1. トップ
  2. 住まい
  3. 「また保険料が上がるんですか」事故ゼロなのに5年分の保険料が約60万円増…50歳会社員が直面した"想定外の請求"

「また保険料が上がるんですか」事故ゼロなのに5年分の保険料が約60万円増…50歳会社員が直面した"想定外の請求"

  • 2026.9.6
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産管理会社で10年以上の現場経験があり、マンション管理士の資格を持つライターのS.Kです。住んでいるマンションで、管理費の使い道を意識したことはあるでしょうか。

特に共用部分にかける保険の費用は、知らないうちに増えている場合があります。今回は、管理組合で保険の更新見積もりを確認した際、想定以上の値上がりに直面した事例を紹介します。

事故を起こしていないのに保険料が約60万円値上がり

築26年で総戸数55戸のマンションの3階に住むFさん(50歳・会社員)は、妻と大学生の長男の3人家族です。今期の理事を務めるFさんのマンションでは、管理組合が契約する保険の更新時期が近づいていました。

管理組合は、共用部分を対象にしたマンション総合保険(火災や水漏れなどに備える、組合契約の保険)を5年契約で掛けています。満期を前に届いた更新見積もりの5年分の保険料は、前回の契約より約60万円高くなっていました。前回の更新でも、その前より上がっていました。

「また保険料が上がるんですか」

見積もりを検討した理事会で、理事の一人が声を上げます。自分たちのマンションでは大きな事故が起きていないにもかかわらず、支払額は増えていたのです。

築年数で上がる保険料、免責金額の設定で抑えた

マンション総合保険の保険料は、事故の有無だけで決まるものではありません。損害保険会社の商品解説によると、マンション管理組合向けの保険は、築年数が古くなるほど保険料が高くなる傾向にあります。

老朽化したマンションで特に懸念されるトラブルとして挙げられているのが、配管の劣化による水漏れです。築26年のFさんのマンションも、保険料が上がる築年数にさしかかっていました。

値上がり分は管理費の会計を圧迫するため、理事会では補償を削って保険料を抑える案も出ました。そこで理事会は複数の保険会社から見積もりを取り、免責金額(事故のときに組合が自己負担する額)の設定をあわせて検討します。

免責金額を高くするほど、保険料は安くなる傾向があります。一方で高くしすぎると、漏水などの小さな事故のたびに数十万円の自己負担が生じ、かえって管理組合の蓄えを圧迫しかねません。

理事会は過去の事故の頻度を確かめて、適切な免責金額を慎重に見極めました。補償の対象は変えず、免責金額の設定と保険会社の見直しで、保険料を抑えた案がまとまりました。費用は総会の承認を得て契約を更新しています。

補償を削る前に調整できる項目を確かめる

毎年配られる総会資料の収支報告には「損害保険料」の額が載っています。管理費の中の小さくない支出なので、一度その金額と、契約の満期がいつかを確かめてみてください。

更新のときは1社の見積もりで決めず、複数社を比べてみましょう。免責金額の設定や契約期間によっても保険料は変わります。保険料の上昇が続いても、補償を削るのは最後の手段です。

その前に、調整できる項目がないかを理事会で検討してみてください。

参考:
マンション管理組合が知っておくべき保険料の相場を紹介!保険料を抑える方法や補償内容も解説(日新火災海上保険)
マンションの老朽化によって生じる5つの問題|対策方法まで解説(日新火災海上保険)



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ