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「納車されたばかりの新車が…」新築の駐車場に2台停めた30代夫婦→思わず絶句した納車初日の“大誤算”

  • 2026.9.4
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

戸建て住宅を購入したり建てたりするとき、駐車場について「車が2台停められる広さがあれば十分」と考える方もいるのではないでしょうか。

駐車スペースは毎日のように使う場所だからこそ、幅や奥行きは重要です。しかし、実際の使いやすさを左右するのは、広さだけとは限りません。

今日は、将来を考えて広めの駐車スペースをつくったものの、数年後の車の買い替えをきっかけに思わぬ問題に直面した30代夫婦のエピソードをご紹介します。

将来を考えて「2台を余裕で停められる駐車場」に

数年前、私が会社員だった頃の後輩である30代のAさんご夫婦は、新築の戸建て住宅を購入。夫婦ともに日常的に車を使っていたため、家づくりで重視した条件の一つが駐車スペースでした。

そこで、玄関までの動線なども考えながら、2台を並べても余裕がある広さを確保。完成した駐車場を見たAさんは「これだけ広ければ十分だろう」と満足していたそうです。

ただ、一つだけ気になる特徴がありました。

購入した土地は道路より敷地が高く、道路から駐車スペースへ向かって傾斜がついていたのです。

とはいえ、当時Aさんが乗っていたのは最低地上高に余裕のあるSUV。毎朝そのまま道路へ出て、帰宅後も正面から駐車場へ入れるため、勾配を不便に感じることはありませんでした。

そんなAさんが数年後、以前から憧れていた車へ買い替えることになります。納車日が近づくにつれ、「早く自宅の駐車場に停めたい」と楽しみにしていたAさん。

しかし、この新しい愛車を自宅へ迎えたその日に、それまで一度も気にしていなかった駐車場の“ある部分”が問題になるとは、このときは想像していませんでした。

納車初日、自宅の駐車場で「ガリッ」

Aさんが購入したのは、それまで乗っていたSUVよりも車高が低いタイプの車でした。そして迎えた、待ちに待った納車日。憧れていた新車を受け取り、Aさんは自宅まで慎重に運転して帰ってきました。

自宅が見えてくると、いつものように道路から駐車場へ車を進めます。それまでSUVでは何度も通ってきた場所ですから、特に気にすることもなかったそうです。

ところが、車の先端が駐車場の傾斜にかかった、その瞬間でした。

「ガリッ」

車の前方から、何かを引きずるような嫌な音が聞こえました。

驚いたAさんはすぐに車を止め、外へ出て車体の下を確認します。すると、道路から駐車場へ上がる境目で、フロント下部を擦ってしまったことが分かりました。

「納車されたばかりの新車が…」「まさか、家に着いて最後の最後で擦るとは…」

幸い、走行に支障が出るような状態ではありませんでしたが、楽しみにしていた納車当日の出来事だけにAさんのショックは大きかったといいます。

それまで乗っていたSUVで毎日のように問題なく出入りしていたため、Aさんは駐車場の勾配を意識したことすらなかったそうです。

しかし、新しい車を実際に入れてみて初めて、道路と敷地の高低差が思わぬ落とし穴になることに気づいたのでした。

毎日の駐車で何度も切り返すことに

新車を擦ってしまった日以降、Aさんは同じことを繰り返さないよう駐車方法を変えることにしました。

正面から入るのではなく、道路上で少し車体を振り、駐車場へ斜めに進入します。角度をつけてゆっくり入れば、フロント下部を擦らずに済むことが分かったからです。

ところが、これで解決とはいきませんでした。もう1台の家族の車が駐車されている日は、斜めに進入するためのスペースが十分に取れません。

少し前へ進んでは止まり、ハンドルを切ってバック。また角度を調整して前進するなど、何度も切り返してようやく駐車できる日もあったそうです。

特に大変だったのが、雨の日や急いで帰宅したときでした。「また擦るかもしれない」と気になり、暗い時間帯には車から降りてフロント下部と地面の距離を確認することもあったといいます。

当初は将来を考えて広くしたはずの駐車場。それでもAさんが家づくりの際に考えていたのは、単に「2台を停められるか」という点でした。

「実際にどのような車へ乗り換える可能性があるのか」「2台停めた状態でどのような角度から出入りするのか」などは想定していなかったのです。

こうして、帰宅するたびに慎重な操作を求められる駐車場は、Aさんにとって毎日の小さなストレスになっていきました。

外構業者へ相談し、勾配の見直しを検討

毎日の駐車にストレスを感じるようになったAさんは、最終的に外構業者へ相談しました。道路から駐車スペースまでの勾配を緩やかにできないか確認し、外構の見直しを検討することになったそうです。

ただし、駐車場の勾配は単純にコンクリートを削れば解決するとは限りません。

道路と敷地の高低差に加え、雨水の排水方法や既存の外構、敷地内の高さなども関係するため、現地の状況に合わせた検討が必要になります。

実際に現地を確認してもらったところ、勾配を大きく緩やかにするには、駐車場の一部だけではなく周辺の外構も含めて手を加える必要があることが分かりました。

結局、想像していたより大がかりな工事になるため、すぐに改修することは断念。Aさんは現在も、車体を擦らないよう進入角度に気をつけながら駐車しているそうです。

駐車場は「広さ」だけでなく出入りまで確認することが大切

戸建て住宅の駐車場は、十分な幅や奥行きがあっても道路との高低差や勾配によって使い勝手が大きく変わる場合があります。

特に注意したいのが、車高の低い車へ買い替える可能性がある場合です。車種によって最低地上高やフロント部分の形状などが異なるため、これまで問題なく出入りできていた駐車場でも車体下部を擦ってしまうことがあります。

そのため、外構を計画する際は、現在所有している車だけを基準にするのではなく、将来的な買い替えも想定しておくことが大切です。

道路から駐車場までの勾配はもちろん、どのような角度で進入するのか、家族の車が停まっている状態でも切り返せるのかなど、実際の出入りまで確認しておくとよいでしょう。

また、完成後に勾配を変更しようとすると、排水や周辺の外構などとの兼ね合いから大がかりな工事が必要になる場合もあります。気になる点があれば、計画段階で住宅会社や外構業者へ相談しておくことも重要です。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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