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「売ってもこの家に住み続けられる」1,300万円で自宅をリースバック→2年後、70代女性を待ち受けていた“想定外の大誤算”

  • 2026.8.31
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出典元:PIXTA(※画像はイメージです)

こんにちは、マネーシップス代表 ファイナンシャルプランナー/IFAの石坂です。

自宅を売却した後も、家賃を払いながら同じ家で暮らせる「リースバック」。住み替えをせずにまとまった資金を確保できるため、「これなら老後の住まいも安心」と感じる人もいるでしょう。

しかし、売却後に何年住み続けられるかは、賃貸借契約の内容によって変わります。特に確認しておきたいのが、契約期間と、その期間が終わった後の扱いです。今回は、72歳女性の事例から見ていきます。

「もう住まいを探し直したくない」72歳女性が選んだ方法

72歳のKさん(仮名)は、20年以上所有してきたマンションで一人暮らしをしていました。

年金を中心に生活していましたが、今後の生活費や医療費を考えると、預貯金だけでは少し不安があります。

一方でKさんには、「これから先、もう一度住まいを探すことになるのは避けたい」という思いがありました。72歳の今から新しい賃貸住宅を探し、引っ越しの準備まで進めることを考えると負担を感じます。

「できれば85歳くらいまでは、この家で暮らしたい」

そこで検討したのがリースバックです。

提示された自宅の売却価格は約1,300万円。売却後は月8万円の家賃を払い、それまでと同じ部屋で暮らせるという内容でした。Kさんが特に魅力を感じたのは、売却後も住まいを変えなくてよい点です。

「家を売ってもここで暮らせるなら、もう住まいの心配をしなくてもよさそう」

そう考え、契約を決めました。

契約期間は2年間で、期間満了によって契約が終了することについても説明を受けていました。ただKさんは、「更新はなくても、希望すれば再契約してそのまま住める」と考えていたのです。

契約満了が近づき、FPの「再契約は保証されません」に驚き

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

2年間の契約満了が近づいたころ、Kさんは今後の生活資金についてFPへ相談しました。その際、リースバックの契約についても確認すると、「2年間が終わった後も、必ず住み続けられるわけではありません」と説明を受けました。

Kさんが結んでいたのは「定期借家契約」です。定期借家契約は、原則として最初に決めた期間が満了すると契約が終了します。その後も同じ家に住みたい場合は、貸主とあらためて再契約する必要があります。

双方が合意すれば再契約できますが、「希望すれば必ず再契約できる」という仕組みではありません。

「更新がないことは分かっていた。でも、また契約すれば住み続けられると思っていた」

Kさんが見落としていたのは、契約期間そのものではなく、2年後の居住が保証されているわけではないことでした。

「あと13年住みたい」のに、契約は2年間

Kさんは72歳です。85歳ごろまで今の家で暮らしたいのであれば、希望する居住期間は約13年間になります。

一方、契約書に記載された期間は2年間です。希望する13年間と、契約期間には11年の差があります。

もちろん、お金の確認も必要です。月8万円なら年間家賃は96万円、2年間なら192万円です。ただし、今回それ以上に確認したいのは、その2年が終わった後も住み続けられる見通しがあるのかという点です。

「家賃は払える」「売却代金も手元にある」と考えていても、住みたい期間と契約期間が大きく違っていれば、数年後に住まいを考え直す可能性があります。

Kさんの場合、思い描いていたのは約13年間の生活でしたが、契約書に記載された期間は2年間でした。この差を契約前にどう考えるかが重要です。

「今住める」と「老後も住める」は別に考える

リースバックは、自宅を売却した後も同じ住宅で生活できる点が特徴です。ただし、「今すぐ住み替えなくていい」ことと、「85歳になっても同じ家に住める」ことは別です。

老後の住まいとして利用するなら、売却価格や毎月の家賃だけではなく、自分があと何年住みたいのか、その期間に対して契約期間は十分なのかを確認しておきたいところです。

特に定期借家契約の場合は、契約期間、期間満了後の再契約の可否や条件まで確認することが重要です。

「いくらで売れるか」だけでなく、「いつまで住める契約なのか」も見る。老後の住まいを考えるうえでは、この視点も欠かせません。

※事例は制度上想定されるケースをもとに、内容や金額を一部調整しています。

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