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「私のどこが好き?」と送って30分待たされたあげく、届いた返事はたった一言。問いただしたら言い訳が始まった話

  • 2026.5.11
ハウコレ

付き合って1年。何気なく送ったメッセージへの返事が、思いもよらないかたちで届きました。たった一言に込められた意味を、私はうまく受け取ることができませんでした。

軽い気持ちで送った1行

土曜日の午後、ソファに寝転がってスマホを眺めていたとき、ふと思いついて彼にメッセージを送りました。「私のどこが好き?」深い意味があったわけではありません。雑誌のページを閉じたついでに、なんとなく聞いてみたくなっただけ。

すぐに既読がつきました。返事を待ちながらテレビをつけて、CMを2本見終えても、画面は暗いまま動きません。指先でスマホを軽く叩きながら、今日は彼の妹夫婦の家に行っていることを思い出しました。姪っ子の世話を頼まれているはずです。それでも、少しくらいなら打てるはずだけれど、と少し胸の奥がざわつきました。

30分後に届いた返事

30分が経ったころ、ようやく通知音が鳴りました。画面を開いて、届いていたのは、たった一言。「全」。

打ち間違いにしては短すぎるし、変換ミスにしては曖昧すぎます。30分悩んだ末に「全」とは、いったいどういう意味なのか。私のどこが好きかという質問に対して、出てきたのが一言。それも意味の通らない文字だけ。

私は短く返しました。「は?」。本当はもっと違う言葉を返したかったのです。でも、それしか出てきませんでした。

慌てて届いた長文の補足

返信はすぐに来ました。「ごめん、全部好きって打ってたら姪っ子に手叩かれて送信ボタン押されちゃった」。さらに続けて、姪っ子をあやしながら片手で打っていたこと、スマホを奪われそうになったこと、本当はそのあとに長い文章を続ける予定だったこと。長い言い訳が、矢継ぎ早に画面を流れていきました。

私は唇を軽く噛みました。彼の説明はおそらく事実なのでしょう。彼は嘘をつくのが下手な人です。それでも、ひとつだけ引っかかることがありました。

そして…

私は「ふーん」とだけ返して、スマホを伏せました。彼が嘘をついていないことは、きっと本当です。問題はそこではないのです。私のどこが好きかと聞かれて、彼は30分も考え込んでしまった。即答できる関係を、私たちはいつのまにか手放していたのかもしれません。

夕方、彼から「今夜会いに行ってもいい?」とメッセージが届きました。少し迷ってから、私は「いいよ」と返しました。怒っているわけではないのです。ただ、今日のことを覚えておきたいと思いました。「全」という文字を、笑い話にする前に、ちゃんと聞いてみたいことがある気がしたから。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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