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祖母の絵文字に隠れていた、母から聞いた理由

  • 2026.7.31
ハウコレ

祖母の家の台所で見つけた大学ノートに、細かい字で書かれていたもの。あの絵文字の意味を、私はそこで知りました。画面に並んでいたのは、桜と太陽とにぎりめしと花束の、意味のわからない絵文字の列でした。

意味のわからない絵文字が、毎日届き続ける

祖母からメッセージが届き始めたのは、私が1人暮らしを始めた頃です。最初は「元気にしてる?」といった短い文だったのに、あるときから花や動物や食べ物の絵文字が並ぶだけの、判読不能なメッセージに変わりました。「おはよう」と返す私に、祖母は1日に何度もチューリップと猫と虹を送ってきます。返信を考えるのが億劫で、私はいつも既読だけつけて画面を閉じていました。

母に電話して、教えてもらったこと

そんな日が2週間ほど続き、私は母に電話をかけました。

「おばあちゃん、意味わかんない絵文字ばっかり送ってくるんだけど」

愚痴のつもりで話した私に、母は少し間を置いてから「あの人、シニアの教室に通ってるのよ」と答えました。近所の公民館で、若い先生からスマホの使い方を習っているのだそうです。

「あなたに送るのが楽しみで、宿題も熱心にやってるらしいわよ」

電話を切ったあとも、私はしばらく画面を見ていました。

祖母の家の台所に、置かれていた大学ノート

休みの日に、私は祖母の家に立ち寄りました。台所のテーブルには、老眼鏡と一緒に、細かい字で埋まった大学ノートが置かれていました。ページには絵文字が1つずつ描き写され、隣に「これは元気ですかの意味」「これはおいしいねの意味」と、几帳面な文字が並んでいます。

祖母は私を見つけて笑い、「あなたが返してくれるのが楽しみで、毎日頑張ってるの」と言いました。私は言葉を探しながら、ノートの1箇所に指を置きました。

そして...

「また来るね」と言って家を出た私は、祖母へのメッセージに、初めて絵文字を添えました。おにぎりと湯気の絵で、お昼を報告してみたのです。すぐに返ってきたのは、太陽と花と、笑っている顔の絵文字でした。意味はやっぱりよくわかりません。それでも、届いた気持ちは確かに読み取れた気がしました。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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