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医師「危険なSOSサインかも」→実は『心筋梗塞』の前兆かもしれない…“ただの老化”と見落としがちな「歩き方の特徴」とは?

  • 2026.8.31
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「最近、なんとなく歩くのが遅くなった気がする」「歩くと足が痛むけれど、歳のせいだから仕方がない」と諦めていませんか?実は、そうした歩き方の些細な変化の裏には、命に関わる重大な病のリスクが隠れているかもしれません。

歩き方のクセや変化は、単なる足腰の衰えや関節の不調ではなく、私たちの体に備わる血管の状態、ひいては「心筋梗塞」の危険性を知らせるサインである可能性があります。

なぜ歩き方から心臓の危機が分かるのでしょうか。その原因と、明日から始められる血管を若々しく保つための手軽な一歩について、麻酔科専門医の松岡雄治さんに詳しく解説していただきました。

歩き方の変化が心筋梗塞のリスクを示す?背景にある2つの要因

---歩き方のクセや変化が、なぜ心筋梗塞のリスクにつながるのでしょうか。どのようなメカニズムが働いているのですか?

松岡雄治さん:

「歩き方のクセが心筋梗塞を直接起こすわけではありません。しかし、心筋梗塞のリスクを示す『歩き方』があるのは事実です。歩き方の共通点の背景には、大きく分けて『全身の血管の動脈硬化』と『運動不足による悪循環』という2つの要因が深く関わっています。

まず血管については、動脈硬化は脚の血管だけにポツンと生じるものではないということです。下肢、心臓、脳など全身の血管で同時に、ほぼ等しいスピードで進行していきます。

つまり、脚の血管が狭くなって歩き方に異変が生じているということは、心臓の血管も同じように詰まりかけているというサインの可能性があるのです。

さらに、足の痛みや重さなどで歩く機会が減ると、体にとっての悪循環が始まります。日常の歩行が減少すると足全体の筋肉量が落ち、血管を健康に保つ機能が衰えます。すると代謝が悪くなり、内臓脂肪が増えやすくなることで、さらに全身の動脈硬化を進展させてしまうのです。

しかし、年齢を重ねて足腰が重くなるのはごく自然なことです。億劫になるご自身を責める必要はありません。まずは歩き方の些細な変化を、今の血管状態を映し出す『鏡』として見つめ直すことから始めてみてください。

見逃してはいけない!命の危険を知らせる「歩き方のサイン」とは

---日常生活の中で、どのような歩き方の変化や症状に注意すべきでしょうか?具体的な危険サインを教えてください。

松岡雄治さん:

「歩行速度が遅い『トボトボ歩き』や、歩行中の足の痛みといった変化は、老化現象や関節の不調ではない可能性があります。将来の心筋梗塞リスクを予測するのに役立つ、体からの危険なSOSサインかもしれません。

国内外の医学研究でも、歩くスピードと寿命には関係があることが指摘されています。快適に歩くスピードが落ちてきた方は、そうでない方に比べて、将来的に心筋梗塞をはじめとする心疾患を発症する危険性が高くなり、寿命にも影響することが示されています。

さらに危険なのが、一定の距離を歩くとふくらはぎが痛み、少し休むとまた歩けるようになるという症状です。これは足の血管が詰まりかけているサインですが、本当に恐ろしいのは足そのものではありません。この症状を持つ方が命を落とす原因の大部分は、足ではなく『心筋梗塞や脳卒中』であるといわれています。

このような症状が見られる場合は、自己判断で無理に運動をして歩こうとせず、まずは循環器内科や血管外科などの専門医療機関を受診することが極めて大切です。『ただの歳のせいだろう』と見過ごすと、心臓の血管のサインを見逃すことにもつながるかもしれません。」

今日からできる!血管を若々しく保つための「正しい歩き方」と対策

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---心筋梗塞のリスクを下げるために、日常生活で簡単に実践できる歩き方のコツや対策を教えてください。

松岡雄治さん:

「心筋梗塞を防ぎ、血管を若々しく保つために明日から始められる最も手軽な一歩は、今の生活の中で『歩く時間を少しだけ増やす』という意識を持つことです。

厚生労働省でも、今より毎日10分多くからだを動かす『プラステン』という取り組みが推奨されています。特別なスポーツを始める必要はなく、通勤や買い物などの日常的な行動の中で、少しだけ歩く距離や時間を延ばす工夫をするだけで、心臓や血管の負担を大きく減らすことができます。

歩く際のコツとしては、ダラダラと歩くのではなく、少しメリハリをつけることが大切です。ご自身の感覚として『楽である』から『ちょっと負荷がある』と感じる程度の、少し息が弾むような『やや速い歩行』を意識してみてください。

しかし、『毎日必ず歩かなければ』と力む必要はありません。天気が悪い日や体調が優れない日もあります。また、高血圧や関節痛などの持病がある方や、歩行時に足の痛みを感じる方が急に運動を始めると、思わぬ怪我や心臓への負担を招く危険があります。自力で完璧を目指すのではなく、ぜひかかりつけ医に相談しながら、ご自身の体調に合わせた無理のないペースを一緒に見つけてみましょう。」

歩き方の変化を「鏡」にして、無理のないペースで血管を健康に

歩くスピードが落ちる「トボトボ歩き」や、ふくらはぎの痛みといった歩き方の変化は、年齢のせいだけではなく、全身の動脈硬化や心臓の血管が詰まりかけていることを知らせる重要なサインかもしれません。

心臓や血管の負担を減らすためには、「毎日10分多く歩く」という意識や、少し息が弾む程度の「やや速い歩行」を取り入れることが効果的です。

天気が悪い日や体調が優れない日は無理をせず、歩行時の痛みや持病がある方は自己判断で無理に運動を増やさず、循環器内科や血管外科、かかりつけ医に相談しながら、ご自身のペースに合わせた歩行習慣で血管の健康を守っていきましょう。


監修者:松岡雄治
麻酔科専門医。総合病院、大学病院、小児専門医療機関での勤務を通じ、幅広い周術期管理に従事。現在は急性期病院で麻酔科医として勤務する。日々、美容領域を含む各診療科の手術に携わっている。医師としての知識と経験を活かして医療系ライターとしても活動し、医療・健康・美容分野の記事執筆、医学論文の解説、商品監修、AI技術開発関連プロジェクトへの参加などの実績を有する。睡眠コンサルタント、睡眠検定1級の資格も保有。

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