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管理栄養士「かえって逆効果」→実は『内臓脂肪』を増やしている…“良かれ”と思ってやりがちな「夕食の落とし穴」とは?

  • 2026.8.10
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

内臓脂肪が気になり、夕食をサラダやスープだけで済ませていませんか?「カロリーを控えれば痩せるはず」と思いがちですが、実はそのヘルシーに見える選択が、かえって内臓脂肪を増やしやすい体を作る原因になっているかもしれません。

なぜ良かれと思った夕食が逆効果になってしまうのでしょうか。内臓脂肪を増やさないために選ぶべき夕食のポイントについて、管理栄養士の工藤まりえさんに詳しく解説していただきました。

「食べなさすぎ」も「食べすぎ」もNG!夕食と内臓脂肪の意外な関係

---内臓脂肪を減らしたいとき、夕食で気をつけるべき栄養バランスや時間帯について教えてください。

工藤まりえさん:

「まず栄養バランスについてですが、内臓脂肪を減らしたいからといって、極端にエネルギーを抑えた夕食にするのは逆効果になることがあります。

サラダだけ、スープだけといった食事では、必要なエネルギーやたんぱく質が不足しやすく、十分な満足感が得られません。その結果、食後にお菓子や夜食に手が伸びたり、翌朝や昼食でのドカ食い(食べ過ぎ)につながったりすることがあります。

一方で、揚げ物や丼もの、ラーメンなど、糖質や脂質に偏った高カロリーな夕食も禁物です。血糖値が急上昇すると、それを下げるためにインスリンが多く分泌され、使い切れなかったエネルギーが中性脂肪として蓄えられやすくなります。つまり、内臓脂肪対策では『食べなさすぎ』も『食べすぎ』も避けることが大切です。

もう一つ意識したいのが『時間帯』です。夜は日中に比べて活動量が減るため、摂取したエネルギーを消費しにくくなります。さらに、夜遅い時間帯は体内で脂肪をため込みやすいタンパク質(BMAL1など)の働きが強まることも分かっています。そのため、同じメニューでも食べる時間によって体への影響が変わってきます。

夕食は無理に量を減らしすぎるのではなく、主食・主菜・副菜をそろえたバランスのよい食事を適量摂ることが基本です。できれば就寝の2〜3時間前までに食事を済ませる習慣をつけましょう。」

低カロリーな夕食で見落としがちなポイント

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---「ヘルシーだから太りにくい」と思って選ぶサラダや春雨スープのみの夕食が、なぜ内臓脂肪を増やす原因になるのでしょうか?

工藤まりえさん:

「野菜やスープ自体はビタミンや食物繊維、水分が摂れる素晴らしいメニューですが、『それだけ』で済ませてしまう点にリスクが潜んでいます。

特に注意したいのが、サラダだけ、春雨スープだけといった極端に低カロリーな夕食です。必要なエネルギーやたんぱく質が不足すると、夜間から翌朝にかけて血糖値が下がりすぎてしまうことがあります。

すると翌朝は強い空腹感から、つい糖質の多いパンやごはんを食べ過ぎてしまいがちです。空腹の状態で糖質を一気に摂ると、血糖値が急激に上下する『血糖スパイク』が起こりやすくなります。急上昇した血糖値を下げるためにインスリンが大量に分泌されると、余剰なエネルギーが中性脂肪に変わり、内臓脂肪が増加する原因になります。

また、春雨スープは低カロリーですが、春雨の主成分は糖質(でんぷん)であり、たんぱく質や食物繊維は意外と不足しがちです。野菜サラダもドレッシングの脂質ばかりが増えてたんぱく質が不足することが多く、腹持ちが悪いため、間食や翌日の食べ過ぎを招きやすくなります。

内臓脂肪対策で大切なのは、単純に夕食のカロリーを減らすことではありません。極端な食事制限は食欲や血糖コントロールを乱し、結果として太りやすい食べ方につながってしまうのです。」

今日からできる対策は?「夕食のたんぱく質」が鍵を握る理由

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---内臓脂肪をためにくくするために、今日から具体的に始められる食事のコツはありますか?

工藤まりえさん:

「大前提として、脂っこい料理を控え、1日の総摂取カロリーが消費カロリーを大幅に超えないようにすることが大切です。そのうえで意識したいのが、血糖スパイクを防ぐための『夕食でのたんぱく質補給』です。

たんぱく質は、筋肉や臓器の維持に欠かせない栄養素です。夕食に肉、魚、卵、大豆製品などを取り入れることで満腹感が持続しやすくなり、食後の間食や翌朝の反動による食べ過ぎを防ぐことができます。また、糖質単体の食事に比べて血糖値の急激な上昇も緩和されます。

ただし、仕事などで夕食の時間が遅くなる場合は工夫が必要です。夜遅くに脂身の多い肉や揚げ物を食べると消化に時間がかかり、胃腸への負担や脂肪蓄積のリスクが高まります。

遅い時間の夕食では、白身魚、豆腐、納豆、鶏ささみなどの『低脂質なたんぱく質』を選ぶのがおすすめです。また、夕方にあらかじめ小さなおにぎりなどの主食を食べておき、帰宅後はたんぱく質と野菜スープだけにする『分食』も効果的です。

まずは『夕食でもたんぱく質を欠かさない』ということから始めてみてください。この小さな習慣が、内臓脂肪をためにくい健康的な食生活へとつながります。」

「夕食のたんぱく質」から始める、無理のない内臓脂肪対策

極端にカロリーを抑える夕食は、反動による食べ過ぎや血糖スパイクを招き、かえって内臓脂肪をためやすい体質につながる可能性があります。

大切なのは、単にカロリーを削ることではなく、主食・主菜・副菜をバランスよく食べること。そして、夕食でも肉・魚・卵・大豆製品などの「たんぱく質」を適切に取り入れることです。

残業などで遅くなる日は豆腐や白身魚といった低脂質・高たんぱくで消化の良いものを選ぶなど、生活リズムに合わせた工夫を取り入れながら、無理のない内臓脂肪対策を今日から始めてみませんか。


※本記事で紹介している食事法や栄養指導は一般的な健康維持・内臓脂肪対策を目的としたものであり、効果には個人差があります。
※糖尿病、腎臓病、高脂血症などの持病で通院中の方や、医師から食事制限・栄養指導を受けている方は、自己判断で食事内容を変更せず、必ず主治医や担当の管理栄養士の指示に従ってください。特に慢性腎臓病(CKD)等でたんぱく質制限がある場合はご注意ください。

監修者:工藤まりえ
大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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