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「人間改札の方が早いんじゃないか?」混雑するお盆の駅で多発する自動改札エラー。元駅員が明かす意外と“やってしまいがち”な要因

  • 2026.8.16
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。元鉄道駅員の川里です。

今回は、私が駅員時代に体験した「お客さまの思わず驚いてしまった行動」を紹介します。お盆は、人の思い込みが持つ強さを実感する季節でした。

お盆は普段列車を使わないお客様も増える時期

このお盆は帰省しましたか?

帰省には列車を利用いただいた方も多いのではないでしょうか(それなりにいてくださると嬉しいのですが)。自動改札機がずらっと並ぶ駅では右から左からエラー音が連発し、駅員がひっきりなしに走っていたかもしれません。

お盆やお正月など、いわゆる帰省ラッシュの時期には、どうしても駅は混雑するものです。単純にお客さまの数が増えますし、その中には帰省でしか鉄道を利用しないという方もいるでしょう。

そのため、普段は起きないトラブルも多く起こるのがお盆の時期でした。

自動改札機「ん?この特急券は…」

入口だけでなく、出口でもスムーズに通れないお客さまはこの時期に急増します。

きっぷがぐしゃぐしゃに折り曲げられていたり、雨でもないのにずぶ濡れになっていたりすると、「自動改札機が読みこめないので、有人改札を通ってください」と案内しながら

「列車に乗ってきただけのはずなのに、どうしてこうなるんだ…?」

と感じてしまうこともありました。

また、意外かもしれませんが、2枚以上あるきっぷを1枚ずつ入れる行為も、自動改札機でエラーを起こす原因のひとつです。

鉄道会社や自動改札機の機種によって仕様が異なる場合がありますが、きっぷが2枚以上になるとき、私が勤務していた駅の機械では「乗車券が1枚入れられたとき、1人通る」「乗車券の次のきっぷが入れられたら、別の人が通ろうとし始めている」と認識します。

そのため「特急券を入れてから乗車券を入れる」という順番なら通過できますが、「最初に乗車券、次に特急券」の順で入れて通過しようとすると、自動改札機が

「ん?最初の乗車券の人と、あとの特急券の人は別だよな。この特急券の人はまだ乗車券を入れていないぞ!」

と判断し、ゲートを閉じてしまうのです。

お客様までたどり着けない

特急券や座席指定券(これらのきっぷに対して支払うお金を「料金」と呼び、速度や座席などのサービスに対する対価として扱います)がなくても乗れる列車はありますが、乗車券(このきっぷに対するお金は「運賃」と呼ばれ、列車による移動の対価として扱われます)がなければ列車に乗ることはできません。そのため、自動改札機は乗車券を基準にして判定しています。

たとえエラーが起きても、乗車券をお持ちであることがわかりさえすれば解決です。

有人改札を案内するなり、自動改札機を一時的に停止させてそのままお通りいただくなり、どうとでもできます。問題なのは、エラーを起こしたお客さまのところまでたどり着くのに一苦労、という点です。

大きなターミナル駅の、改札室や有人改札から見て奥側の自動改札機でエラーが起きた場合、何列も並んだ改札機に一斉に吸い込まれていくお客さまの列をかき分けて進まなければいけません。エラーを示すブザー音は駅員が着くまで止まず、余計に焦らせます。

重ねて入れられるのに…

「どうして重ねて入れずに、1枚ずつ入れるんだ…」

始発前、券売機の電源を入れるために無人の改札口を横切りながら、私はそのように考えることがありました。

もちろん、慣れていない人からしたら1枚ずつ入れてしまう気持ちもわかります。この駅の自動改札機は、きっぷを重ねて入れられます。乗車券がどれかわからなくても、乗車駅で入れたきっぷをそのまま重ねて入れてしまえば、それでスムーズに通過できるはずなのです。

乗車券や特急券を重ねて入れられることは、改札機のきっぷ挿入口にも

「きっぷは重ねて入れられます」

というふうに書かれてあります。私はこの文章を「重ねて入れられるから、重ねて入れてくださいね」と言っているものと思っていました。

ところがあるとき、仮眠明けの目でこの文章を読んだときに別の解釈を思いつきました。

「…もしかして、『重ねて入れることもできるし、1枚ずつ入れることもできるから、好きな方を選んでね』っていう意味なのか?」

そんなバカな、と当時は思いましたが、「わからなかったのではなく、機械を壊さないように親切心で1枚ずつ入れていた」という説もあるように思います。

券売機で5円玉は使えない

使い慣れない設備に戸惑ってしまうお客さまがいる一方で、急いでいるあまり、気付かずに誤った使い方をしてしまうケースもありました。体感的に最も多かったのは、自動券売機に5円玉や1円玉を入れて詰まらせるお客さまです。

硬貨投入口には10円以上の硬貨しか使えないことを示すイラストがあるのですが、急いでいると、投入口の注意書きまでなかなか目に入らないのかもしれません。もし機会があれば、次に券売機を使う際に少し気にしてみてくださいね。

また、くしゃくしゃの紙幣を入れて詰まらせるお客さまもいました。くしゃくしゃのお札は機械の詰まりの原因になりやすいので、なるべくピンと伸びたお札をご用意いただけると、結果的にお客様自身もスムーズにきっぷを買うことができます。

ただでさえ混雑で人手不足ではありますが、

「結局、人間の窓口に行っていただいた方が早いんじゃないか?」

と、思うことも多くありました。

機械で困ってしまったときは、ご自身で無理に解決しようとせず、遠慮なく有人窓口にいらしてください。駅員が迅速にご案内します!


ライター:川里隼生

鉄道会社の駅係員として8年間、4つの駅を経験しました。コロナ禍やデジタル化を通して移り変わってきた、会社としての鉄道サービスの未来像と、お客様それぞれが求めている鉄道サービスのあり方の両方から学んだことを記事にしていきます。


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