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タワマン30階を8,800万で購入も「詰んだ…」30代共働き夫婦が、初出勤に絶望した“思わぬ光景”【一級建築士は見た】

  • 2026.9.26
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出典:ChatGPTで作成

「駅まで徒歩1分のはずなのに、家を出てからホームまで15分かかるんです。朝の通勤、『詰んだ…』と思いました」

そう話すのは、結婚1年目の共働きの、Aさん(30代男性)夫婦です。昨年、駅直結のタワーマンション(32階建て)の30階(2LDK、約8,800万円)を買いました。

内覧に同行してくれた不動産業の友人からは「駅直結でも、30階は朝のエレベーターで待って乗って降りるまで5分は見ておくこと。通勤に時間をかけたくないなら高層階はおすすめしない」と、はっきり止められていました。それでも妻は眺望や夜景が大変気に入り、Aさんも「駅直結で徒歩1分ならいいや」と考え、購入に踏み切ったそうです。

徒歩1分は、玄関からではない

不動産広告の「徒歩○分」には決まりがあり、道路距離80mを1分として計算します。起点は建物の出入口、つまりマンションならエントランスで、終点は駅の出入口です。信号待ちも、改札からホームまでの移動も、エレベーターに乗る時間も含まれていません。

高層階の暮らしでは、そこに「部屋からエントランスまで」が丸ごと足されます。エレベーターの台数は、朝夕のピークに5分間で住民の何%を運べるかという指針で決められますが、指針を満たしていても、朝は途中の階で何度も止まり、30階からの下りは思ったより長くなることもあります。

朝8時、30階の実測

初めての通勤の日、Aさんは家を出てからの時間を測りました。玄関からエレベーターホールまで1分、待ち時間5〜6分、途中で5回止まって1階まで5分、エントランスから駅の出入口まで1分、この駅は改札からホームが遠く、そこまで3分。合計約15分で、乗るつもりだった電車には間に合いませんでした。

妻は、管理組合に朝のエレベーターの運行について相談を持ちかけました。エレベーターの群管理には、時間帯によって高層階を優先する設定ができる機種もあり、管理会社が確認中です。Aさんは出発を15分早めることにしました。

友人の言葉どおり、駅までの距離ではなく、玄関からホームまでの時間で選ぶべきだったと、二人は後悔しています。

朝の通勤時間は、混雑予測をプラスして考える

駅直結の高層階は、雨に濡れずに通勤でき、夜景も毎日の楽しみです。一方で、「徒歩1分」の中にエレベーターは入っていないからこそ、買う前に朝の時間を自分で測ることが欠かせません。

・「徒歩○分」は建物の出入口から駅の出入口まで。改札・ホーム・エレベーター・信号待ちは含まれない
・高層階は朝の待ちと途中停止で5分前後を足して考える
・エレベーターの台数と、高層用・低層用の分け方を確認する
・朝の運行設定の変更は、管理組合を通じて管理会社へ相談する

内覧の際に、高層階からの移動時間を自分でも実際に歩いて測り、それに朝の混雑による待ち時間(5〜15分程度)を足してシミュレーションしてみることをおすすめします。また、平日の朝に出勤するつもりで、物件の外から駅までの動線や混雑具合を確認しておくことも大切です。

参考:
物件の内容・取引条件等に係る表示基準(首都圏不動産公正取引協議会)
エレベータ・エスカレータ設計資料(フジテック)


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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