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突然、月12万円の家賃を14万円に値上げ通知された3人家族→消費生活センターの相談員が放った“ひと言”

  • 2026.9.4
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以降10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。賃貸住宅に長く住んでいると、契約更新の時期が定期的に訪れます。

その際に突然、貸主から家賃の値上げを求められたら、困惑してしまう方も多いのではないでしょうか。今回は、更新前にいきなり2万円の値上げを通知され、対処に悩んだご家族の事例と対応方法を紹介します。

更新通知で届いた突然の「月2万円値上げ」

Nさん(34歳・会社員)は妻と2歳の長女の3人家族です。賃貸マンションの2LDKに4年住み、家賃は月12万円でした。今年の春に2回目の更新を控えていました。

更新の2か月ほど前、管理会社から1通の書面が届きます。次の更新から家賃を月14万円に引き上げるという内容でした。書かれていたのは金額と更新の期日だけで、なぜ2万円値上げするのかという説明はありません。

月2万円、年間では24万円の負担増です。この数年で近隣の家賃が上がっているのは、Nさんも部屋探しのサイトで見て知っていました。それでも、示された14万円が近隣の相場に見合う額なのかまでは判断がつきません。

「書面にサインをするか、断って退去するか」その二択しかないと思ったNさんは、引っ越しにかかる費用を調べ始めました。

相談窓口で知った「すぐに応じる義務はない」

費用を調べるうちに、東京都が家賃の値上げについて注意を呼びかけているWebサイトに行き当たります。値上げに納得できないときは、直ちに応じる必要はないと書かれていました。

「理由や金額の根拠について具体的な説明を求め、妥当か冷静に判断すること」「一度署名すると、後から変更するのは難しいこと」

ページの最後には、消費生活センターの相談窓口も案内されています。案内された番号に電話をかけたNさんに、相談員はこう説明します。

「すぐに応じる義務はありませんよ。納得できないうちは、これまでどおりの家賃を払って住み続けられます」

もっとも、貸主の言い分に理由がないわけでもありません。固定資産税や修繕費、保険料は上がっており、近隣の相場との差も値上げの根拠になります。Nさんがすべきなのは、断ることでも黙って受け入れることでもなく、示された額が妥当かを見極めることでした。

そこでNさんは、管理会社を通じて値上げ理由の説明を求め、近隣の募集家賃も自分で調べます。話し合いを重ねた結果、月13万円で折り合いがつき、更新を済ませました。

話し合いでまとまらない場合は、裁判所に民事調停を申し立てて、第三者を交えて話し合う道もあります。決着がつくまでは自分が相当と考える額を払い続ければよく、貸主が受け取りを拒んだときは、法務局にお金を預ける「供託」という手続きで、滞納を避けられます。

ただし借地借家法では、調停や裁判で最終的に値上げが認められたとき、不足していた分に年1割の利息を付けて支払う決まりです。

突然の値上げ通知に直面したときの対処法

値上げの通知が届いても、その場で署名や返事をする必要はありません。まずは契約書の更新の条件と、通知に書かれた内容を確かめましょう。金額だけが示されて理由が書かれていない場合は、管理会社や貸主に根拠の説明を求めてみてください。

あわせて近隣の募集家賃を調べておくと、示された額が相場に見合うかを自分で判断できます。対応に迷ったら、消費者ホットライン(188)で最寄りの消費生活センターに相談することも可能です。

参考:賃貸住宅の家賃値上げトラブルに注意!~貸主から大幅な値上げ通知が届いたら、慎重に対応しましょう~(東京くらしWEB)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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