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「毎日磨いているのに…」半年で“虫歯”が次々に見つかった50代女性→歯医者を受診すると…検査で判明した“予想外の理由”とは?

  • 2026.8.16
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。歯科医師の鷹巣多紀です。

会議が始まる前に水を用意し、パソコンに向かうと目薬を何度も使う。そんな毎日が続いても、「年齢のせい」「仕事の疲れだろう」と見過ごしてしまうかもしれません。

口と目の乾きは珍しい症状ではありません。ただし、口の中の変化と一緒に確認すると、全身の病気を調べるきっかけになることがあります。

Aさんに起きたこと

Aさんは50代の会社員です。半年前から、会議中に口が乾いて話しにくくなり、水筒を机に置くようになりました。

夕方には目がごろごろするため、目薬も頻繁に使います。「更年期とパソコン作業のせい」と考え、仕事を休んでまで相談するほどではないと思っていました。

Aさんは毎日歯を磨き、定期的に歯医者へも通っていました。ところが、半年ぶりの受診で複数の虫歯が見つかったのです。

「毎日磨いているのに、どうして急に増えたのでしょう」と尋ねると、歯科医師は間食や歯磨きの方法に加え、口が乾く時間、食事中に水が必要か、飲んでいる薬が変わっていないかを確認しました。

口の粘膜は乾き、唾液の出方も少なくなっています。目の乾きも続いていると分かったため、歯科だけで原因を決めず、医科で詳しく調べる流れになりました。

医科では、血液検査や目の検査、唾液腺の働きをみる検査などが行われます。その結果、Aさんは「シェーグレン症候群」と診断されたのです。

唾液が減ると虫歯が増えやすい理由

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

シェーグレン症候群は、涙腺や唾液腺を主な標的とする自己免疫疾患です。目や口の乾燥だけでなく、全身に症状が現れる場合もあります。

唾液には、食べかすを洗い流し、口の中の酸を中和し、歯の表面へミネラルを戻す働きがあります。分泌量が減ると、この守る力が弱まり、毎日磨いていても虫歯や口の粘膜の痛み、感染などが起こりやすくなるのです。

ただし、口の乾きだけで病名は分かりません。薬の副作用、脱水、糖尿病、頭頸部への放射線治療などでも乾燥するため、服薬歴や全身状態、唾液量、目の検査、血液検査などを組み合わせて確認する必要があります。

口と目の乾きをまとめて伝える

Aさんは医科の治療と並行して、見つかった虫歯の治療を受けました。歯医者ではフッ化物の利用方法を相談し、口腔保湿剤を取り入れ、短い間隔で虫歯と粘膜の状態を確認しています。

受診の際は、①いつ頃から乾き始めたか、②会話や食事で水が必要か、③目の乾きもあるか、④服用している薬、⑤虫歯が増えた時期などを伝えると、原因を探る大きな手がかりになります。

なお、薬の副作用が原因かもしれないと思っても、自己判断で服用を中止せず、必ず処方した医師へ相談してください。

まとめ:乾きと虫歯の増加を別々に考えない

Aさんは、口と目の乾きを年齢や仕事のせいと考えていました。歯医者で短期間の虫歯の増加と唾液の少なさを一緒に確認したことが、医科での検査につながったのです。

口の乾燥には多くの原因があり、虫歯が増えただけでシェーグレン症候群とは判断できません。それでも、目の乾きや食事中の飲水など複数の変化が重なるときは、別々に片づけず歯医者や医師へ伝えましょう。


執筆・監修:鷹巣 多紀
大学病院口腔外科にて研修後、一般歯科にて勤務。現在は1児の母として子育てと仕事に奮闘しています。

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