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腸活の新常識! 免疫やアレルギーにプラスに働く“酪酸菌”を増やす方法とは?

  • 2026.7.31
ddukang / Getty Images

話を伺ったのは…

江田証:江田クリニック院長。医学博士。日本消化器病学会専門医。自治医科大学大学院医学研究科修了。米国消化器学会インターナショナルメンバー。全国から集まる患者の胃や大腸を内視鏡で診察し、不調を改善することが生きがい。

腸活の新常識は“酪酸菌”

もし過敏性腸症候群だった場合、腸活の基本であるヨーグルトや納豆がさらなる不調を引き起こす可能性がある。腸活の新常識として江田先生が注目するのは、酪酸菌だ。「さまざまな種類の細菌が生息する腸内フローラ研究のひとつに、腸内細菌と長寿の関係があります。人口10万人あたりの100歳以上の人の割合が全国平均の3倍という日本有数の長寿地域として有名な京丹後市で、65歳以上の高齢者の腸内細菌を調査したところ、その多くをミラクル腸内フローラである酪酸菌(酪酸産生菌)が占めていました。酪酸とは、腸内細菌の酪酸菌が食物繊維を発酵・分解して作り出す短鎖脂肪酸の一種です」。

乳酸を原料に作られる短鎖脂肪酸には酢酸やプロピオン酸などもあり、その大部分は大腸の粘膜から吸収されて全身をめぐりエネルギーや脂肪の材料になる。しかしそれらが過剰になると腸壁に負担がかかり、腸内物質が腸粘膜から血液に漏れるリーキーガットと呼ばれる状態に。結果として過敏性腸症候群は悪化してしまう。「一方、ほとんどが直接大腸の粘膜上皮細胞のエネルギー源になって大腸を正常に機能させる酪酸菌は、腸の粘膜の免疫力・バリア機能を高めるよう働きます。酪酸が腸内環境を整えるからこそ乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌も生きているというわけです」

短鎖脂肪酸の二面性 Hearst Owned

長寿菌として注目される酪酸菌のすごさは次々に解明されている。「まずは、大阪大学の坂口志文教授が発見した、免疫細胞の暴走を抑えて免疫力を高める制御性T細胞を活性化する働き。新型コロナウイルス感染症の重症化や後遺症を防ぐ、インフルエンザの症状を抑える、花粉症などのアレルギーや自己免疫疾患にも役立つ可能性が示唆されています。他に、腸漏れの予防、子宮や卵巣の微小炎症を鎮静、血糖値の上昇を抑える、抗うつなど、そのポテンシャルは未知数」。腸内に酪酸菌を多く持っていれば、感染症が悪化しにくく安定したメンタルで健康長寿を目指せるというわけだ。

そんな酪酸菌を増やす近道は?「酪酸菌は食事から直接摂るのが難しいので、酪酸菌のエサとなる水溶性の食物繊維をたっぷり摂りましょう。中でも食物繊維を多く含むおすすめの食材が海藻類ともち麦。ぜひ昔ながらの日本食を、朝から摂ることをおすすめします」。酪酸菌ファーストの食生活で、腸の不定愁訴を脱出したい。

酪酸菌を増やす食材18選

NataliaAlkema / Getty Images

ここからは、江田先生がおすすめする酪酸菌を増やす食材リストを紹介。日々の食生活に積極的に取り入れてヘルシーな腸内環境を目指して。

根菜類
□ ごぼう
□ 大根
□ にんじん
□ れんこん

緑黄色野菜
□ ほうれん草
□ トマト
□ ブロッコリー
□ ピーマン
□ オクラ
□ かぼちゃ
□ アボカド

海藻類
□ わかめ
□ ひじき

穀物
□ もち麦
□ ライ麦パン
□ 玄米

その他
□ プルーン
□ きのこ類

Editor: NAOYUKI TSUYA

From Harper's BAZAAR 2026 Jun Issue

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