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共有メモに残された「言い訳にしない」に、私はずっと身構えていた

  • 2026.7.24
ハウコレ

買い出しのメモを開いたつもりが、リストの一番下に見慣れない1行が増えていました。『言い訳にしない』。共有メモは2人の買い物や予定を書き込む場所です。だから、そこにまぎれた決意めいた1行を読んだ瞬間、数日前のやり取りが頭をよぎりました。

いつも同じだった、彼の断り文句

少し前、週末の予定を提案した私に、彼からはいつもの返事が届いていました。「ごめん、その日仕事だから無理」。同じ文面の断りが、ここしばらく続いていたことに、そのとき気づいてしまったのです。私はつい、「最近、その理由ばっかりだね」と返してしまいました。責めすぎたかな、と送ったあとで思い直したのを覚えています。

共有メモに紛れた、ひとことの宣言

あのやり取りから数日経って、共有メモを開いたのです。卵とか、来月の歯医者とか、生活の断片に混ざって、「言い訳にしない」の1行がありました。私への当てつけのつもりで、ここに書き残したのではないか。もしかしたら、別れを切り出す覚悟を、わざと見えるところに置いたのかもしれない。1行しかない文章は、どんな意味にでも読めてしまいます。食事の席で向かいに座る彼は、いつもと同じように箸を進めていて、その普段どおりの横顔が、かえって落ち着きませんでした。

思いきって尋ねた、メモの一行のこと

ためこんだまま週末を迎え、洗い物をする彼の背中に声をかけました。「これ、どういうつもりで書いたの」。スマホの画面を見せると、彼は手を止めて振り返りました。気まずそうに前髪をかいて、それから口を開いたのです。返ってきたのは、私が並べていた想像のどれとも違う話でした。

そして...

「言い訳にしない」は、私へ向けた宣言ではありませんでした。「自分に書いたつもりだった」。彼はそう言って、あの日の指摘がずっと胸に残っていたのだと認めました。自分用のメモと共有メモを取り違えていただけだったのです。聞いてしまえば拍子抜けするほどの話を、私は1人で大きく育てていました。今は、わからないことは口に出して確かめようと思っています。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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