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「会議中だったんだよ」で妻の緊急連絡を放置した俺が、大事なものを失った話

  • 2026.7.29
ハウコレ

妻の連絡を後回しにし続けた俺が、その日玄関で目にしたのは、娘と妻の消えた靴箱でした。

取引先の商談中に振動を続けたスマホを、俺は結局ポケットに押し込みました。

後回しにしてきた3度目

上司の隣で商談していた最中、机の上のスマホが小刻みに揺れました。妻からのメッセージが立て続けに画面に並んでいきます。娘が熱。保育園から電話。私は今取引先。返信ちょうだい。

俺は既読をつけたきり画面を伏せてしまいました。次の商談まで30分空いていたことも、部長が席を外していた合間があったことも、俺は自分の中で無かったことにしました。

玄関から始まった沈黙

商談を終えて帰宅した家の玄関で、俺は最初に違和感に気づきました。娘のスニーカーが並んでいた靴箱のうち1足分のスペースが、空いています。リビングに入ると、妻はテーブルの前に座っていました。

「ごめん、忙しくて」

玄関で漏らした俺の言葉に、妻は目も上げず、「次はないから」とだけ返しました。会議中だったんだよ、俺は付け足しましたが聞いていません。娘は今日、母のところで泊まる。妻はそれだけ告げて、席を立ちます。

「忙しくて」はもう通じない

翌日、俺のスマホが鳴りました。義母からの電話でした。あなた、家庭を何だと思ってるの。それだけ言って、義母は切りました。同じ日、会社の上司からも、奥さんからうちの子育て支援制度について問い合わせがあった、と冷たい声で連絡が入りました。

ごめん、忙しくて。会議中だったんだよ。俺が繰り返してきた言葉は、もう誰にも届かなくなっていました。

そして...

会社から帰ってきたら、今日は娘だけでなく妻の靴も靴箱にありませんでした。妻に電話をかけます。呼び出し音は鳴り続け、留守電になりました。メッセージを見ると「今日も実家に泊まります」という連絡がありました。ごめん、と送ると既読はつきました。返信はありません。俺がしてきたことが、そのまま俺に戻ってきたのだと、玄関の空いた靴箱を見て思いました。

(30代男性・営業職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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