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「生活費の足しに」親から“月5万円”の援助を受ける30代夫婦→「税金は関係ない」と思いきや…2年後、発覚した事実に“冷や汗”

  • 2026.8.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、マネーシップス代表 ファイナンシャルプランナー/IFAの石坂です。

住宅ローンに子どもの教育費、食費や光熱費。30代は、収入が増えていても「思ったほどお金が残らない」と感じやすい時期です。そんなとき、親から「生活費の足しに」と援助を受ければ、助かる家庭も多いでしょう。

ただ、「親からの生活費なら税金は関係ない」「年間110万円以下なら大丈夫」と思っている場合は、一度お金の流れを整理してみた方がよいかもしれません。

今回は、親から毎月5万円の援助を受け、そのお金を住宅ローン返済に回していた30代夫婦の事例から、生活費援助と贈与の境界線を見ていきます。

「毎月5万円なら問題ない」そう思って2年間続けた親からの援助

36歳のMさん(仮名)は、34歳の妻と子どもの3人暮らしです。

3年前にマイホームを購入し、住宅ローン残高は約3,400万円。毎月の返済額は約10万5,000円でした。住宅を購入した当初は共働きで、「この返済額なら無理なく続けられる」と考えていたそうです。ところが、子どもの成長とともに家計は少しずつ変わっていきました。

食費や日用品の負担が増え、保育料など子どもにかかる支出も重なります。さらに、固定資産税や住宅の維持費などもあり、以前ほど毎月の貯蓄に回せなくなっていました。そんな状況を知ったMさんの父親から、「生活費の足しに使いなさい」と毎月5万円を援助してもらえることになりました。年間では60万円です。

父親からの5万円は、毎月、Mさん本人の口座に振り込まれていました。Mさん夫婦にとって、この援助は大きな助けでした。

「親から生活費としてもらっているお金だし、年間110万円にも届かない。税金は心配しなくていいだろう」

そう考えていたそうです。

ただ、実際のお金の流れを見ると、父親から振り込まれた5万円のほぼ全額を、毎月住宅ローンの引き落とし口座へ移していました。食費や光熱費などは自分たちの給与から支払い、親からの5万円を住宅ローンの返済に充てる形です。

「結局は家計を助けてもらっているのだから、生活費の援助と同じだろう」

Mさん夫婦はそう考え、この状態を約2年間続けていました。

ところが、将来の相続について家族で話したことをきっかけに、親から受けている援助について改めて調べることになりました。そこで知ったのが、「生活費として受け取ったお金なら、何に使っても贈与税がかからないわけではない」という点です。さらに、住宅を購入するときなどに利用できる贈与税の非課税制度についても、すでに住んでいる住宅のローン返済には使えないことが分かりました。

「毎月5万円なら大丈夫だと思っていたけれど、使い道まで確認する必要があるとは考えていなかった」

冷や汗をかくことになったMさん夫婦。初めて親から受け取っていたお金の扱いを見直すことになったのです。

「生活費としてもらった」だけでは判断できない

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親子などの扶養義務者から受け取る生活費のうち、通常必要と認められるものについては、贈与税がかからない場合があります。

ただし、大切なのは「生活費という名目」だけではありません。

必要な都度受け取り、実際にその生活費へ充てていることがポイントです。生活費として受け取っていても、預金したり、別の資産の購入などに回したりした部分は、贈与税の対象になることがあります。

そのため、住宅ローンの返済に使っている場合も、「生活費としてもらったから必ず非課税」と一括りにするのは避けた方がよいでしょう。

また、「住宅取得等資金の贈与の非課税」は、住宅の新築や取得、増改築などに使う資金を対象とした制度です。すでに住んでいる住宅のローン返済のために受けた贈与は、この特例の対象にはなりません。

年間60万円なら「結局、大丈夫?」

ここまで読むと、「ではMさんは贈与税を払わなければならないの?」と心配になるかもしれません。

今回の援助は毎月5万円、年間60万円です。

仮に生活費としての非課税ではなく通常の贈与として考えた場合でも、暦年課税の場合、その年にほかの贈与がなければ110万円の基礎控除の範囲内です。そのため、今回の年間60万円だけで、すぐに贈与税が発生するわけではありません。

ただし、110万円は贈った人ごとではなく、受け取った人が1年間に受けた贈与の合計額で判断します。たとえば、Mさん本人が父親から60万円、母親から60万円を同じ年に受け取れば、贈与額の合計は120万円です。

また、夫婦のどちらの口座に振り込んだかだけで、一律に税金の扱いが決まるわけではありません。誰が贈与を受けたのか、そのお金を何に使ったのかなど、実際のお金の流れを整理しておくことが大切です。

親から援助を受けるときは、「誰から誰へのお金なのか」「何のための援助なのか」「実際に何へ使ったのか」を確認し、振込履歴なども残しておくと後から整理しやすくなります。

親からの援助は、家計が苦しいときには心強いものです。だからこそ、「家族間だから大丈夫」「110万円以下だから何も気にしなくてよい」と金額だけで判断せず、お金の目的と流れまで確認しておきましょう。


※事例は制度を分かりやすく説明するため、一部の状況を調整しています。

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