません。私は口を開きかけて、そのまま閉じました。

ブランコの横から届いた声

そのとき、ブランコの柵にいたお父さんが、二歩だけ近づきました。声を張ってはいません。

「うちも見ていない時間がありますよ」

母親が振り向きます。

「だからうちの子も、知らない人に何度も声をかけてもらってます。お互い様というのは、そういうことだと思うんです」

母親の顔から、さっきまでの勢いが消えました。言いかけて、言葉を探すように口が半分開いたまま止まります。

砂場のお母さんが小さくうなずくのが見えました。

母親はスマートフォンをポケットにしまい、それきり出しませんでした。

「ごめんなさい、私が見てませんでした」

「いえ。危ないと思ったので言いました。それだけです」

頭を下げられても、気にしないでくださいとは言いませんでした。母親は滑り台の下まで歩き、階段を見上げて子どもに声をかけます。

「順番だよ。ママ、ここで見てるからね」

帰り際に振り返ると、その人はまだ滑り台の下に立っていました。ベンチは空いたままでした。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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