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教員「高速道路料金が高くなるからマイクロバスで!」合宿のバス予約での無茶な要求に絶句…13年前の驚きの出来事

  • 2026.9.2
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。送迎バスの運行管理やバス運転士の経験を持つVenus☆トラベルです。

13年ほど前、送迎バスの運行会社に勤務していた私は、営業職もこなしつつ運転士の役目も担っていました。5年という長期間、打ち合わせを重ねて送迎バスの運行を受注したのは、とある学校のスクールバスでした。

当時、スクールバスを柔軟に使用できるよう、運行管理の一環として各学年やクラブ顧問とも、打ち合わせを密にしていました。

今回紹介するのは、そんな学校でのクラブ合宿で、運行の打ち合わせをしていた際に起きた、「乗車人数の認識に関する思わぬ要望」のお話です。

乗車人数の影響

バスの乗車人数は、道路交通法や道路運送車両法で決まっています。一般車両も同様、車検証に記載された乗車人数を超えて車に乗ると、定員外乗車違反として、違反点数や反則金の罰則対象です。

乗車人数の超過は違反となることを一般常識と認識していた当時の私は、クラブ合宿の打ち合わせで顧問が発した言葉を理解できませんでした。

「生徒23人と顧問が1人、計24人で遠方へ合宿に行きたい。高速道路の料金が高くなるのを防ぐため、マイクロバスでお願いします」

と顧問は言いました。

しかし、当時使用していたマイクロバスは、座席数は29席でしたが一部シートベルトがない補助席もあり、利用できる乗車人数はシートベルトを着用できる22人まででした。

つまり、顧問が希望している計24人で合宿へ行く場合、中型バスが必要になるということです。

しかし、バスの座席数と乗車人数がイコールであり、一般道も高速道路も同一と考えていた顧問にとって、私の言葉は反論に映ったようでした。

シートベルト着用義務を伝えるもマイクロバスに固執

当時、すでに高速道路のシートベルト着用が義務化されていることも伝えましたが、クラブの顧問は聞く耳を持ってくれませんでした。

「中型バスの方が運転士は楽だろうが、交通費が高くなる。マイクロバスの料金で運行してくれるなら中型バスでも良い」

という驚くべき発言に耳を疑ったものです。安全を第一とするバス会社側と、コストを優先したい学校側とで、認識に大きな隔たりがありました。

契約や法律に則って運行するべきものであり、楽だとか高いとか、私が全く意図しない考えに、思わず「そうじゃなくて。」と苦笑いをしてしまったほどです。

顧問は、何度も「登下校では補助席を使えるのに、なぜ遠くだからと言って乗れないのか」などと問い続け、なかなか理解は得られませんでした。

2008年の法改正で全席のシートベルト着用が義務化されましたが、当時は一般道での違反には点数加算の罰則がなく、高速道路でのみ違反点数が科されるという状況でした。

そのため、高速道路を走行するには、シートベルトが完備された座席のみを使用することが、運行上の絶対条件だったのです。

話が進まないため学校側と相談することに

クラブ顧問は、中型バスを利用することにあたり、高速代が高くなることに加え、合宿先で駐車する場所を再交渉しなければならないことを問題点として挙げました。

しかし、駐車場所の変更は交渉次第であり、人の健康や命にかかわるようなことではありません。

平行線のまま進まない話に、私は最終手段として後日、学校側に対応困難な依頼として申し入れました。バスの所有者は学校であるため、最終的な決定と顧問の説得が進みやすいと判断したからです。

もちろん、安全や法律を無視してまで運行を強行する学校はないと、確固たる自信はありました。

結果的に、当日は中型バスで運行することになりました。

合宿当日まで、何度か打ち合わせで顔を合わせることがあり、私の顔を見ると「頭が固い」と言われ続けました。

私も、わざわざ言い返すことはありませんでしたが、毎回「理不尽だ!」と心の中で叫んでいました。

学校側にも部活動の予算が限られており、少しでも保護者の負担を減らしたいという事情があったのかもしれません。しかし、コスト削減のために生徒の命の安全を妥協することは、プロとして絶対に許可できるものではありませんでした。

バス会社で働くことで強い信念を持てるようになった

どんな仕事でも、理不尽なことはあります。もちろん、柔軟な考え方や対応は必要です。

人の命を預かるバスの運行において、安全は何よりも優先されるべき絶対のルールです。だからこそ、人の命や健康にかかわる場合は、確固たる信念を持って仕事に取り組むべきだと、私はこの経験から強く学びました。

なお、今回のお話で紹介した顧問ですが、合宿当日は「やっぱりバスは広いほうがいいなぁ」と言って車内でくつろいでいたそうです。そんな話をしてくれた運転士とともに、深い溜息をついたことは、今でも忘れられない思い出です。


ライター:Venus☆トラベル

近畿地方でバスの運転に関わる仕事に携わって約12年、多くの送迎バスを運転しました。幼稚園や自治体、企業や施設など、それぞれの場所で学ぶことが多くありました。その反面、運転士視点で感じた心の声をリアルにお届けします。


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