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50年前の女優たちの声を記録した、デルフィーヌ・セリッグ監督作『美しく、黙りなさい』が公開

  • 2026.7.24
インタビュー中のデルフィーヌ・セリッグ

23人の女優たちが語る「撮られること」について

フランスの女優デルフィーヌ・セリッグ。フェミニズムの文脈でも名高いシャンタル・アケルマン監督の『ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』(1975年)では、一見平凡に見える主婦が淡々と家事をこなすように自宅で売春をし、だんだんと精神が崩壊していくさまを演じた。近年も特集上映が世界各地で行われ再評価の機運は高まっている。

そんなセリッグが『ジャンヌ・ディエルマン』をきっかけに自らカメラを持ち一本のドキュメンタリー映画を撮っていた。それが今回新たに修復上映される『美しく、黙りなさい』(76年)だ。

本作の監督でもあり、女優でもあるデルフィーヌ・セリッグが撮影をする様子。©Sois belle et tais-toi ! / Delphine Seyrig,1976 / Centre audiovisuel Simone de Beauvoir

登場するのは、ハリウッドとパリで活躍する23人の女優たち。セリッグは彼女たちに2つの質問をした。「もしあなたが男性だったとしても、この職業を選びましたか?」「ほかの女優と友好的な場面を演じたことがありますか?」と。そこから女優たちが日々直面する様々な声を拾い集めた。

「鋭い質問。絶対ならなかったはず。男なら違う人生を選んでいた。男だったら殴られても殴り返せたし、一方的に支配されることもなかった」(リタ・ルノワール)

「脚本について感じたことを率直に言ってしまうことがある。否定ではなく考えを言うだけなのに、攻撃のように受け取られる。女優からの意見は受け入れ難いの?」(アンヌ・ヴィアゼムスキー)

50年前の女優たちの生き生きした声の重要な記録であると同時に、今の時代に彼女たちの声を聞く意味を改めて考えたい。

Information

『美しく、黙りなさい』

監督・インタビュアー:デルフィーヌ・セリッグ/修復後2023年にフランスで再公開され、大きな話題となった。7月24日、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほかで公開。

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