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「おばあちゃんも、きっと喜んでるね」火葬を待つ重い時間。だが、子供の行動で空気が変わった瞬間

  • 2026.7.29
「おばあちゃんも、きっと喜んでるね」火葬を待つ重い時間。だが、子供の行動で空気が変わった瞬間

火葬を待つ待合室

祖母が亡くなり、身内が集まってその葬儀を執り行いました。

長く生きてくれた祖母でしたが、いざ見送るとなると、やはり胸にこたえるものがありました。

みんなで囲んだ食卓や、優しかった笑顔が、次々とよみがえってきます。

火葬場に移り、私たちは炉に祖母を送り出しました。

あとは、すべてが終わるのを、待合室でただ待つばかりです。

広い部屋には、親族が静かに腰かけていました。

誰もが言葉少なで、お茶をすする音だけが、ときおり小さく響きます。

悲しみと疲れが入り混じった、重く長い時間でした。

ふだんは元気な子どもたちでさえ、その場の空気を察してか、身じろぎもせず、じっと大人しく座っていました。

張り詰めた空気の中で

そんな中、じっとしていられなくなったのは、親戚の小さな子でした。

まだ5歳の男の子で、長い待ち時間に、すっかり退屈してしまったのでしょう。しきりに体を揺らしては、そばの母親に小声で話しかけていました。

もぞもぞと体を動かしていたかと思うと、その子は突然、立ち上がりました。

そして、当時はやっていた一発ギャグを、大きな声で叫んだのです。

あまりに場違いな一言に、両親は真っ青になって、慌ててその子をなだめようとしました。

しずかな待合室に、その無邪気な声だけが、ぽんと響き渡ったのです。

ふっと和らいだ空気

一瞬、誰もが言葉を失いました。

けれど、次の瞬間、こらえきれずに、誰かがふっと吹き出してしまいました。

それがきっかけでした。

張り詰めていた空気がゆるみ、あちこちから、静かな笑いがこぼれていきました。

叱るに叱れず、大人たちは肩を震わせています。

子どものきょとんとした顔が、なおさらおかしかったのです。

「おばあちゃんも、きっと喜んでるね」

誰かがそう言うと、みんなが深くうなずきました。

子ども好きだった祖母のことです。

あの子のあの一言を、天国できっと笑って見ていたに違いありません。

悲しみが消えたわけではありません。それでも、あの子の無邪気な声が、重く沈んだ場を、少しだけ明るくしてくれました。

気を張っていた身内の顔にも、いつのまにか、やわらかな表情が戻っていました。祖母を見送るあの日を、私は今も、どこか温かな気持ちで思い出せるのです。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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