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「3杯も空けて、足元がふらついてたの」葬式で酔ってしまった親戚。見ていた私が抱えた本音

  • 2026.7.29

祖父を見送る日

その日は、長く病を患っていた祖父の葬儀でした。

四十を過ぎた私にとっても、幼い頃から可愛がってくれた大切な人です。

親族が遠方からも集まり、しめやかに式は進んでいきました。

火葬を終えて会場を移すと、故人を偲ぶための精進落としの席が始まりました。

親族代表の挨拶が終わると、みなが箸をつけ、静かに思い出話を交わし始めます。

「兄さんは、本当に働き者でしたね」

あちこちで、祖父を懐かしむ声が聞こえていました。悲しみの中にも、どこか穏やかであたたかい時間が流れていたと思います。

変わり者の親戚

その席に、祖父の弟にあたる親戚がいました。私にとっては大叔父にあたる人で、昔から少し変わり者だと、親族のあいだで知られていた人です。

はじめのうちは、ほかの人と同じように故人を偲んでいるように見えました。

ところが、ビールを立て続けに3杯も空けたあたりから、様子が変わってきたのです。

顔を赤くして声が大きくなり、席を立とうとしては、足元がふらついていました。

まさか、実の兄を送るこの席で、ここまで飲んでしまう人がいるとは思いませんでした。

周りの親族も、どう声をかけていいのか分からず、ただ困ったように顔を見合わせています。

相手は年長者ですから、強くたしなめるのもためらわれたのでしょう。故人を偲ぶはずの静かな空気が、少しずつぎこちないものへ変わっていきました。

言葉を失った席

見かねた大叔父の孫が、そっと歩み寄って肩を支えました。

「みっともないよ」「今日はさすがに失礼だから」と、小さな声でたしなめながら、席の外へと連れ出していきます。

その後ろ姿を、その場の誰もが、言葉もなく見送っていました。

責める声もなければ、笑う人もいません。ただ、なんとも言えない沈黙だけが、あとに残されたのです。

後日、どうしても割り切れず、私は親しい友人にだけ、その日のことをこぼしました。

「3杯も空けて、足元がふらついてたの」

友人は「弔いの席なら、なおさら堪えたでしょうね」と言いました。

たしかに、悪気があったわけではないのかもしれません。もともと、そういう人だったのですから。

それでも、祖父を静かに送りたかったあの席のことを思うと、私の中の割り切れなさは、今もそっと消えずに残っているのです。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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