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姉から届いた返却メッセージを、開いては閉じ続けた3週間→玄関で伝えた本音

  • 2026.7.31
ハウコレ

姉のメッセージを開くたびに責められている気がして、私は返信を先延ばしにしていました。

棚の奥に押し込んだ圧力鍋には、うっすら埃が積もっていました。

半年前に借りた鍋が、いつのまにか気まずさの塊になっていた

半年前、1人暮らしを始めた私に姉が電気圧力鍋を貸してくれました。最初のうちは煮物を作るのに使っていましたが、大学院入試の勉強が本格化してからは、キッチンに立つ余裕そのものがなくなり、鍋は目に入らない場所へ追いやられました。

姉から「圧力鍋そろそろ返してほしいんだけど、いつなら渡せる?」と連絡が来たのは、そんな私の生活が一番荒れていた時期でした。すぐに読みました。読んで、開いたページを閉じました。

開いたら答えなきゃいけない、と分かっていた

「わかった、今度返す」と打てば済む話です。でも、模試とゼミ発表が立て続けに入り、返せる日を確定できませんでした。開いたら答えなきゃいけない。答えられる状態になってから返そう。そう思って先延ばしにしているうちに、姉からの2度目、3度目が届きました。

既読をつけながら閉じ、閉じてから自分を責める。入力欄には打ちかけの文字がずっと残っていました。

母経由で姉が私を心配していると知って、余計に返せなくなった

3度目のメッセージが来たあと、母から「お姉ちゃん、心配してたよ」と電話がありました。姉に迷惑をかけている自覚は、既読をつけた瞬間から持っていました。ただ、その自覚と返信ボタンをタップする行為の間には、私にとって深い溝がありました。

「返してくれるなら今週末取りに行くよ」の一言に安堵と申し訳なさが同時に押し寄せて、電話を切ったあと、押し込んでいた圧力鍋を棚から引き出しました。

そして...

インターホンの向こうに立っていた姉に、私は「ごめん、お姉ちゃんのメッセージ、開くたびに『またやってない』って責められてる気がして、返せなかった」と話しました。姉は「別に責めてるつもりなかったんだけど、催促しすぎたかな」と苦笑して、鍋を抱えて帰っていきました。それから数日して、姉の作った肉じゃががドアノブに掛かっていました。冷めていたけれど、鍋の重さがそのまま残っている味でした。

(20代女性・大学院生)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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